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ひたすら「放置」のそのワケは……

小室圭さん(27歳)をめぐる騒ぎが、いっこうにおさまる気配が見えない。取り沙汰されている金銭トラブルに対し、1月22日に小室さんが弁護士事務所を通じて「釈明文」を公表したことがきっかけだが、3週間が経過した今も、テレビや週刊誌は連日ネタにしている。

「ありえない。解決していない段階で、あんな文章を公開するなんて……」
「そもそも順序が逆。当事者と話し合ったうえですべきことでしょう」

コメンテーターたちは、そんな常識論からの批判を繰り返すばかり。

そんなメディアでの報道を受けて、ネットユーザーたちのコメントもほぼ同じ傾向にある。Yahoo!ニュースで見つけたコメントには、

「そもそも400万円を返せないような人が、皇族と結婚するのは無理」

というストレートな意見には5桁もの「いいね」がついていた。結婚の意思を固めているお二人には大変申し訳ないが、「破談」から「ご辞退」までも切望する声が飛び交うのが、ネットニュースに寄せられた現在の国民感情なのである。

秋篠宮家の長女・眞子さま(27歳)との正式な婚約が延期となっている小室さんだが、その最大の理由は、母・佳代さん(52歳)と元婚約者(69歳)の間のこの金銭トラブルであることはこれまでの経緯からも明らかだ。

だが、小室さんが文書で公表した釈明や、メディアの報道される内容を見聞きする限り、僕は秋篠宮さまも、宮内庁も、眞子さまの婚約延期問題を、現状のまま放置し続ける道を選んだのではないか――と感じている。

放置するという言葉は、穏やかではないかもしれない。

けれど、ここまでケチのついた眞子さまの婚約内定後の問題を、秋篠宮さまが本気で解決したいという気持ちを持っているとすれば、宮内庁はとっくに解決に走っていることだろう。

そういうご意向があったうえで動いていれば、婚約の延期もなかっただろうし、今回の小室さんの釈明文が飛び出すこともなかっただろう。しかし、現実はそうした状況にない。放置され続けている。だから、とんでもない釈明文まで飛び出したのである。そこに、僕はこの騒動の深層があるととらえている。

宮内庁の伝統的体質

というのも、宮内庁というお役所は、両陛下や皇族方の課題については、そこにご意向があれば、なりふり構わぬ行動で動いていく役所だからだ。

一例を挙げさせていただこう。

現在の僕は、書籍の仕事を生業とするが、昭和から平成のお代替わりの前後十数年間、僕は皇室担当記者だった。出版社の雑誌記者にはめずらしい、皇室テーマだけを担当する専従の編集記者だった。

その間に体験したことからいうと、宮内庁は雑誌を報道機関とは認めていない。そのため、両陛下の記者会見はもちろん、各皇族方の誕生日の折の記者会見にも参加できない。認められていることは、行事へお出かけになる際の撮影取材くらいだった。 

写真=日本テニス協会

そんな扱いの一方で、皇太子さまと雅子さまの結婚問題が佳境に差しかかるタイミングで、雑誌社の多くが加盟する日本雑誌協会に対し、宮内庁は報道協定の締結を迫まったのである。1992年(平成4年)3月のことだった。背景には、皇太子妃選びが一気に動き出すことがあったからだ。

「雅子さまではだめなのでしょうか……」

という皇太子さまの意思を確認した当時の宮内庁幹部は、両陛下に報告のうえ、雅子さまを最優先のお相手として動くこととなった。

その際、お二人や宮内庁の動きが万が一にも漏れ、報道されることがないよう、正式な婚約発表があるまで報道を差し控える協定を、新聞社やテレビ局が加盟する新聞協会だけではなく、雑誌協会にも申し入れてきた。

つまり、宮内庁は報道機関と認めていないところにまで、報道協定を成立させるような論理性のない、ゴリ押し体質の役所なのである。

それから二十数年が経とうが、宮内庁の体質は何も変わっていないと僕は感じている。

わかりやすい例でいえば、今年4月31日となった天皇陛下の退位、5月1日の新天皇即位の日程である。政府の検討過程では、「平成31年の新年とともに新天皇即位、新元号移行」ということも議論されてきた。国民生活を考えれば、年の切り替わりのタイミングが好都合なことはいうまでもない。しかし、新年(1月)にはならなかった。

「皇室にとって重要な祭祀や儀式がいくつもある新年に、退位と即位に伴う皇位継承儀式まで行うことは現実的でない……」

そう報道されたように、結果として宮内庁側の要望が通ったことは記憶に新しい。

眞子さまの結婚は、あくまで「秋篠宮家の私事」

ところが、こと、眞子さまの結婚問題となると、宮内庁は一定の距離感を置いているように見える。

いや、最初は違っていた。昨年2月の婚約延期発表のあと、7月に皇后・美智子さまの「小室さんへのお嘆きのお気持ちとお言葉」を報じたメディアに対して、誤解が生じないようにとの配慮から以下のような説明を公表している。

