サーシャ・バイン・コーチ(左)と話す大坂なおみ(2018年9月23日撮影)

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 テニスの全豪オープン女子シングルスで四大大会2連勝を飾った世界ランキング1位の大坂なおみ(21)=日清食品=が11日、自身のツイッターを更新し、サーシャ・バイン・コーチ(34)との契約を解消したと発表。「これからはサーシャとは一緒に仕事をしない。彼には感謝しているし、今後の成功を祈っている」とつづった。これを受けて、バイン氏も「ありがとう、なおみ。何て素晴らしい旅路だったんだ」とツイートした。

 従来、大坂のコーチ役は父のレオナルドさんだったが、世界トップに上がるにはプロの指導者が必要として、一昨年の12月、大坂側がバイン氏に接触した。バイン氏自身、時速200キロクラスのサーブを持ちながら、当時世界70位前後に停滞していた大坂に関心を持ち、その指導を「魅力的なチャレンジ」と感じたという。

 大坂は練習嫌いで、引っ込み思案の性格から物事をネガティブにとらえるところもあった。陽気なバイン氏は「できるだけ楽しく、ポジティブな雰囲気を作ろうと思っている」と、練習前のアップから笑顔で併走し、トレーニングでも一緒に汗を流す。ラリーやサーブの練習では、「負けたら渋谷の交差点でダンスする」など、罰則ありの勝負形式でやる気を起こさせた。

 セリーナ・ウィリアムズ(37)=米国、ビクトリア・アザレンカ(29)=ベラルーシ、キャロライン・ウォズニアッキ(28)=デンマーク=も指導したバイン氏は「選手は一人一人違い、成功の形式はない。ベストを引き出すにはどうすればいいかを個々に考える」。その哲学と信頼関係が大坂を急成長させ、昨年9月の全米オープンで四大大会シングルスの日本勢初制覇に導いた。この功績が認められたバイン氏は同年12月、女子ツアーを統括するWTAの年間最優秀コーチ賞に輝いた。

サーシャ・バイン(Sascha Bajin)

 1984年10月4日生まれ、34歳。ドイツ出身。本名アレクサンダー・バイン。2005年から08年にかけて選手としてATPツアーに出場するが大成せず引退。コーチ転身後はセリーナ・ウィリアムズのヒッティングパートナーを8年間務め、その後はビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)を指導。17年にはキャロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)を支え、18年1月の世界ランク1位復帰を後押しした。