『仮面ライダー』を経て20代突入。甲斐翔真、同世代への焦りを糧に見つけた現在地

2015年にデビューし、翌年に『仮面ライダーエグゼイド』のパラド/仮面ライダーパラドクス役に抜擢。ドラマ『花にけだもの』、『覚悟はいいかそこの女子。』など少女漫画原作の連ドラに立て続けに出演し、順調にそのキャリアを積み続けている、甲斐翔真、21歳。

自身を「冷めている」と語り、自分があくまで作品における1ピース、“商品”であると俯瞰で見つめる視点を持ちつつ、一方で同世代との共演で、自分の技術や経験のなさに焦りを感じることもあるという。

その焦りを「MAXで感じた」というのが『君の膵臓をたべたい』の制作チームによる映画で、永野芽郁、北村匠海と共演した、3月15日公開の『君は月夜に光り輝く』だった。

イケメン、実力派がひしめく20代前半の“戦国時代”を甲斐翔真はどう生き抜くのか? 意外な(?)恋愛観やプライベートが垣間見える○×クエスチョンつきのインタビューをお届け!

撮影/曽我美芽 取材・文/黒豆直樹 制作/iD inc.
スタイリング/吉本知嗣 ヘアメイク/Emiy
衣装協力/ハーフジップシャツ\21,000(キクス ドキュメント./ヘムト PR:tel.03-6721-0882)、その他スタイリスト私物

20歳を迎えて、俳優という仕事への意識が強くなった

livedoorニュースにご登場いただくのは3度目ですが、最初のときは19歳で、ちょうど『花けだ』の撮影期間中でした。
懐かしいですね! 1年半くらい前かぁ…。
1年半前が懐かしいのは、それだけ昨年が濃厚だったからかと思います。『花けだ』に『覚悟はいいかそこの女子。』、『ゼロ 一獲千金ゲーム』と立て続けにドラマに出演されました。
“20歳になってからの1年”というのが大きかったですね。俳優として以前に甲斐翔真として、大人として、いろんな責任を背負って歩んでいかないといけなくなって。まず、仕事をしっかりとしなきゃいけないなと。

10代の頃も、もちろん真面目に臨んでいたんですが、とはいえ「何となく」という気持ちだったと思います。“とりあえず”事務所に入って、仮面ライダーをやって…。
20歳を迎えたことで仕事への意識が変わった?
きちんと仕事として向き合うようになって、台本の読み方も変わったと思います。より論理的に、自分が演じるキャラクターをどう作品に活かすか? この作品の中で僕の役はどういう立ち位置なのか? そういう考えが芽生えた年だったと思います。
仕事への覚悟が、役へのアプローチの仕方にまで変化を及ぼしたんですね?
「この仕事をずっとやっていくんだ」という覚悟が決まったことで「やれることをやり切ろう。120%までやって、世の中に発信しよう」という思いが強くなったんですよね。

よりよい形で演じて、よりよい作品を送り出そうと。「いつから」というのは明確ではないけど、昨年からいまにかけてそういう思いが強くなっています。

やっぱりこの仕事はお客さんありきで、見てくださる方々の心に響かなかったら意味がないですから。そこに気づけたって大きいと思いますし、結果的に自分も成長できたんじゃないかと思います。
それぞれの作品で、壁にぶつかったり、悩んだりしたこともあったんですか?
日々、反省ばかりです(苦笑)。毎日、脳内で反省会をやってますね。学園モノだと同年代の共演者が多いじゃないですか。その中で悔しい思いをすることがたくさんあって、自分にはないものを持っていたり、技術的な部分で「あぁ、うめぇな、こいつ」って見てます。

「負けたくねぇ!」って気持ちも出てくるし、反省を積み重ねる中で、半年前にはできなかったことができるようになったり、前は気づけなかったことを気づけるようになったりしているのかな…?