「なお、日頃から両陛下と親しく、そのお気持ちをよく知る本当の「知人」であれば、このような時に、敢えて両陛下のお気持ちに立ち入ろうとしたり、匿名の「知人」として外部に自分が推測した話をするようなことは到底考えられないことです」

だがこれ以降、繰り返される眞子さまと小室さんをめぐる週刊誌などの記事に対し、宮内庁が表立って「説明」を加えることは起きていない。

小室さんが公表した釈明文についても宮内庁の反応はいたってクールだ。1月28日、宮内庁次長は、宮内記者会との定例会見のなかで、「コメントする立場になく、今後特段の対応も考えていない」と説明したうえで、この釈明文が、秋篠宮さまが小室さん側に求めた「相応の対応」になるのかについても、「秋篠宮さまを含め関係者が判断されること」との考えを示しただけという。ここでも、事実上の放置である。

誤解のないように説明すれば、眞子さまの結婚について、制度上は天皇陛下のご裁可も、秋篠宮さまの許可も必要はない。

皇室に関しての法令である皇室典範においても、その点ははっきりと示されている。

男性皇族の結婚に際しては、「皇族男子の婚姻は、皇室会議の議を経ることを要する」(第十条)と定められており、皇族会議議員(10名)の過半数の賛同が必要となる。が、皇族の女子の場合は、皇室会議さえ開かれない。その第十二条で「皇族女子は、天皇及び皇族以外の者と婚姻したときは、皇族の身分を離れる」と、規定されているだけだ。

あくまで、秋篠宮家の私事であり、天皇陛下のお孫さんであろうが、その手続きに必要なのは、眞子さまと小室さんの結婚の意思だけである。

「納采の儀」を行わないことが、唯一の抵抗

つまり、憲法にあるとおり、「婚姻は両性の合意による」ことで十分であり、父母の同意が必要な場合は、現民法の規定では未成年の場合のみの同意である。したがって、すでに27歳である眞子さまも、同じ年齢の小室さんもなんら法的な支障はない。

ただ、皇族女子の結婚までには、その儀式上、さまざまな手順がある。その一つが正式に婚約が整った時に行なわれる「納采の儀」である。

秋篠宮家のケースでは、その結婚相手の使者が秋篠宮家に出向き、鮮鯛料、絹地、清酒などの結納の品を届け、それを秋篠宮さまがお受けになって初めて婚約が成立するという儀式だ。

この納采の儀が済まなければ、結婚の日取りを伝える「告期の儀」にはつながらない。つまり、儀式上は、眞子さまは「納采の儀」を経なければ婚約ではないという慣例なのだろう。

昨年10月29日に日本郵船社員の守谷慧さんと結婚した高円宮家の絢子さま(現・守谷絢子さん)の場合も、6月に婚約が内定したことを宮内庁が発表し、納采の儀を昨年8月12日に行い、晴れて正式婚約となった。

写真=宮内庁提供

その慣例の儀式を考慮されたのが、昨年11月の秋篠宮さまの誕生日の折の記者会見での発言だろう。引用してみる。

「今でもその二人が結婚したいという気持ちがあるのであれば、やはりそれ相応の対応をすべきだと思います。これは二人にも私は伝えましたが、やはり、今いろんなところで話題になっていること、これについてはきちんと整理して問題をクリアするということになるかもしれません。

そしてそれとともにやはり多くの人がそのことを納得し喜んでくれる状況、そういう状況にならなければ、私たちはいわゆる婚約にあたる納采の儀というのを行うことはできません」

納采の儀は、眞子さまと小室さん当人というよりも、秋篠宮家と小室家がかかわる儀式である。「相応の対応」と「多くの人の納得と祝福」を課題とし、ここで抵抗することしか秋篠宮さまには道がなかったということなのだろう。なにしろ、当初は二人の結婚の意思を尊重し、婚約が内定したのも事実だからだ。

想定を超えた人物であったとしても……

秋篠宮さまと親交のあるメディア関係者はこう話していた。

「もともと、法律事務所のスタッフであった小室さんとの結婚を許したのは、ほかならぬ秋篠宮さまです。そのお家にお金があるかとか、どんな仕事についているかよりも、当人同士がよいのであれば、あとはきちんと働いて、幸せな家庭を築いてくれればそれでいい……。そんなふうなお気持ちをうかがいました。そのためには、小室さんが留学し、ニューヨーク州の弁護士を目指さなくても、さほど問題にはならなかったのです。

普通に働いてくれる人であればそれでいい……とうのが、殿下のもともとの本心と感じました。それが、通常ありえないレベルのトラブルを抱えた家庭だったとは、想定を超えた婚約内定者でしたね」

そう、正式な婚約者ではないかもしれないが、小室さんが眞子さまの婚約内定者である立場は今も変わりがない。一昨年の9月、宮内庁は眞子さまの婚約が内定したと発表したとおりである。

