2019年スギ花粉前線(日本気象協会ニュースリリースより)

「どうも近頃、体調悪い」と悩んでいる人、いますよね。くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどが主な症状で、ひどい人になると、目が開けられないほど。さほど高い熱があるわけではないが、なんだか全身が「だるーい!」。それって、花粉症でしょ。

上の図は、日本気象協会が2019年2月14日に発表した、2019年春の花粉(スギ・ヒノキ、北海道はシラカバ)飛散予測だ。この予測どおり、スギ花粉前線は本州最北端・青森県に到達し、日本列島はスギ花粉に覆われてしまいそう......。

ところが、北海道だけは色が違う、グレーのままなのだ。北海道は対象外なのだろうか。北海道ではスギ花粉は飛ばないのだろうか?

Jタウンネット編集部は、3月13日、北海道立衛生研究所に話を聞いてみることにした。

4月中旬までの避難がおすすめ


円山球場内の日時計(heriheriさん撮影、Wikimedia Commonsより)

電話で答えてくれたのは、北海道立衛生研究所の武内伸治さんだった。

「北海道でも、函館など道南ではスギ花粉の飛散が観測されています。ただ本州と比べると、ずっと少ないと思います。札幌辺りまで来ると、ほとんどスギ花粉は見られません。ただし、札幌市内の円山公園では多少スギ花粉が飛んでいるかもしれません。あそこにはスギが植えられていると聞きます」

3月13日の札幌の最高気温は、摂氏4度。スギ花粉が飛ぶとしても、まだまだ先のことだろう。花粉症に悩む人は、とりあえず札幌に避難すればなんとかなりそうだ。ただし、円山公園は要注意だ。

「稚内まで行くと、スギ花粉は観測されていません。まず安心です」と武内さん。花粉症から決別したい人は、稚内へ飛ぶのがおすすめかもしれない。

「北海道では、スギ花粉はあまり心配しなくてもよいでしょうが、その代わりシラカバ花粉が問題になっています。時期は4月下旬から5月下旬まで。スギ花粉に敏感な人は、シラカバ花粉にも気を付けた方がいいかもしれません」

なるほど、北海道への脱出作戦にも新たなハードルがあるらしい。