出産、離婚、手術を経て。不器用に生きる「クソガール」阿部真央29歳、飛躍はこれから。

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「貴方の恋人になりたいのです」「ロンリー」など多くのヒット曲を持ち、等身大のリアルな楽曲で支持を集める阿部真央が、今年デビュー10周年を迎えた。

そんな彼女が、人気ラジオ番組「JUNKおぎやはぎのメガネびいき」(TBSラジオ)への出演に端を発し、一部で「クソガール」呼ばれていることはファンの間では有名だ。生放送中に作った楽曲「クソメンクソガールの唄」は、新アルバム「阿部真央ベスト」にも収録されている。

そんな愛すべきクソガールである彼女が過ごしてきたこの10年は、手術、出産、離婚を経験する決して平坦なものではなかったが、自身いわく、「準備期間」。歌手としてまた母として、喜怒哀楽の詰まった濃密な時間から得たものとは。

撮影/阿部ケンヤ 取材・文/オオサワ系
企画/武藤寛奈

早口、テンパりがち…。「クソガール」っぷりは今なお健在

今回のベストアルバムには「クソメンクソガールの唄」が収録されています。この曲は、ラジオ番組「JUNK おぎやはぎのメガネびいき」の企画の中で生まれたものですが、番組に出演した際、阿部さん自身「クソガール」(不器用で“イケてない”人)であるとおぎやはぎのふたりから言われていましたね。
実は初めて「メガネびいき」に出させてもらったとき、自分が「クソガール」かもしれないということを自己申告したんですよ。それからラジオに出させていただくたびにおふたりからクソガール扱いをされて(笑)。そもそもクソガールって、一見ネガティブなワードですけど本当は違うんです。
どんな言葉なんでしょうか。
「すごく素直であるがゆえに不器用」というか、真面目で愛すべき女の子っていう。「クソメンクソガールの唄」も、私なりにクソメンさんとクソガールさんに感じたシンパシーを噛み砕いたうえで、自分も同類としたときに、不器用だけどそこにある輝きを大事に生きたいという思いを込めて作りました。
そんな阿部さんの最近のクソガールなエピソードはありますか?
先日新幹線に乗っていたら、私の大好きなチョコレートプラネットの松尾(駿)さんが偶然同じ車両にいらしたんです!私はIKKOさんのモノマネで大ブレークする前からずっと好きだったのでもう大興奮ですよ(笑)。

ここで声を掛けなかったら絶対に後悔すると思ったので、初対面だったんですけど自分のアルバムを持って松尾さんが降りる直前に、車両内でご挨拶をさせていただいたんです。でもそのときに極度の緊張でテンパり過ぎて、すごい早口で喋っちゃって。

「すみませんチョコレートプラネットの松尾さんですよね私シンガーソングライターの阿部真央と申します本当にぶしつけですみません新しいアルバムですけどよかったら聴いてください昔から大好きでいつも応援していますありがとうございました」っていう感じで(笑)。すごい情報量でしたけど1分かかってなかったと思います。
それはけっこうな緊張っぷりですね(笑)。今回のアルバムには「28歳の唄」が収録されていますが、歌詞の中で「私は早口をなおしたい」っておっしゃっていますけど。
まさにそんな感じです、結局直ってないっていう(笑)。そういう意味でも私はちゃんと今も“クソガール”だと思います。

声帯手術よりつらかった、プライベートでの決断

ご自身のクソガールな部分は、10年のアーティスト活動の中でどう変化してきましたか?
以前はもっとネガティブで、特に10代の頃は精神的にすごく不安定だったのですが、年々ポジティブになっているような気がします。この10年でいろいろなお仕事をさせていただく中で、人との出会いやファンの皆さんとの交流を通じて変わりました。

正直こんなにも私が人に対して感謝や愛情みたいなものを心の底から持てるとは思っていませんでしたから。「私は今、この人たちのことを大事にしたい」と思っているから、昔よりも素直に表現をしたり、それに伴う行動をためらわずにできるようになりましたね。あと年齢を重ねて母親になったことで良い意味でずぶとくなったと思います。
プライベートでは結婚、出産、離婚と、大きな経験をされていますが、それもご自身にとってはプラスになっているということですか。
離婚はハッピーなニュースではないですけど、その中から得るものは大きかったです。バッドニュースでも視点を変えてみると、前向きに考えることもできるということを学びましたね。

