気分は“小役人”(C)日刊ゲンダイ

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 統計不正問題をめぐる8日の衆院予算委はグダグダだった。事実解明には程遠く、キーマンとみられた大西康之厚労省前政策統括官も何ら新事実を打ち明けることはなかった。そんな中で、大西以上に注目を集めたのが、不正調査の報告書を公表した特別監察委員会の委員長を務める樋口美雄労働政策研究・研修機構(JILPT)理事長だ。

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「人事課職員がたたき台のようなものを事務的に作成した」「特別監察委員の指示を踏まえ(職員が)作成し、委員会で合意されたものが報告書になった」

 厚労省の“ダダ星人”と呼ばれる定塚由美子官房長は予算委でこう答弁。報告書がお手盛りだった事実を認めた。特別監察委が事前にインチキ調査を把握していたとは仰天だが、あらためてコトの真相や追加調査について質問された樋口委員長は「(JILPT)理事長の立場として委員会に招致されている」などとして答弁拒否を連発。その姿はまるで森友問題で答弁拒否を続けた佐川宣寿前国税庁長官とソックリだった。

 樋口委員長は官僚出身ではないものの、統計委員会前委員長や労働政策審議会会長、財務省財総研の特別研究官など、霞が関官庁との関わりが深い。インチキとの批判が噴出している安倍政権の「働き方改革」についても、慶大教授(当時)として〈裁量労働制については(中略)対象業務の拡大と健康確保措置の充実をセットで進めるべき〉と提案していた。

 つまり、「アベ政治」に理解を示しているということで、これじゃあ「アベノミクス偽装」につながる真相は明かせないだろう。

 くしくも最近、加計問題で知らぬ存ぜぬを貫いた柳瀬唯夫元首相秘書官がNTT傘下の社外取締役に天下りしたことが報じられたが、まさか樋口委員長も大西も定塚も「この国会を乗り切ればハッピーになれる」なんて考えているのではあるまいな。