巷のウワサは本当なの!?二日酔い防止にまつわるエトセトラ

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楽しい飲み会の翌日の、つらいつらい二日酔い。その乗り越え方は人それぞれで、酒飲み仲間から口伝されたものから眉唾もののあやしげな説まで実にさまざまだ。本当に効果があるのは一体どれ?肝臓専門医の浅部伸一ドクターに聞いてみた!

「水分摂取は基本です」

■ 経口補水液をガブガブ飲みます/YES

浅部氏「二日酔い時は脱水状態になっていることが多いので、水分摂取が基本です。経口補水液はまさに脱水のための水。点滴の代わりとして病院で開発されたものなので、十分意味はあります。スポーツドリンクも効果はありますが、糖分が多いため飲みすぎはNG。血糖値が一気に上がる可能性があります。私はお酒を飲む時、同じくらいの水も飲むようにしてます。一つは水分補給。もう一つは……惰性で飲みがちなお酒の量を減らすこと(笑)」。

■ ちゃんぽんすると悪酔いする?/NO

浅部氏「ちゃんぽん自体が悪いわけではないと思います。私もですが酒飲みは……記憶力が落ちているんですよ(笑)。酒を替えたり、店を変えたりすると今まで飲んだ量を忘れてしまう。リセットしてしまって、単純に飲みすぎてしまうのでは?お酒の種類によっての翌日の残り方の違いなど、そのメカニズムについてはすべてが解明されているわけではないんです。ただ人によってはお酒に含まれる酸化防止剤などで具合が悪くなる場合があります」。

■ 飲む前の胃腸薬は効果ある?/YES

浅部氏「気持ちが悪くなる、胃が荒れる……そういう症状に対して、胃を保護するという意味では効果あると思います。しかしこれもロキソニンと同じく、あくまで症状緩和が目的。二日酔い自体を抑える効果は少ないと思います。胃腸薬でアルコールの分解はできません」。

二日酔いにはロキソニンが効く?/YES

浅部氏「ロキソニンは鎮痛剤なので、頭痛には一定の効果が。ただ鎮痛剤は胃を荒らすことがあるので、胃薬と一緒に服用することをオススメします。二日酔いに効くと言われているサプリに関しては、効果に個人差があり、はっきりとした医学的根拠はないですね」。

二日酔いにはサウナでしょ?/NO

浅部氏「サウナはダメです!二日酔いは脱水状態、むしろ水分を取らなければいけません。もちろんお風呂も同様。ぬるめのお風呂に入るくらいなら気分転換としてはアリですが、基本飲酒後や二日酔い時の入浴は危険です。極度の脱水状態を引き起こし、血液がドロドロに。最悪、脳梗塞や心筋梗塞になる可能性も」。

■ 鍛えればお酒は強くなる?/YES

浅部氏「肝臓にはアルコールを分解する酵素が何種類かありますが、一部は飲酒によって増えます。体にとって、お酒は毒なので分解酵素も増えるわけです。ただ、いわゆる下戸の人は例外です。すぐ気持ち悪くなる、顔が赤くなるといった方は有害で、発がん性もあるアセトアルデヒドがたまりやすい。下戸の人が無理やり飲むのも、飲ますのもダメ。ただ、鍛えて、強くなって、それが果たしていいことなのかは……(笑)」。

今回紹介したのは、ほんの一部。きっと間違った説を信じて、今まで実践してきたという人も多いはず。飲み方の説には、意外と間違って伝わっていることが多いので、すべて鵜呑みにするのはキケン!正しい知識を身につけて、楽しくお酒を飲もう。(東京ウォーカー)