出演作品の「封印」に賛否両論

写真拡大

 自宅に呼んだ派遣型マッサージ店の30代女性従業員に乱暴したとして、強制性交の容疑で逮捕された俳優の新井浩文容疑者。名バイプレイヤーとして出演作が多かっただけに、業界に与えた影響は大きい。

【写真】新井浩文の元カノ?夏帆のノースリーブ姿

 新井が重要キャストで出演していた草なぎ剛主演の映画『台風家族』は公開延期が発表。NHKオンデマンドでは、『真田丸』など、新井の出演作10作品の配信が停止された。また、2月27日発売予定だった新井の出演映画『SUNNY 強い気持ち・強い愛』のBlu-ray・DVDも発売延期となっている。

 出演者が逮捕されたことで作品が世に出なくなってしまうことについて、ネットでは、

「販売延期・中止は当然。 どんなに良い映画でも、性犯罪を犯す人間が出ている映画は見たくない。それが理性というものだ」
「公開するべきではないと思う。被害にあわれた女性の気持ちを最優先に考えて…」

 と、仕方ないとの意見がある一方で、

「臭い物に蓋をするだけの短絡的思考、若しくは感情論で物事を無かった事にするのは如何なものか」
「作品は関係ないという姿勢はないのか。犯罪者が描いた絵画でも芸術は芸術」
「DVDは別にいいでしょう。買いたい人が買って家で見るだけなのに。何でも自粛は良くない」

 など、作品と出演者の犯罪行為とは切り離して考えてもいいのではないかとの意見もあった。

 そもそも、出演者が何らかの不祥事を起こした作品の公開や発売が延期になるのはどうしてなのだろうか。広告関係者はこう話す。

「ひとつにはこうした事件の容疑者を起用しているということで、会社として社会的、倫理的な責任が問われるため、迅速な対応を迫られるという背景があります。また、被害者がいる事件の場合、“被害者の気持ちを考慮したうえで、加害者が世間に出る機会を減らす”という目的もあります。ただ、実際には加害者はニュースなどで何度も取り上げられ、テレビやネットでは顔写真が出まくっている現実もあります。出演作の公開や発売を延期したところで、大きな影響があるわけではないことを考えると、結局のところ映画会社やテレビ局によるクレーム対策、あるいはリスク回避といった意味合いが強いでしょうね」(以下・同)
 
 不祥事を起こしたタレントの出演映画が公開延期になったり、出演番組のテレビ放送がなくなったりするのはもはや恒例行事のようになっている。しかし、一方で過去の出演作のDVDなどについては、そのままというケースも多い。

「薬物で逮捕されたミュージシャンのCDが回収されるということはありますが、映画のDVDなどについては出演者が逮捕されても特に対応しないというケースも多いですね。騒動の影響の大きさにもよるとは思いますが、市場に出回っている商品の回収までするとなると、メーカー側の負担が大きすぎるのでしょうね。

 回収にかかった費用などを不祥事を起こした張本人側に賠償請求することも可能ですが、実際にその費用を支払わせるにはハードルが高い。過去作品については世間の注目度も低いし、“回収まではしない”というのが現実的な判断なのだと思います」

 また、撮影前の作品や撮影中の作品については、代役を立てるケースが目立つ。

 たとえば、映画『青の帰り道』は、主要キャストの1人だった高畑裕太が撮影中に滞在していたホテルで強姦致傷容疑で逮捕(不起訴)され、降板。約1年後に戸塚純貴が代役となり再撮影され、その後公開された。

 小出恵介が『FRIDAY』に未成年者との飲酒と不適切な関係が報じられた際は、出演予定だったNetflixのドラマ『Jimmy〜アホみたいなホンマの話〜』や映画『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』などを降板。いずれも代役が立てられ撮影された。

「代役を立てる場合、撮影スケジュールを組み直すことも多く、他の出演者にも多大な迷惑がかかります。その一方で、騒動で話題になって宣伝につながるなんていう見方もあるようですが、スタッフや出演者にしてみれば、本当に大変なだけだと思いますよ」

 作品を封印するかどうかは議論が分かれるところではあるが、いずれにしろ不祥事によって各方面が迷惑を被ることは間違いない。本人の将来も台無しになる。不祥事の代償はあまりにも大きいのだ。