アップル、iPhoneを値下げへ 中国市場で
Reuters

いま米中間で進行している通商協議のゆくえは、2019年第1四半期での売上高減少が「中華圏でのiPhone販売の減速」が一因としたアップルにとって大きな影響をおよぼす可能性があります。

この件につきインタビューを受けたティム・クックCEOは、中国にてiPhoneを値下げしたことを認め「これがどのように作用するかを見届けます」として、今後の値下げを示唆する発言をしたことが報じられています。現在ワシントンで行われている米中通商協議につき、トランプ大統領は3月1日までに合意に達しない場合は中国製品への関税を引き上げると期限を設けつつ、今月12日には「合意が近いと見なされれば、期限を少し延期できる」とコメントしています。

そして14日から米中の閣僚級貿易協議が始まった--といった状況の中で、クック氏が米国営ラジオNPRの取材に応じたしだいです。

米中協議につき、クック氏は「両国とも話し合っており、合意に達するためには常に不可欠なことです」「実際に会うことは、双方にとって最大の利益をもたらします」と楽観的な見通しを述べています。

そしてクック氏は、中国におけるiPhoneの売上げ減速は人民元の切り下げが一因だと分析。「現地通貨は1年を通じて切り下げられたため、米ドル建てとしている地域よりも価格が上昇した」のことです。

これに応じて、アップルは人民元が切り下げられる前の水準と同じになるように、中国でのiPhone価格を引き下げたとしています。そうした対策を講じた上で「これがどのように作用するか見届けます」と言って、さらなるテコ入れの可能性を伺わせているわけです。

しかし、中国現地でのiPhone最新モデルの価格はかなり高めに設定されており、値下げ前のiPhone XS Maxは9599元(約15万5500円)から。これに対して中国企業のファーウェイやOppo製フラグシップモデルは4000〜5000元で半分以下。エントリーモデルに位置づけられるはずのiPhone XRでさえ競合製品よりも約1000元高いと米Bloombergにも指摘されていました。

果たして人民元の切り下げ前の水準まで戻すだけで売上げが回復するのか、さらに大胆な価格戦略が求められるのか。ひいては近年のiPhone高価格化戦略の転換に繋がるのか、見守っていきたいところです。