“ジャズピアノの詩人”の生涯に迫る (C)2015 Bruce Spiegel

写真拡大

 “ジャズピアノの詩人”ビル・エバンスの生誕90周年を記念したドキュメンタリー映画「Time Remembered:Life & Music of Bill Evans(英題)」が、「ビル・エヴァンス タイム・リメンバード」の邦題で4月27日から日本公開されることが決定。あわせて「美と真実だけを追求し、他は忘れろ」という言葉とともに、エバンスの演奏風景をとらえたメインビジュアルもお披露目された。

 「五大陸国際映画祭」「モンテビデオ国際映画祭」をはじめとした世界各国の映画祭で最優秀ドキュメンタリー映画賞に輝いた本作は、エバンスの「時間をかけた自殺」とも言われた51年の人生と音楽をとらえたもの。出自からキャリアのスタート、エバンスを巡る人間模様、そして死の間際までを、貴重な証言、映像、写真の記録によって構成している。

 1958年にマイルス・デイビスのバンドに加入し「カインド・オブ・ブルー」を制作した当時の様子、ドラマーのポール・モチアンとベーシストのスコット・ラファロをメンバーに迎え、歴史に残るピアノトリオが残した名盤「ワルツ・フォー・デビイ」の制作経緯とラファロの死。また、現在まで公にされていなかったエバンス自身の音楽への思い、そして肉親たちから見た素顔、生涯を通じて苦しめられてきた薬物依存――エバンスの人生を垣間見るような証言の数々と、貴重な演奏シーンが1時間25分に収められている。

 8年の歳月をかけて製作され、15年に発表された本作には、ジャック・ディジョネット、ジョン・ヘンドリックス、トニー・ベネットら同時代に活躍した多くの古老ジャズマンたちが出演。本編の製作中に亡くなったミュージシャンも多く、ポール・モチアン(11年逝去)、ジム・ホール(13年逝去)、ボブ・ブルックマイヤー(11年逝去)、ビリー・テイラー(10年逝去)など、彼らの晩年を映した記録映像としても貴重な内容となっている。

 「ビル・エヴァンス タイム・リメンバード」は、4月27日から東京・アップリンク吉祥寺パルコ、アップリンク渋谷ほか全国順次公開。