それと、最悪な状況の中でも支えてくれようとする人がいることだったり、応援してくれる人の存在を改めてありがたく感じたり、「ピンチはチャンス」じゃないですが、大変だった時期を通じていろんなことに感謝できるようになりました。
10代後半にデビューをして現在29歳、少女から大人の女性へと成長をすると、“クソ”であることがなかなか許容されにくくなるように感じたりはしませんか。
これは職業的なものが大きく影響していると思うんですけど、例えば会社勤めをしている方は、社会的なマナーとして毎日お化粧をしなきゃいけないとか、そういう暗黙のルールと戦っているのかもしれませんが…私の場合はすっぴんでも平気だったり、あと立場的にも比較的言いたいことを聞いてもらえる立場なので。そういう意味では恵まれてると思います。

ただ唯一思ったのは離婚をしたときかな。「子どもを産んでおいて離婚をするのか」とか、「最低な母親だな」みたいなことはけっこう言われたので、それは仕方ないなって思う部分もありましたが、そのときはつらかったですし、落ち込みましたね。
それをどう乗り越えたんですか?
これに関してはけっこう時間がかかりました。私自身のことだけならともかく、子どものことなので。過去の失恋や声帯手術のときなんか比にならないくらい落ち込みました。
声帯手術(※編注 阿部さんは2018年10月に、声帯結節の手術を行っている)よりも圧倒的に。
手術も「声が変わる」という不安はありましたけど、「こういう結果になる」ということがある程度事前に分かっていました。でも離婚や子育ては違う。離婚すること自体は後悔のない選択でしたけど、「子どものために、これで良かったのか」っていう思いは離婚を決断した直後からずっとありました。

離婚したことに対して「お前は最低な母親だ」とか「子どもがかわいそうだ」って周囲から攻めたてるものでもないと思うんですが、だからと言って私が「いや息子は絶対に幸せにします、大丈夫です!」って言い切れることでもないじゃないですか。答えがないわけですから。だから息子が成長したときに、どう思ってくれているか確かめるしかないんですよね。

生まれてからの29年間は、今を迎えるための準備期間だった

デビュー10周年を迎えた今年は、どう生きていきたいですか?
「飛躍」ですね。昨年は自分的には踏ん張りどころだったと言いますか、一応ツアーは2本させてもらったり大きな夏フェスにも参加させてもらったりして、充実していたように思えるんですけど、私の中では今後どういうふうにアーティストとして、またひとりの人間として生きていこうか漠然と模索していたんですよね。

でもそれも昨年の秋に作ったシングル『変わりたい唄』をリリースした辺りから、これからはもっとこういう素の部分を出していけばいいんだっていうことを確信したんです。

自分が素直であることとか正直であることっていうのを常に目指してはいるんですけど、昨年の夏くらいまでは、どこかで周囲から変なやつだと思われたくないっていう気持ちがあったんです。でもそれも吹き飛んだのでもう怖くない!(笑)
 
▲インスタグラムの「飾らない」写真を楽しみにするファンも多い。
素の自分を出していこうって思えるきっかけって、具体的に何だったのですか?
特に何かあったわけではないんです。10周年という節目の前に出すシングルだったので、何を歌おうか当時すごく迷っていたのですが、そんな中でも、いろいろなことがなんだかうまくいかなくて「今の状況から変わりたい」っていう意識だけはすごく強く自分の中にあって。

10年前の自分が、私はこうなりたいんだっていう思いを歌っていたように、もう一度そういう曲を作ろうと思っていたら、自然と気持ちがふっ切れて、『変わりたい』っていうそのままの曲にたどり着いたんです。
そうやってできた曲だったんですね。
アーティストとしてこの10年、また女性としての29年間は、今を迎えるための準備期間だったんだなっていう。アーティストとしても女性としても、ここからが本当のスタート、飛躍だなっていう感じはしています。

