by Con Karampelas

Twitterが「Hide Tweet(ツイートを隠す)」という新しい機能の実装に取り組んでいることが判明しました。Twitterにはアカウントをブロックしたりミュートにしたりすることで、自分にとって不要だったり不快だったりする相手から距離を取るための機能がすでに存在していますが、「ツイートを隠す」機能を使えば自身のツイートに対するリプライの中から不要なものだけを隠すことが可能になるとのことです。

Twitter confirms it’s working on a ‘Hide Tweet’ feature | TechCrunch

https://techcrunch.com/2019/02/28/a-new-hide-tweet-button-has-been-spotted-in-twitters-code/

「ツイートを隠す」機能を最初に見つけたのは、エンジニアのJane Manchun Wongさん。Android版の公式Twitterアプリを使用していたところ、「その他」のオプションの中にこれまで存在しなかった「Hide Tweet(ツイートを隠す)」というオプションを発見しています。

Wongさんは「Twitterはリプライの編集をテストしています。この機能(ツイートを隠す)を使えばユーザーはツイートに連なるリプライを隠すことが可能となり、隠したツイートを表示するというオプションも存在しています」とツイートしています。



左の赤枠部分にあるのが「ツイートを隠す」機能で、右は隠されたツイートを表示するためのオプション。Wongさんの「リプライの編集をテストしている」という指摘から、「ツイートを隠す」機能は「ユーザーが自身のツイートに対するリプライを自由に隠せるようになる機能」であることが推測できます。



その後、Twitterの広報担当者が正式に「ツイートを隠す」機能について、Twitterが開発に取り組んでいる機能であることを認めています。

「ツイートを隠す」のような、特定のツイートを隠す機能が追加されることになれば、ユーザーは自分にとって不利益となるツイートだけを隠すようになる可能性があります。例えば、物議をかもすようなツイートに対するリプライに対して、批判的なツイートは隠し、肯定的なツイートはそのまま残しておけば、実際は賛否両論のはずのツイートが多くの人から肯定的に受け入れられているかのように映ることとなります。もちろんオプションから隠されたツイートを表示することも可能ですが、第三者が隠されたツイートの確認を怠れば「不正確な事実」が伝わる可能性も十分に考えられるというわけ。ただし、ユーザーがリプライを編集できるようになれば、ユーザーがTwitter上でさまざまなものを共有することをより快適に感じられるようになり、Twitterというプラットフォーム上のユーザーの成長に大きな影響を与える可能性もあります。

Wongさんが最初に投稿したスクリーンショットからは「ツイートを隠す」機能が他のあらゆるユーザーに対しても有効に働くものなのかどうかがわかりませんでした。しかし、Wongさんはすぐにコードリファレンス自体も公開しており、「ツイートを隠す」機能が編集アクションとして機能していることが示されています。つまり、「ツイートを隠す」機能は使用したユーザーの画面からのみ消えるというものではなく、あらゆるユーザーの画面からツイートを隠すことができる機能であることが示されています。



Wongさんが発見したTwitterの「ツイートを隠す」機能について、TwitterのシニアプロダクトマネージャーであるMichelle Yasmeen Haqさんは、一連のスレッドで「ツイートを隠す」機能について説明しています。



Haqさんによると、「Twitter上で何らかの面白い会話を始める人たちの存在は、我々にとって非常に重要な存在であり、そういったユーザーに対して何らかのコントロールを与えることで、彼らが行う会話をできるだけ健全な状態に保てるようにしたいと考えています」と、「ツイートを隠す」機能を開発するに至った経緯を語っています。



これまでTwitterはブロック、ミュート、報告といった機能を用いて会話の健全性を保とうとしてきましたが、これらのツールだけであらゆる問題に対処できるわけではありません。ブロックやミュートはこれらの機能を使用したユーザー側の見た目が変化するものであり、問題のある投稿を行うユーザーに対する根本的な解決策とはなり得ません。そして、報告はポリシーに違反しているコンテンツにのみ機能するものであるため、ユーザーを不快にするあらゆるツイートに対処できるわけではありません。



しかし、新しくテスト中の「ツイートを隠す」機能を使えば、会話を始めた人が自分のツイートに対するリプライを隠すことができるようになるため、これまでのブロック・ミュート・報告では対処できなかった問題にユーザー自身の手で対処することができるようになります。また、隠されたリプライはオプションから表示することが可能であるため、一方的にリプライを消されるわけではなくすべてのユーザーにとって公平な機能となる可能性も秘めています。



なお、Haqさんによると今後数か月以内に「ツイートを隠す」機能が公にテストされることとなるそうです。