お酒は大好き! ただ、むくみやすいのが悩みのタネ

ちなみに、20歳を迎えてお酒のほうは…?
(食い気味に)飲みます! 好きです! それこそ、友達と夕方から飲み始めて、翌朝まで居酒屋にいることもあったり。

ただ、最近はやめてます。いや、別に何か失敗したというわけではなく(笑)、体質的に酒を飲むとむくみやすいんです。ここ最近、しばらく飲まずにいたらびっくりするほど体調がよくて…。
お酒だけでなく、飲みの場の雰囲気も好きなんですか?
そっちが大きいですね。いや、けっこう飲んでますけど(笑)。腹を割ってみんなでワイワイ話をするのが好きです。みんな、何を話したか忘れてるんですよ。僕は記憶をなくしたことがないので、だいたい覚えてますけどね(笑)。
撮影期間中、共演者の方と飲みに行くこともあるんですか?
その都度行きますね。今回の映画で匠海とも行きましたよ。匠海とはすごくフィーリングが合いました。仕事の話はしなかったなぁ。何の話をしたっけ…?

さっき「忘れない」と言ったばかりですが、何を話したか忘れちゃいました(笑)。それくらい、どうでもいいたわいのない話をしていたんだと思います。

「置いて行かれちゃう…」永野芽郁、北村匠海との共演に焦り

『君は月夜に光り輝く』は、月川 翔監督による青春純愛映画。発光病という不治の病を患ったヒロイン・渡良瀬まみず(永野)が、迫りくる死に向き合いながらも同級生の岡田卓也(北村)の助けを借りて、人生を楽しもうとする姿がみずみずしく描き出される。甲斐は卓也のクラスメイトで、かつて発光病で兄を亡くした経験を持つ香山 彰を演じている。
今回の香山という役の印象は?
原作小説を読みながら「俺に近いな」と感じてすごく入りやすかったですね。そういう意味で、これまでの役と比べても、無理して感情を作ったり、自分を変えることなく自然体で演じられたと思います。
どういう部分がご自身と重なったのでしょうか?
なかなか本心を言わない、シャイで飄々としている部分ですね。僕も決して情熱的なほうではないので、よく「冷めてる」って言われますし(笑)。
たしかに年齢よりも落ち着いて見えますし、冷静に一歩引いて、物事を見ている感じはあります。
香山も一見冷めてますけど、じつは熱いものをちゃんと持っていて、そこも僕と一緒です。ちゃんと僕にも熱いものがあります!(笑)ただ、それを人様にさらけ出すのが得意じゃないんです。
同級生よりも大人びていて、クールに接しつつも卓也を温かく見守るような視線が印象的でした。
役として「作った」というよりは、わりと以前から自分の中にあるものかもしれないですね。以前もお話したと思いますが、僕は高校でサッカー部だったんですけど、電車とかバスで騒がしいイメージがあるじゃないですか?(笑)僕は「うるさいぞ」とみんなを叱るタイプだったので。
ポジションがゴールキーパーだったと伺いましたが、それも影響してるんでしょうか?
そうだと思います。ポジションが人格に出ちゃってる(笑)。もしフォワードをやってたら、また違った性格になってたかもしれません。
なるほど。作中では、そんなシャイな香山が、まみずに想いを伝えようとするシーンがありました。
自分の中のモヤモヤと向き合って、まみずに想いを伝えようとする香山は偉いと思います。僕にはそれはできないかな…? やっぱり冷めてるんで「いや、ちょっといまさら…」ってなるかも(苦笑)。
永野さん、北村さんの印象はいかがでしたか?
若手俳優の宝だなと思いましたね(笑)。

いや、本当にスゴいんですよ。なのに匠海は同級生で、芽郁ちゃんにいたっては年下ですから。現場で「ヤバいぞ、これ」って焦らせてもらいました。あの映画、あのふたりとの共演があっての“いま”だなと強く感じますね。
どんな焦りを感じたのでしょうか?
今回、とくに第一線で活躍されている俳優さんたちの映画にポンっと入らせてもらったので「あぁ、置いて行かれちゃうぞ」って。

ふたりとも僕より芸歴は長いですけど、それは関係ないですからね。「頑張らなきゃ」と素直に思いました。

作品の大きさもありますし、この作品をきっかけに自分を知ってくださる方も多いと思うので「これは外せねぇ」という意識、恐怖もありました。

“昭和顔”や体格を活かせる、肉体派の作品にも出てみたい

いま、お芝居をすることの楽しさをどういう部分に感じていますか?
自分次第で相手が変わるのが面白いですね。芝居って相手との会話のキャッチボールで、こっちが変化球を投げたら、相手の受け止め方も跳ね返り方も変わるんです。

