小沢一郎の直系(C)日刊ゲンダイ

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 予算案が衆院を通過し、4日から主戦場は参院に移った。衆院の予算審議は与党ペースで進み、年度内の成立がすでに確定。参院予算委の論戦も与党は余裕の構えだが、「懸念材料がひとつある」(自民党参院議員)という。予算委員会の野党筆頭理事が交代になったことだ。

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 これまで参院では、国民民主党と自由党の統一会派が、立憲民主党会派と27議席で並んでいたが、アントニオ猪木議員が国民会派に加わったことで、単独の野党第1会派になった。

「それで、参院予算委員会の野党筆頭理事が立憲の蓮舫副代表から自由党の森ゆうこ幹事長に代わったのです。蓮舫議員ならまだ話が通じるが、武闘派の森議員は、何をしでかすか分からない。小沢一郎氏の直系で、参院で小沢氏の影響力が強まることも厄介です。早く立民が第1会派に返り咲いてくれないと、議会運営が見通せません」(前出の自民党参院議員)

 森氏は2001年の参院選に新潟選挙区で、当時の自由党から出馬して初当選。以来、小沢氏と政治行動を共にしてきた。

 民主党政権では文科副大臣を務めたが、野田内閣による消費増税法案の閣議決定に反発し、副大臣を辞任して離党。小沢氏に同調して、「国民の生活が第一」の結党に参加した。現在、3期目だ。

 “武闘派”の異名を取るのは、過去の行動が理由だ。イラク特措法案の採決では、ミニスカート姿で委員長席に上って仁王立ちする大立ち回りで名を馳せた。

 年金制度改革関連法案の成立を阻止するため、本会議で3時間に及ぶ演説をぶって抵抗したこともある。

「参院予算委では統計不正問題だけでなく、沖縄県民投票や辺野古基地問題についても厳しく追及する方針です。女闘士とも呼ばれる森議員は、破壊力に定評がある。参院立民は論戦も紳士的な印象ですが、百戦錬磨でドスの利いた森議員が筆頭のうちに野党が対決姿勢を鮮明にし、民意を無視して暴走する安倍政権をガンガン攻め立てれば、世論も引っ張られて空気が変わるかもしれません」(ジャーナリスト・横田一氏)

 森氏は早速、4日の予算委の質疑立ち、閣僚らを縮みあがらせていた。戦う手段を選ばない筆頭理事なら、参院の論戦も多少は期待できるか。