日本代表FW武藤嘉紀【写真:Football ZONE web】

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ベトナム戦出場停止の武藤が見た攻撃、「とやかく言うことはない」と前置きも持論展開

 日本は24日のアジアカップ準々決勝ベトナム戦で1-0と勝利し、28日の準決勝イラン戦へと駒を進めた。

 累積警告でベトナム戦は出場停止となったFW武藤嘉紀(ニューカッスル)は、不完全燃焼の印象を残した攻撃に関して「経験のある選手・ない選手」を引き合いに出しながら持論を展開している。

 16強サウジアラビア戦(1-0)で日本はボール支配率「23.7%」と低い数値を残した一方、ベトナム戦では「68.2%」に上昇。しかし思うようにゴールをこじ開けることができず、後半途中まで0-0のまま推移した。MF堂安律(フローニンゲン)を倒したプレーがビデオ判定でPKとなり、これを堂安が沈めて1-0の勝利を辛くも手繰り寄せている。

 多くの課題を抱える攻撃に関して、武藤は「出てない僕がとやかく言うことはないですけど……」と前置きしながらも自身の見解を示した。

「上手くいかない時の対処の仕方で、経験のある選手とない選手で少しまだ噛み合っていないところがあるのかもしれない」

 思うように攻撃の歯車が噛み合わない現状のなか、経験のある選手・ない選手の間でわずかなズレが生じている可能性を指摘。回数は多くないものの決定的なチャンスを作り出している一方、最終局面で“阿吽の呼吸”が見られずに終わっている。

「だからこそ、経験している選手が焦らずにプレーするところを見せないといけない。合わなかったで終われば(試合に)負けてしまう。今のところ勝てていますけど、次からそういう相手ではない」

 現状に危機感を覚えている武藤は、攻撃の歯車を嚙み合わせるポイントとして経験のある選手の冷静なプレーをポイントに挙げた。日本は今大会を通じて“修正力”と“対応力”を見せ、着実に成長を遂げている。難敵イラン戦に向けて改善を図り、攻撃の歯車を合わせることができるだろうか。(Football ZONE web編集部・大木 勇 / Isamu Oki)