ピエール瀧はセガのゲーム『JUDGE EYES:死神の遺言』に出演していたが、逮捕を受けて販売自粛となった(JUDGE EYES公式サイトより)

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 世田谷区の自宅でコカインを使用したとして、3月12日、ミュージシャンで俳優のピエール瀧(本名・瀧正則)容疑者が厚生労働省の麻薬取締部に逮捕された。本人も「間違いありません」と認めているという。

 大麻や覚せい剤はニュースでもたびたび目にするが、そもそもコカインだったことに理由はあるのだろうか。常習者にはどのような人たちが多いのか……。「音楽と密接に関わっており、パーティピープルにコカイン好きが多いです」とは、ドラッグ事情に詳しいライターのX氏だ。

◆「覚せい剤はダサい」コカインがメジャーなドラッグに…

 X氏によれば、いわゆる“パリピ”にコカインが蔓延しつつもあるようだ。ピエール瀧は「電気グルーヴ」として音楽活動をしており、テクノやエレクトロ、トランスミュージックを中心に楽曲を発表している。これまでもドラッグは音楽やパーティシーンと結びついていると言われており、ミュージシャンや音楽関係者が逮捕されてしまうことも珍しくない。

「まさに、ピエール瀧の音楽性とコカインの相性が良かったとも言えます。コカインの効果は気分が高揚して楽しくなる。覚せい剤は完全に科学物質ですが、コカインの半分は自然由来なので、いわゆる普通の感覚の“楽しい”に近いんです」(X氏、以下同)

 現在、詳しい入手先などは明らかにされていないが、コカインは一般的にも聞き慣れないことから、大麻や覚せい剤に比べて非常にヤバそうなルートにも思えるが……。

「いまでは割と簡単に手に入るんですよ。特に若者たちの間では“覚せい剤はダサい”というイメージがあるようで、売人たちも大麻やコカインを扱っている」

 大麻はアメリカやカナダなど海外の一部で解禁されており、ニュースで耳にする機会も多い。コカインは覚せい剤よりもメジャーになりつつあるらしい。

「金額的には、コカインは1グラムでだいたい1万5000円程度。1回分で0.1グラムか、もっと少ない。それを1時間おきぐらいに吸っていく。2人で使ったら、ひと晩かふた晩でなくなるかもしれません。一方、大麻の場合はジョイント(タバコ状に巻いたもの)1本で0.2〜0.3グラム程度として、1グラム7000円で買ったら3〜4本になり、ひと晩で1本も吸わないでしょうから、まあ、1週間ぐらいはもつ。そう考えると、コカインの方が割高かもしれません」

◆コカインは「何が混ざっているかわからない」

 X氏によると、コカインの常習者には特徴があるという。

「鼻から吸うので粘膜がヤラれてしまい、鼻炎になる人が多い。ヘビーユーザーになると、穴の間にある軟骨が溶けてしまうんです。ずっと鼻水が出ていたり、鼻下をこすっていたりする。一時期のジョニー・デップがそうでしたよね」

 本人は否定したが、ジョニー・デップの薬物疑惑が報じられたこともある。かつての妻である女優アンバー・ハードが離婚裁判中にジョニー・デップのコカイン使用を暴露したのだ。彼の激ヤセぶりも耳目を集めていたが……。

「コカインには麻酔の成分が入っているので、胃に落ちると動きが悪くなり胃炎にもなります。常に胃が重たい状態になると、ウツっぽくなりますよね。そして、それを忘れるために、コカインをまた入れることになる」

 ドラッグは精神的・肉体的な依存度でソフトドラッグとハードドラッグに分類されるが、コカインはハードドラッグに入る。X氏は「覚せい剤と同様にコカインは精神的な依存が高いドラッグ」と話すが、死に至るようなリスクはあるのだろうか。

「粉ものなので、何が混ざっているかわからないんです。知人のなかには、まわってきたコカインに劇薬みたいなものが入っていて、緊急搬送された人がいた。最悪、死んでしまったという話も聞いたことがあります」

 たとえ一時の快楽を得られても、死んでしまっては元も子もない。コカインをヤメることはできるのだろうか。

「次第に耐性がついて量が増えていく。ただ、先ほど言ったとおり、コカインは高いので、お金がなくなって(コカインの使用は)ヤメていく人がほとんどです。だから、覚せい剤のように精神崩壊した、という話はあまり聞きません。
 とはいえ、またコカインをやりたいためにお金が必要になると、今度は自分が売るようになる。当然、ヤクザや海外マフィアなど、裏社会との結びつきが強くなる。最終的には売人の手先にされてしまい抜け出せなくなってしまう。そのときが危ないですね」<取材・文/藤山六輝>