本番でテストと違う芝居をしたり、ちょっとニュアンスを変えたら、これまでと違う表情が見えたりする。そういう瞬間に「あぁ、芝居してるなぁ」って感じます。
焦りを感じるとおっしゃっていましたが、逆にいま、俳優としての自分の武器、強みはどういう部分だと思いますか?
何だろう…? 身長以外にあるかなぁ?
身長も大切な武器だと思います。
そうなんですけど、時には弱みになったりもしますからね。高すぎるとカメラの画角に入りづらかったり、ヒロインの女の子と並んでもバランスが悪かったり…(苦笑)。

僕は「昭和顔」ってよく言われるんですよね。眉毛のせいだと思いますけど(笑)。最近の流行りではない顔だってよく言われるので、「塩顔」じゃないけど、昭和顔が強みになれば…平成ももう終わっちゃうけど(笑)。

自分ではよくわかんないんですけど「哀愁のある顔立ちだ」と言っていただけるので、それを活かせる作品があればいいなと。
たしかに、昭和の銀幕スターのような顔立ちだと思います。時代劇も似合いそうです。
そうだとうれしいですね。最近のカッコいい俳優さんって、漫画をそのまま実写化したようなスマートなカッコよさがあるじゃないですか?

僕は体もけっこうガッチリしているので、肉体派の『海猿』のような作品があればぜひ出てみたいです。
デビューして約2年。確実に知名度が増していると思います。
SNSのフォロワーもそうだし、舞台挨拶で僕の名前が書かれたボードを持ってくださる方が少しずつ増えているのは感じていて、それはすごくうれしいです。

去年、バースデーイベントをやったんですけど、僕の予想の100倍くらいの方が来てくださって。
どれだけ予想が低かったんですか…?(笑)
いや、本当に9人くらいしか来ないんじゃないかと思っていて。イベントのときはすごく不思議な気持ちでした。僕なんかのためにわざわざお金を払って来てくださって…。とにかくうれしかったです。

自分を見てくださる方が増えてくれるのはうれしいし、そうなればなるほどいろんな作品に出られるようになるとも思うので、さらに喜んでいただけるかと。WIN-WINの関係ですね!(笑)
改めて2019年の目標を教えてください。
とにもかくにもいろんな人に僕の存在を知ってもらい、「いいな」と思ってもらうことがすべてですね。素敵な作品を世に残すことが第一。その延長にファンの方がいると思っています。世の中の疲れた人たちのためにエンタメはあると思っているので頑張りたいです!

甲斐翔真の意外な素顔が丸わかり! ○×クエスチョン

ここからは、甲斐さんの性格や私生活に迫る質問に○×でお答えいただきます。
目上の人というのは、マネージャーさんではなく先輩の俳優さんとかですか? 仲が良ければ送りますけど、LINEスタンプってだいたいがタメ口じゃないですか? そこまでの仲ではなく、連絡先を交換したばかりだったら送れないですよね。僕は、目上の人に送る用に敬語のスタンプも買ってます(笑)。
用意周到(笑)。スタンプでかわいらしさを出しつつも…。
しっかりと敬語で(笑)。
やりとりはマメなほうですか? LINEの会話は自分の返信で終わらせるタイプ?
わりとマメなほうだと思います。相手が先輩であれば、きちんとこちらが返信して終わるようにします。ただ、友達の場合は…既読がつけば「OK」、「了解」ってことだよってわかるので、そのまま終わりにしちゃいますね(笑)。
大丈夫です…が、できれば朝はカレーうどん、昼はナン、夜はライスにしていただけますか?(笑)
先ほどもお昼にカレーを食べたとおっしゃってましたね?
取材の日はカレーが多いんですよね。
マネージャーさんから「楽だから」との答えが(笑)。カレーに関して「これだけは譲れない!」というポイントはありますか?
市販のルーで大丈夫です。ただし、甘口じゃないとダメです(笑)。辛いものが苦手ってわけではなくて。ワサビも大丈夫だし、韓国料理の辛いものも好きなんですけど、なぜかカレーだけは甘口じゃないとダメなんです。あと、福神漬けを大量に入れます!
○です。あります!
ちなみにどんなシチュエーションで?
覚えてないなぁ…。中学生の頃なので。高校時代はまったくそういうことがなく、サッカーひと筋だったんですよね。
理想の告白方法などはありますか?
プロポーズならともかく、付き合うための告白は、普通でいいんじゃないかと思いますけど…。
「普通の告白」って何ですか?(笑)
わざわざレストランを予約して、おいしい食事をしてから夜景を見に行って…とかではなく(笑)。
告白は直接? それともLINEでの告白もアリ?
いや、そこは言いますね。逆に告白をLINEでされたら既読無視します(笑)。「それはLINEで言うなよっ!」と。面と向かって話さなきゃいけないことってあると思うし、告白はそのひとつだと思います。
何も告白しないままに何となく「これって付き合ってるんだよね?」というのは?
あぁ、僕、かなりシャイなので、そういう系だったかも(笑)。「これって付き合ってるの?」みたいなことを聞かれて、恥ずかしくて何も言えないという…。
そこは「うん」でいいんじゃないですか?(笑)
いや、もうそれを認めるのさえも恥ずかしいんですよ。映画を見に行って、そのまま帰るとか。恥ずかしくて手もつなげないし。いやぁ、けっこう恋愛下手ですね。

