正統派のウェアラブルデバイスから便利アイテムなどをどーんと紹介!

東京ビッグサイト(東京・お台場)にて1月16〜18日の3日間にかけてウェアラブル製品とその関連サービスを中心に扱う展示会イベント「第5回ウェアラブルEXPO」が開催されました。なお、併催イベントとして、第3回 ロボデックス・第3回 スマート工場 EXPOも同時開催。

本イベントはモバイル関連機器を扱う企業や国内外の周辺機器メーカーなども数多く出展しているイベントということで昨年に引き続いて取材してきました。そこで本記事では会場内で見つけたスマートフォン(スマホ)などのモバイル向け周辺機器や関連サービスをまとめて紹介します。

【エクスプロアブース:スマホで表示内容を編集できるサイリウム「EL.SHOWBEAM」】


スマホ対応サイリウム「EL.SHOWBEAM」(エクスプロア製)

まずトップバッターはLED機器や法人向けの照明用品のほか、コンシューマ向けにデザイン雑貨やバラエティグッズを製作・販売しているエクスプロアのブースにて見つけたスマホやタブレットのアプリを使って表示する文字を編集できるサイリウム(スティックライト)の「EL.SHOWBEAM」から紹介します。


EL.SHOWBEAMはコンサートやライブなどで観客席のファンが曲や演者に合わせて振ったり掲げるなどして使う乾電池駆動(単3電池2本)のスティックライトで、手元のボタン操作で発光するLEDの色や点灯パターンを変えたりできるほか、振ることで文字を表示(最大5文字)させることができます。

最大の特徴は専用のiOSまたはAndroidアプリを利用して表示できる文字を編集できるところで、編集した文字はスマホからイヤホンマイク端子で接続したEL.SHOWBEAM本体へ最大5つまで送ることができ、それらを手元のスイッチで切り替えることが可能となっています。

また編集した文字はスマホなどのアプリ上で保存できるほか、QRコード化して他の人が自分のアプリを使って取り込むことも可能。なお、今夏発売予定で価格は6,000円程度を予定しているとのこと。推しの名前を表示するも良し、AAを表示させて目立つも良しのユニークなアイテムとなっています。




大きい方がお好みなら現在開発中の「EL. SHOWBEAM Pro」(文字表示数は無制限でスクロール対応)もあり、こちらは予価25,000円程度とのこと


【EFGブース:マルチOS対応のトラックパッド兼キーボード「Lentus」】


カーソル操作と入力操作を同時にこなせる統合キーボード「Lentus」(Lentus製)

海外のモバイル関連アイテムや雑貨の輸入販売、国外のベンダーとのODM、OEMの調整・対応などを行っているEFGのブースに展示されていた「Lentus」(レントス)は指を滑らせて操作すればトラックパッドとしてマウスカーソルを操作でき、キー部分をタッチするとキーボードとして、文字入力などが可能になる統合型のキーボードを展示していました。

特徴は「カーソル操作と文字入力の両方を片手だけで済ませることができる」ことで、片手を怪我した場合や、半身不随(や片麻痺)などの片方の手でしか動かすことのできない障害を持った方でも簡単にPCの操作ができるという福祉機器としての側面も持つアイテムです。


Lentusの解説

さらに最大の魅力は「キーボードとしての部分を自由にカスタマイズができる」という点で、通常のQWERTYキー配列のほかにも日本語フリック入力のキーボードやツールアプリや表計算アプリの各種ショートカットやマクロなどを登録してワンタッチ入力でこれらの命令を実行させる「クリエーター向けのショートカット命令専用キーボード」として、通常のキーボードと併用して使うこともできます。


対応OSはLinuxおよびAndroid、Chrome OS、macOS X、iOS、Windowsで接続方法はBluetoothとUSB接続の両方に対応。春頃発売予定で、価格は2,5000円程度となる予定だそうです。

【Ant matrix Technologyブース:Bluetooth骨伝導メガネ】


Ant matrix Technology製「Bluetooth骨伝導メガネ」

中国のスマホ周辺機器メーカーであるAnt matrix Technologyのブースではスマホ用のオーディオヘッドセットとして利用する「Bluetooth骨伝導メガネ」が展示されていました。

メガネのフレーム部にBluetooth接続の通話・オーディオ対応のステレオヘッドセットの機能を持たせたアイテムで、「骨伝導による音声出力で耳を塞ぐことなく、自然な装用感で利用ができる」ことが長所となっています。


