「クレカですら怖がるのに、いきなり口座からお金が引き落とされるQR決済が普及するのってかなり難しいんでないかと」とひろゆき

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"ホリエモン"こと堀江貴文氏と元「2ちゃんねる」管理人のひろゆき氏による『週刊プレイボーイ』の対談コラム「帰ってきた! なんかヘンだよね」。今回は、話題のQRコード決済について語る。

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ホリ 「PayPay」が、また100億円キャンペーンをやってるみたいだけど、これでQR決済が普及するかね? 「前回よりショボい」なんて声もあるみたいだけど(笑)。

ひろ てか、1回目のキャンペーン以降、PayPayを使っている人の話を聞かないですよね。

ホリ これはQR決済全般にいえることだけど、使うまでのハードルが高いんだよね。でも、使い始めたら、その便利さはわかるみたい。2月2、3日にやったイベント「ホリエモン万博」では、食べ物や物販の支払いを全部「LINE Pay」にしたんだよ。すると、思った以上に登録者が多かったし、「便利だ」っていう意見も多かった。

ひろ 一度使った人は、リピートの確率が高くなるでしょうね。でも、QR決済以前に、日本ってクレジットカードを怖がる謎の国民性があるじゃないですか。

ホリ あれ意味わかんないよね。「使いすぎるのが怖い」とかが理由なんでしょ。

ひろ クレカですら怖がるのに、いきなり口座からお金が引き落とされるQR決済が普及するのってかなり難しいんでないかと。しかも、アプリをインストールして、店員に見せて......ってクレカよりもハードル多いですし。

ホリ よく比較されるのが中国だけど、ほとんどがキャッシュレスになっていて、物乞いなんかもQRコードを持っているとか(笑)。

ひろ 中国でQR決済が普及した理由として、QR決済の引き落とし口座であるアリババの口座にお金を入れておくと、年利が4%つくのが大きいんすよね。「現金で持っているぐらいなら、アリババの口座に入れといたほうが得!」という状況だったわけですから。

ホリ まあ、日本も安倍晋三首相が2月2日に東京・戸越銀座の花屋さんでQR決済のデモンストレーションを行なったのがニュースになっていたりして、政府が本腰を入れて普及させようとしているのがわかるけどね。

ひろ それに、中国はそもそも庶民がクレカを持てないという前提があるんですが、先進国では社会人はクレカを持てるのが普通ですよね。なので「クレカでいいじゃん」となる気がします。

フランスにも一応QR決済はありますけど、使っている人を見たことがないんですよ。だから、中国には中国なりの理由があるわけで、そこらをすっ飛ばして、ほかの先進国でQR決済を普及させようとしても難しいと思うんですよ。

ホリ なるほどね。

★後編⇒ホリエモン×ひろゆき「人手不足なんだから、QR決済とかを導入しないとそのうちお店は回らなくなる」

堀江貴文(ほりえ・たかふみ)
1972年10月29日生まれ、福岡県出身。SNS株式会社オーナー兼従業員。西野亮廣氏との共著『バカとつき合うな』(徳間書店)が発売中

●西村博之(にしむら・ひろゆき
1976年11月16日生まれ、神奈川県出身。元『2ちゃんねる』管理人。近著に『論破力』(朝日新書)

構成/杉原光徳 加藤純平 イラスト/西アズナブル