ドコモが中古iPhone 6s以降でもSIMロック解除に対応 - 非対応のiPhone 5sを自己責任で新ツール検証してみた

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NTTドコモやau、ソフトバンクなどの大手通信会社から発売されているiPhoneは、その通信会社のSIMカードしか使えないSIMロックがかかっています。
このSIMロックは、通信会社に依頼して解除することが可能ですが、解除には一定の条件があります。
例えば、
・一括購入したモデルは即日SIMロック解除が可能
・割賦購入モデルは、購入後100日経過で解除が可能(2019年2月現在)
といった解除条件があります。

さらに最近NTTドコモでは、本人が購入したモデルでもドコモで販売したスマートフォンであれば、SIMロック解除できるサービスを2019年2月20日から開始しています。
つまりNTTドコモの中古スマートフォンでもSIMロック解除ができるので、格安SIMでの利用がしやすくなりました。

しかしSIMロック解除に対応しているiPhoneは、2015年4月以降に販売されたモデルとなります。これは2015年9月に発売されたiPhone 6s以降がSIMロック解除の対象となるわけです。

つまりiPhone 6以前のドコモ版iPhoneはSIMロック解除ができません。
せっかくドコモ製の中古スマートフォンでもロック解除の対応が開始されて利用しやすくなったのに、iPhoneに限ってはiPhone 6s以降のしか対応していないは、実に残念です。


ではiPhone 6以前のモデルでSIMロック解除をしたい場合はどうしたらいいのか?
実は、以前から非公式なツールは流通していました。
SIM下駄と呼ばれるものが一般的ですが、通常使うSIMの上にもう一枚SIMスタイルのカードを挟むことで、SIMロック解除を行うというツールです。
ただ、この方法はOSアップデートで使えなくなったり、電波の取得が不安定だったり、と多くの欠点もありました。
またSIMスロットに入れる際に、SIM下駄の分、厚みが増えてしまうため、SIMカードの出し入れ時にSIMスロットを破損するといたトラブルが発生することもあります。

最近、SIM下駄とは異なる方式のSIMロック解除ツールが登場しました。
SIM下駄ではなく、SIMカードになっています。
・iPhoneのアクティベーション時にSIMロックを解除
・その後、利用したいSIMカードに入れ替える
こうしたスタイルとなります。

SIMカードを重ねないため、SIMスロットを破損するトラブルのリスクは減っています。

購入して試してみました。

これらのツールは、非公式な商品です。
したがって利用後、キャリアやメーカーのサポートは受けられません。
利用に関しては自己責任となります。
ご注意ください。

今回購入したのはGPPLTEという製品です。


ドコモ版iPhone 5sとGPPLTE


ドコモ版iPhone 5sをGPPLTEでSIMロック解除してみました。
解除方法は、
・GPPLTEのSIMカードを挿す
・iPhone 5sを起動すると、SIMが無効と表示される
・緊急電話画面で、指示されているICCIDを入力する



SIMが無効と表示されて緊急電話を選択する


その後、
・SIMトレイを少し抜いて、再び戻す
・アクティベーションの画面となり、ホーム画面が表示される
・ここで、GPPLTEのSIMカードを外して、利用したいSIMカードを挿す
・SIMロック解除状態で電波を掴む


SIMスロットの抜き差しでアクティベーションを行う


このGPPLTE でのSIMロック解除作業ですが、
実際には、難航しました。

最初のチャレンジで、SIM無効表示後、緊急電話画面でICCID入力をしても、SIM無効になってしまう現象が発生したのです。
さらに2回目のチャレンジでも、SIM無効になってしまいます。
結局、3回目でようやく成功しました。

どうもタイミングが微妙らしく、なかなか難しいなと感じました。
また解除で入力するICCIDは頻繁に変更となるそうです。
つまりGPPLTEでSIM解除する場合、同社のWEBサイトで最新のICCIDをチェックする必要がありそうです


ソフトバンクのSIMカードで電波を掴んでいる様子


今回のGPPLTEを使ったドコモ版iPhone 5sのSIMロック解除の検証。
結果としては、
ドコモ版iPhone 5sで、ソフトバンクSIMカードが使えるようになりました。

ただしこれは公式なSIMロック解除ではありません。
急に使えなくなる可能性は十二分に考えられます。

決してメインとして使っているiPhoneで利用はしてはいけません。

とはいえ、
・今まで使っていなかった
・今までモバイル通信でなくWi-Fiしかつかなかった
そうした古いiPhoneでモバイル通信が利用できるメリットは少なからずあるのかもしれませんね。

・古いiPhoneに愛着のある人
・中古の古いiPhoneを使いたい人
・非公式、自己責任の意味がわかる人
・自分の行動に自分で責任がとれる人
・トラブルが発生しても、キャリアやメーカーにクレームを言わない人
こうした人であれば、確かにリスクもありますが、メリットもある方法だと感じました。


伊藤浩一