愛すべきクソガールでいるために「自分にフタをしないで!」

最後に、「いつまでも愛すべきクソガールとして生きていきたい!」と思っている女性にアドバイスをもらえますか。
そんな…、厚かましいです(笑)! ただひとつ言えるのは「笑っている人生が一番!」っていうことかな。これは女性に限らず男性もですけど、笑顔でいることがどれだけ自分の心を癒したり救ってくれるかっていうことを、私自身がこの10年間でみんなから教えてもらいましたから。私が音楽を通じてできることがあるとすれば、行き着く先がそこであってほしいなって思いますね。
そのためには自分に正直であることも大事だと。
そうですね。正直でいることって、「自分にフタをしない」っていうことですかね。これはけっこう大事なんじゃないかなって思います。

「誰かのために自己犠牲」って苦しいし、誰かからの視線を気にして本当は歩みたくない道を歩むとか、それってすごい不幸なことじゃないですか。せっかく自分のやりたいことがあるならそっちの方がいいと思うので、そういう意味では自分に正直な方がいいと思います。そうすることで自然と笑顔になりますから。
これからのクソガールは、「自分に正直で常に笑顔」で。
そうですね。素直に一生懸命に、不器用に生きているクソガールのみなさんの未来は明るいと思います!(笑)
阿部真央(あべ・まお)
1990年1月24日生まれ。大分県出身。A型。2009年1月21日、アルバム『ふりぃ』でデビュー。楽曲ごとに変化する表現力豊かなヴォーカライゼーションは高く評価され、同世代の女性を中心に幅広い層からの支持を獲得。デビュー5周年目を迎えた2014年には、初の日本武道館公演を開催しソールドアウト。デビュー10周年を迎える現在もなお、人気のシンガーソングライターとしてシーンを牽引。夏の大型フェスへの出演やホールツアー活動なども精力的に行っている。

作品情報

ベストアルバム『阿部真央ベスト』
2019年1月23日より発売中
【初回限定盤】(CD2枚+DVD)
\4,500(税込、写真左)

【通常盤】(CD2枚)
\3,000(税込、写真右)
 
◆出演・ライブ情報
 
2月19日、NHK福岡制作 音楽特番「がめにライブ」に出演

【阿部真央らいぶ夏の陣〜2019〜】
8年ぶり野音ワンマン決定!
2019年7月27日(土)大阪城音楽堂
2019年8月31日(土)日比谷公園大音楽堂

【阿部真央弾き語りらいぶ2019】
デビュー10周年、阿部真央原点回帰となる全国弾き語りツアー決定!
詳しい情報は、公式サイトをチェック。

サイン入りポラプレゼント

今回インタビューをさせていただいた、阿部真央さんのサイン入りポラを抽選で3名様にプレゼント。ご希望の方は、下記の項目をご確認いただいたうえ、奮ってご応募ください。

応募方法
ライブドアニュースのTwitterアカウント(@livedoornews)をフォロー&以下のツイートをRT
受付期間
2019年1月30日(水)22:00〜2月5日(火)18:00
当選者確定フロー
  • 当選者発表日/2月7日(木)
  • 当選者発表方法/応募受付終了後、厳正なる抽選を行い、個人情報の安全な受け渡しのため、運営スタッフから個別にご連絡をさせていただく形で発表とさせていただきます。
  • 当選者発表後の流れ/当選者様にはライブドアニュース運営スタッフから2月7日(木)中に、ダイレクトメッセージでご連絡させていただき2019年2月11日(月)までに当選者様からのお返事が確認できない場合は、当選の権利を無効とさせていただきます。
キャンペーン規約
  • 複数回応募されても当選確率は上がりません。
  • 賞品発送先は日本国内のみです。
  • 応募にかかる通信料・通話料などはお客様のご負担となります。
  • 応募内容、方法に虚偽の記載がある場合や、当方が不正と判断した場合、応募資格を取り消します。
  • 当選結果に関してのお問い合わせにはお答えすることができません。
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  • 賞品の不具合・破損に関する責任は一切負いかねます。
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