新世代コンパウンドテクノロジーがキーポイント

 コンチネンタルタイヤ・ジャパンは、次世代コンパウンド技術を投入した“ハイパフォーマンス”エコタイヤ「EcoContact6(エコ・コンタクト・シックス)」を2019年3月より発売する。まずは14インチ〜18インチの31サイズで、今後ラインアップは追加されていく予定。オープン価格。発売に先立ち製品発表会が開催され、コンチネンタルタイヤ・ジャパンのグレゴリー・メイ代表取締役社長(写真左)と、技術サービス&トレーニング・マネジャーの小川直人氏が登壇した。

 自動車が燃費性能を求められるのと同様に、タイヤもエコ性能が重要な現代。エコ・コンタクト6はさまざまなテストをクリアしながら開発され、その走行距離は地球と月の距離と同じ約40万kmも走破しているという。これにより、3つの相反する性能「ウエットブレーキ性能/転がり抵抗/耐摩耗性能」を高次元でバランスさせているのが特徴。現在、28サイズ40アイテムが、欧州タイヤラベリング制度でウエットブレーキ性能/転がり抵抗ともに最高グレードとなるA/Aを獲得している。

 エコ・コンタクト6の肝となる最新技術が、グリーン・チリ2.0と名付けられた新世代コンパウンドテクノロジーだ。コンパウンドなどを最適化させたことで摩擦抵抗が低減し、転がり抵抗や燃費が改善。

 シリカ含有率を高め、均一に分散化したハイテクコンパウンドを採用。シリカ-ゴム間を強く結合し、回転変形を抑制することでも燃費を向上。さらに、新開発の添加剤によってブレーキ性能もアップしている。同時に優れたロングライフをもたらしてくれる。また、ポリマーの高い柔軟性により、耐摩耗性を高めている。

 エコ・コンタクト6は、タイヤサイズによって3本/4本/5本と3つのパターンを設定。これらすべてにおいて、リブとグルーブの幅が最適となるよう設計されている。これにより耐ハイドロプレーニング性能を高めている。外側に開口売るショルダー・グルーブにより、ウエットハンドリング性能も高まっている。

 また、スポーツタイヤで採用するテクノロジーを応用。丸みを帯びたエッジと鋭角なフランク角をもつ非対称リブアングルが、外側のエッジを安定させつつリブ剛性を向上。リブ変形を抑制し、有効接地面積を確保することが可能だ。

 非対称サイプ・テクノロジーは、ドライブレーキ性能を向上させながら、ウエット時の安全性も向上。面取りされたエッジを備えたサイプはマイクログルーブとして機能し、スポイト効果で排水をサポート。ウエット路面における接地面積確保に貢献する。

 今作から、製品名に「Conti」をつけなかったことで、サイドウォールの表示が大きくなっている。これにより、ユーザーはより「エコ・コンタクト6」を認識しやすくなっているのも特徴。さまざまなコンポーネントが複雑に影響しながら優れた性能バランスを生み出しており、それを表現するようなデザインが刻まれている。

 従来モデルからの性能を落とすことなく、さまざまな性能をアップさせているエコ・コンタクト6。ドイツメーカーはもちろん、世界中の自動車メーカーで純正装着承認が進んでいるという。エコ性能をただ追求するのではなく、ハンドリング性能も追求した注目のタイヤとなりそうだ。

※備考欄の6は2019年6月発売を予定