でも一応、自分から言ったことはあります。そのときは相当、勇気をふりしぼりました。
これは△が欲しいなぁ。両方とも必要ですね。ひとりでいる時間も好きだし、気分屋なので「ちょっと誰かに会いたいな」と思ったら、夜でも「いま何してる?」って友達に連絡しちゃいます。

自分から連絡することが多いですね。逆に、向こうから連絡が来ても、たいがい僕の気が向かないときが多いので。自分勝手な男だなぁ…(苦笑)。
ひとりのときは何をしてるんですか?
だいたい家に引きこもって、ドラマや映画をひたすら見てますね。
謝りますね。めんどくさいことが本当に嫌いなので、基本、ケンカもしたくないです。あっちがガーッと(攻撃的に)来たら「あ、はい」とかわすし、「おまえ、ふざけんなよ」と来たら「(優しく)じゃあ、どうすればいいの?」って。冷静にいなします。

ぶつかるのが本当に嫌いなんです。声を荒らげて怒ることもまずないので。逆に、周りからは「怖い」って言われますね。冷静すぎて、いつか爆発するんじゃないかって(笑)。
×です。無理です! さすがに怖いです。賞味期限なら大丈夫かな…? 消費期限は気にしますね。
これは○ですね。普通に声をかけます。電車で年配の方に席を譲るとか、目の不自由な方が困っていそうだったら助けたり。
「声をかけなきゃ」と思いつつ、勇気が出なくてなかなか踏み出せないという人も多いかもしれません。
わかります。僕も昔は、そういう気持ちになってました。でも、いまは大丈夫になりましたね。気にせずに声をかけるようにしています!
甲斐翔真(かい・しょうま)
1997年11月14日生まれ。東京都出身。B型。2016年、『仮面ライダーエグゼイド』(テレビ朝日系)のパラド/仮面ライダーパラドクス役に抜擢され、注目を集める。2018年はドラマ『花にけだもの』(dTV、FOD)、ドラマ&映画『覚悟はいいかそこの女子。』(毎日放送)、『ゼロ 一獲千金ゲーム』(日本テレビ系)に出演。Y!mobile放課後ドラマシリーズ『パラレルスクールDAYS』が現在配信中で、3月12日からは出演ドラマ『いつか、眠りにつく日』(FOD)、3月23日からは『花にけだもの〜Second Season〜』(dTV・FOD)の配信がスタートする。

サイン入りポラプレゼント

今回インタビューをさせていただいた、甲斐翔真さんのサイン入りポラを抽選で3名様にプレゼント。ご希望の方は、下記の項目をご確認いただいたうえ、奮ってご応募ください。

応募方法
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受付期間
2019年2月27日(水)18:00〜3月5日(火)18:00
当選者確定フロー
  • 当選者発表日/3月6日(水)
  • 当選者発表方法/応募受付終了後、厳正なる抽選を行い、個人情報の安全な受け渡しのため、運営スタッフから個別にご連絡をさせていただく形で発表とさせていただきます。
  • 当選者発表後の流れ/当選者様にはライブドアニュース運営スタッフから3月6日(水)中に、ダイレクトメッセージでご連絡させていただき3月9日(土)までに当選者様からのお返事が確認できない場合は、当選の権利を無効とさせていただきます。
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