阪神の本拠地・甲子園球場

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阪神の藤浪晋太郎投手(24)が投球フォーム改造に着手した。2019年3月2日のソフトバンク戦では、今キャンプで取り組んでいたワインドアップからスリークオーターに変更し2回2安打無失点。次回先発は3月8日の楽天戦(倉敷)が有力視されており、ここでも試験的にスリークオーターで臨む予定だが、藤浪の急造スリークオーターに他球団の関係者からは「いい迷惑だ」との声が上がっている。

迷える右腕が行き着いた投球フォームは、甲子園を沸かせた高校時代のフォームに近いスリークオーターだった。近年、制球難に苦しみ今キャンプでは投球フォーム改造に試行錯誤。キャンプ中としては異例の200球を超える投げ込みを繰り返しながら新たな投球フォームを模索し続けてきた結果、スリークオーターに落ち着きそうな様相を呈してきた。

死球恐れる対戦相手は「藤浪シフト」

今キャンプは序盤から150キロを超える速球をマークし、仕上がりが早すぎるとの声も上がったほど直球に球威があった。だが、その直球もシュート回転やすっぽ抜けて右打者の頭部をかすめるなど、制球難は相変わらず。加えて変化球でストライクを取れず、実戦形式の練習では決め球に欠くシーンが多くみられた。

150キロを超える速球が荒れ球となり、右打者に対しては特に危険な投球が見られるため、各球団とも藤浪が先発の時は左打者をズラリと揃える「藤浪シフト」を敷くことが恒例化しつつある。中には露骨に左打者を揃える球団もあり、2月17日に対戦した日本ハムは、実にスタメン8人が左打者という極端な打線を組んできた。

投球フォームをスリークオーターに変更してから、これまでよりも制球が定まってきたというが所詮は急造。投球フォームがまだ完全に固まっておらず、リリースポイントが一定でないため、対戦する球団からしてみれば「荒れ球」の不安はぬぐい切れない。死球をおそれるばかりに、対戦球団は今後もオープン戦では左打者を並べる可能性が高く、スリークオーターが右打者に通用するかどうか試す機会さえない状態となる。

「うちの選手が頭に当てられたらと思うと...」

また、開幕まで1か月を切ってからのフォーム改造にファンからは疑問の声が続出。「なんで秋から取り組まないの?」や「今さら遅すぎる」といった声も。他球団の関係者は「藤浪が先発すると怖くて右打者を使えない。いい迷惑。うちの選手が頭に当てられたらと思うとゾッとしますよ」と非難の声を上げる。

一方で、今キャンプの過度の投げ込みとフォーム改造による肘や肩にかかる負担の大きさを心配する関係者も。「藤浪自身、焦っているのか、キャンプの投げ込みを見ていてもオーバーペースにしか見えない。フォームを変えるのはいいことだと思うが、フォームが固まらないうちに急に変えると肘と肩に負担がかかる。そばで見ているコーチは分かっていると思うんですが...」と首をひねる。

フォーム改造で結果を残せなければ、現段階では開幕ローテンションどころか開幕1軍入りも危うくなる。早ければ先発が予想される3月8日の楽天戦で答えが出るかもしれない。