わずか1年で平均単価が大幅に上昇した1kg以下の軽量ノートPC

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 全国の家電量販店やECショップからPOSデータを集計する「BCNランキング」によると、2019年1月に販売された1kg以下の軽量ノートPCの平均単価は、1年前の2018年1月と比較して約2万3000円上昇していることがわかった。

 1kg以下の軽量ノートPC全体の平均単価は18年1月が8万1689円で、19年は10万4560円。上げ幅はわずか1年で2万2871円と大きく上昇した。なぜここまでの単価上昇がみられたのか、同月のそれぞれの販売台数ランキング上位10機種を比較し、その理由を分析した。

 まず、18年1月はトップ3をASUSが独占。いずれも低価格&軽量を重視したコスパモデルがランクインした。価格が手ごろな分、スペックはかなり抑えられている。1位の「ASUS VivoBook E203NA E203NA-232」であれば、CPUがCeleron Dual-Core N3350(Apollo Lake)/1.1GHz、ストレージ容量が32GB、メモリー容量が2GB、駆動時間が7.6時間、バンドルソフトにKINGSOFT Officeを搭載。性能よりモバイル性を優先するユーザーから支持を集めたことが推測できる。

 次に19年1月の販売台数ランキングをみると、トップはASUSの「E203MA-4000」だが、次いでNECと富士通が多数ランクイン。これらの平均単価はほとんどが10万円超。2位のNECの「LAVIE Note Mobile NM550/KA」のスペックは、CPUにCore i5-7Y54/1.2GHz、ストレージ容量が256GB、メモリー容量が8GB、駆動時間が11.6時間、バンドルソフトにMicrosoft Officeを搭載。ノートPCのメインストリームである15.6型のモデルと比較しても遜色ない性能だ。

 上位10機種全体の傾向をトータルで比較した場合もスペックの向上は顕著に確認できる。特に着目したいのは、バッテリー駆動時間の大幅な向上と生体認証対応モデルの増加だ。これらの傾向は1kg以下の軽量PCのポジションが“性能はそこそこで軽い”サブ機から“十分な性能を兼ね備えていて、かつ軽い”メイン機に移行しつつあることを示している。年明けに各社から発表された19年春モデルをみても、軽量ノートPC重視の方針は明らかだ。

 4月1日に働き方改革関連法案が施行されるなど、軽量ノートPCの販売を後押しする要因は多い。各社は種まきを終え、これから付加価値の高いモデルをユーザーに訴求するフェーズを迎えようとしている。これから訪れる新生活シーズンの販売動向が今後の市場の成長規模を見極める指標になりそうだ。(BCN・大蔵 大輔)

*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計しているPOSデータベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。