“独立のきっかけ”であると主張する「三・一独立運動」が、今年で100周年を迎えた

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世界に輸出される史上最大の韓国「反日キャンペーン」(2/2)

 韓国が“独立のきっかけ”であると主張する「三・一独立運動」が、今年で100周年を迎えた。「日本への抵抗の象徴的出来事なので、文在寅(大統領)としては利用しない手はない」(元駐韓大使の武藤正敏氏)ということで、反日キャンペーンが大々的に展開。一連の100周年事業は、映画・音楽にも浸透してきている。

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 三・一独立運動に参加し、獄死した女性運動家、柳寛順(ユグァンスン)の関連映画がすでに公開されている。彼女は16歳で死亡しており、「朝鮮のジャンヌ・ダルク」とも称される活動家のヒロインだ。

“独立のきっかけ”であると主張する「三・一独立運動」が、今年で100周年を迎えた

 朝鮮日報は今年1月、

〈米ニューヨーク州、3月1日を「柳寛順の日」に制定へ〉

 の見出しとともに、在米韓国系コミュニティの三・一に関する盛り上がりについて報じた。その後、NY州の上院下院合同会議で、「柳寛順の日」の決議案が採択されている。「三・一」が“輸出”されている一例だが、その一方で、3月には柳と他の女性独立運動家を扱ったドキュメンタリー映画も封切られた。「1919柳寛順」というタイトルのこの映画は、「三・一運動および大韓民国臨時政府樹立100周年記念事業推進委員会」から公式後援を受けた作品。全編にわたって、柳などに対する日本憲兵の拷問シーンが多く、凄惨な内容なのだという。

 そして音楽については、当局が主導した「3456」という愛国歌に行き当たる。バンクーバー五輪の金メダリスト、キム・ヨナらに歌わせている。金メダル獲得から9年が経過した今もなお、

「韓国が世界に誇るスターであり続けていますね。実業家としても成功していますが、ヒロイン起用は、政府がこのイベントに懸ける強い思いが伝わってくるというものです」

像のモデルとなった少年は、韓国に全く関係ないという

 と、現地在住のジャーナリスト。

 キム・ヨナは曲中、“♪3、4、5、6”などと、指で数字を示しながら高音を披露する。

 数字にはそれぞれ意味があり、3は「三・一独立運動」、4は「四・一九民主革命」、5は「五・一八民主化運動」、そして6は「六・一〇抗争」。“闇の時代”からの脱却を礼賛する曲である。

 他方、韓国の市民団体は、釜山の総領事館そばの広場で集会を開いた後に徴用工を思わせる像を展示すると発表。当日になって警察に阻止されたが、ソウルの日本大使館前にも設置される可能性があったから、既に4体ある徴用工像が3月1日には6体へと“増殖”しかねなかったのだ。

遇されていた徴用工

 そんななか、韓国にとっての「徴用工の不都合な真実」を訴えるのが、韓国の大学で教鞭を執る「落星台経済研究所」の李宇衍(イウヨン)研究委員である。

「たとえば、長崎の江迎炭鉱で、44年5月に韓国人の運炭工に対して支払われた月給は140円前後。採炭工では更に高く、これらを均すと、当時の日本の大卒初任給の2倍ほど、韓国国内で働く教師の3・7倍に相当します。奴隷のような扱いだったというのは全く間違い。同じ炭鉱で働く日本人の基本給と比べて若く体力のある韓国人の方が高いこともありましたし、積立金や年金のシステムも用意されていたのです」

 契約期間は2年で、それが経過すれば咎められることなく帰国できた。

「強制徴用に切り替わったのは44年9月からその後の半年間ですが、この間の給与は10%アップしています。韓国政府はデータに基づいた歴史認識をしなければならないと思います」(同)

 先に触れた増殖中の徴用工像についても、

「この像のモデルとなった少年は、韓国に全く関係がありません。26年9月、奴隷のように働かされた日本人少年が旭川の新聞で報じられており、この件を誤用しているのです」(同)

 歴史が曲学阿世の徒に歪められる悲劇……。

 武藤氏が語る。

「私が在大韓民国特命全権大使を務めていた李明博の時代には、これほどまでの反日運動はありませんでした。赴任中の2010年、韓国併合100周年の時期に韓国に渡った際、空港で取材が殺到するのではないかと身構えていたことがあります。実際に記者が大勢集まっていたのですが、彼らは日本のアイドルグループがコンサートのために韓国へ到着するのを待っていたのです。今回、国民はあくまで文大統領が騒ぐから乗せられているだけではないでしょうか」

「もっとも……」と加えて、

「文大統領の横暴を許していいかというと、そんなことはありません。今後、彼は世界中で反日キャンペーンを展開するようです。日本に言ってもラチが明かない、ということで国際社会を味方につけようとしている。これはとんでもない行動ですから、日本は徹底的に反論し、国際社会に対してもアピールすべきです。例えば、文大統領が北朝鮮の制裁破りに加担していることを批判するという方法もあるでしょう」

 厄介すぎる“隣人”が拡散する「反日」のカラクリはかくの如くであった。

「週刊新潮」2019年3月7日号 掲載