実際、宮内庁のホームページでは、トップページから→「皇室のご活動」→「ご活動について」→「秋篠宮家のご活動」というカテゴリーの中に、「眞子内親王のご婚約内定関係」という専用のページを設け、以下のトピックスを公開している。

●眞子内親王殿下のご婚約内定について(平成29年9月3日)
●文仁親王同妃両殿下御感想(平成29年9月3日)
●宮内庁長官発言要旨(平成29年9月3日)

この宮内庁長官の発言では、今となってはブラックジョークとしか受け取れない謝辞までが残っている。

「小室圭氏は、眞子内親王殿下のご結婚の相手にふさわしい誠に立派な方であり、本日お二方のご婚約がご内定になりましたことは、私どもにとりましても喜びに堪えないところでございます」

なんとも虚しい言葉である。

もちろん、婚約が延期されたことについても、

●眞子内親王殿下のご結婚関係儀式等のご日程の変更について(平成30年2月7日)
として公開され、眞子さまのお気持ちまで掲げられている。

「今、私たちは、結婚という人生の節目をより良い形で迎えたいと考えております。そして、そのために二人で結婚についてより深く具体的に考えるとともに、結婚までの、そして結婚後の準備に充分な時間をかけて、できるところまで深めて行きたいと思っております。本来であれば婚約内定の発表をするまでにその次元に到達していることが望ましかったとは思いますが、それが叶わなかったのは私たちの未熟さゆえであると反省するばかりです」

周囲では「次なるお相手探しの声」も出始めて

秋篠宮さまは、眞子さまと小室圭さんの今後を、この先も放置し続けるのだろうか。秋篠宮家の取材を続ける記者に尋ねてみたところ、僕の推論である「永遠に放置し続ける」方向性と同様の感想を持っているという。

「内々で解決しなさいと伝えたにもかかわらず、文書を公開した対応に、秋篠宮さまは大怒りですよ。このままではどうにもなりませんね。

もっとも文書が出る前から、納采できないと言っていたのであり、納采できなければ結婚もできない。このまま、ずっと納采の儀をしないつもりなのが目下の秋篠宮さまなのです。とにかく“小室さんはもはやありえない……”。それが秋篠宮さまと紀子さまの受け止め方です。

ただ、会話がないそうです。親子の間ではね。聞く耳を持たない眞子さまということなのでしょう。小室さんではない誰かよい人でも出てくれば、当人の気持ちも変わるのでしょうけれど……」

と話し、こんなささやきをくれた。

「今さらですが、秋篠宮さまの周囲の人たちは結構真剣に、次なるお相手を探しているようです。それが、秋篠宮さまの意向なのかはわかりませんが……。極論でしょうが、フィギュアスケートの羽生結弦くらいお相手のインパクトがあれば、眞子さまの気持ちも変わるかも……とまでいう人もいます。そうなれば、小室圭さんのことも国民はすぐに忘れ、誰もが祝福することでしょうね。そんな相手探しをしなければならないところにまで、事態はきてしまったということですね」

女性週刊誌2誌は「結婚へ」と報道

一方で、小室さんの「釈明文」が出た翌週1月29日に発売になった女性週刊誌2誌の記事を見て、僕は驚いた。この「小室文書」への解釈が、世間の見方とは大きく異なっていたからだ。

●「眞子さま『借金トラブル』の円満解決で悲願の結婚へ」=週刊女性2月12日号
●「小室圭さん『借金トラブル和解で眞子さまと結婚』宣言へ」=女性自身2月12日号

同じ火曜日発売のライバル誌が、いずれも「結婚へ」という同じ方向性を打ち出していたのである。小室文書のどこをどうひも解けば、こんな解釈ができるのだろうか。

僕の古巣は女性週刊誌なので、関係者になぜ「破談へ」でなく、「結婚へ」なのかを探ってみた。

小室さんの金銭トラブルを最初に報じた週刊女性の関係者によれば、

「小室さんが文書を公開した一方で、元婚約者と代理人弁護士の話し合いが始まることは確実だからです。元婚約者も弁護士を立てて話し合いに応じる意向で、借りたお金としてではなく、慰謝料的なお金が支払われるのなら、婚約者は和解に応ずる意向があるからです」

つまり、金銭トラブルが解消されることで、秋篠宮さまから突き付けられた婚約延期の課題の一つはなくなるという。

女性週刊誌の見立てが正しいのか、秋篠宮さまの怒りはその見立てより大きく、眞子さまと小室さんの結婚には断固反対、もしくは「放置」されるのか……。

宮内庁が昨年2月7日に発表したところでは、後日に延期されたお二人の結婚関係儀式は、退位と即位に伴う「一連の儀式が滞りなく終了した再来年になる見込み」としている。つまり、2020年がメドなのだが、はたしてその日は迎えられるのだろうか――。