慰安婦被害者の金福童さん(右手前)の死去を伝えた記事に対する日本の寄稿(ニューヨーク・タイムズ電子版から)=(聯合ニュース)

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【ソウル聯合ニュース】旧日本軍の慰安婦問題を巡り、日本政府が「誠実に謝罪した」とする反論文を米主要紙ニューヨーク・タイムズに寄稿したことに対し、インターネット上などで民間外交に取り組む韓国の市民団体VANKは11日、「偽りの投稿」と反発した。こうした日本の主張に反論するキャンペーンを展開する計画だ。

 ニューヨーク・タイムズは1月30日付で、慰安婦被害者の金福童(キム・ボクドン)さんの死を伝えながら、「不屈の活動家」として病床でも日本に真の謝罪と法的な賠償を求め続けたとした。

 この記事に対し、日本外務省報道官が同紙に寄せた反論が掲載された。寄稿は「日本政府は数多くの機会において元慰安婦に対する誠実な謝罪と悔恨の念を伝えてきた」と主張。また、「元慰安婦の名誉と尊厳を回復し、心の傷を癒やす取り組みを行ってきた」とし、存命だった慰安婦被害者47人のうち34人が、韓日合意に基づく「和解・癒やし財団」から「支援金を受け取り、取り組みを歓迎した」と強調した。

 産経新聞は、「どのメディアに対しても不正確な報道には申し入れをしていく」という外務省担当者の発言を伝えている。

 VANKの朴起台(パク・ギテ)団長はこの日、「金福童ハルモニ(おばあさん)の『最後まで闘ってほしい』という遺言を深く心に刻んでいる。日本がイメージを一新して歴史をゆがめていることに対し、どこまでも闘う」と誓った。

 また、世界に向けキャンペーンを展開すると表明した。まずはニューヨーク・タイムズへの日本の寄稿でゆがめられている部分を取り上げ、慰安婦問題を巡り日本がイメージ刷新を図っていることを世界中のメディアに伝える。各メディアの記者に対し、日本の帝国主義の歴史を伝えるためVANKが製作した英文サイト(www.maywespeak.com)の周知も目指す。