Blutooth骨伝導メガネの概要



モダン(テンプルの耳掛け部)が曲がって耳に骨伝導ユニット部が当たるようになっている

耳を塞がないため、音楽を聴きながらでも車の音(クラクションなど)が聴こえないということがなく、見た目には(テンプル部の太い)通常のメガネのため、不自然さもありません。


右テンプルの根本付近に充電用USB端子や音量キーなどがある

通話対応ヘッドセットなので高感度マイクも搭載。運転中でもフリーハンドで通話が可能で、メガネのレンズ部はレンズの交換に対応しており、眼鏡店に本品を持ち込んで度付きレンズを入れてもらうこともできます。

こちらは今のところ国内販売予定ではないそうですが、現在、国内の商社と商談中でるということです。

もう1つ、おまけとしてAnt matrixのブースに強烈なアイテムがあったので紹介します。それはKN95クラスの本格的な防塵マスクにBluetoothヘッドセットの機能を骨伝導スピーカーで持たせたもの。


Bluetooth骨伝導マスク

写真を見ての通り、かなりゴツく「スポーツにも最適」と説明されていますが、少なくとも国内でこれを身に着けてランニングしていたら通報されそう……な気もします。


個人的にはスポーツよりも粉塵の舞うことの多い建築現場などでの利用の方が向いてそう


【オリエント・エンタプライズブース:ランドセルに取り付けるカメラ付き見守り端末「親カメ」】


児童向け見守り端末「親カメ」

文具メーカーで有名な「ぺんてる」の関連会社のオリエント・エンタプライズのブースでは自動写真撮影機能搭載の子供用見守り端末、「親カメ」が展示されていました。


大人の手に収まるコンパクトな大きさ

親カメは子供のランドセルなどに取り付けて使用する見守り端末で、内蔵カメラによる自動撮影機能(撮影タイミングは変更可能・デフォルトでは30秒に1回撮影)が特徴で、登下校中に自動で撮影を行い、撮影した写真は親の持つスマホなど向けアプリから確認することができます。


あらかじめ登録した子供の学校にいる間はスリープ状態となり、学校を出て家に向かい始めると親カメが動作し、自動撮影による写真と位置情報を発信します。

登録した地域外へ親カメが出ると、親のスマートフォンにエリア外へ出たことを知らせる通知が送られてくるなど、子供の安全を守るための機能が搭載されています。

本機はLTEおよび3Gのネットワーク接続でこれらのサービスを利用しており、見守り機能を利用するには専用の通信サービスへ加入する必要があります。

オリエント・エンタプライズはサービスの提供開始に仮想移動体通信事業者(MVNO)として事業を行う予定で、端末購入時(または購入後)に契約を行うことで利用開始となります。なお、月額料金1,800円とのことで、5月発売をめざして開発が続けられており、家電量販店などでの取り扱いを予定しているということです。


個装箱も既に完成済み

実は「親カメ」は超小型のAndroidスマホ「Unihertz Jelly Pro」に保護用のシリコンカバーを取り付けたもので、シリコンカバーを外すとJelly Pro本体が出てきました。


中からJelly Proが!

説明員によると、開発当初はRaspberry Piを使った専用端末を開発していたということですが、デザインが武骨なものとなり、コンパクトにできなかったため、他の小さいハードを探していたところにJelly Proが出てきたため、製造元のUnihertzに連絡を取って協力を得たうえで仕入れているということです。

なお、サービス解約後にJelly Proはリセットしてしまえば、そのままスマホとして利用できるそうですので、解約後の使い道も安心(!?)です。

というわけで、駆け足気味に今回見つけたアイテムたちを紹介してきました。ユニークなコンセプトのアイテムから実用度の高い、個人的にも欲しくなるようなガジェットまでバラエティに富んだ展示でした。

一風変わったアイテムも多いイベントで、興味深いものも数多くあり楽しい展示会でした。来年も開催予定となっているので、気になった方はチェックしてみましょう!

記事執筆:河童丸


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・スマホで子供を見守る時代へ。ランドセルで携帯する見守りカメラ「親カメ」(クラウドファウンディングサイト「MaKuaKe」内の親カメ紹介ページ)
・深圳市蚂蚁方阵科技有限公司(Shenzhen Ant matrix Technology)