東京に住む人たちの声を聴きながら、パーソナリティの堀内貴之が今を切り取るテーマをリスナーと共に考えていくラジオプログラム、TOKYO FM「シンクロのシティ」 https://tfm-plus.gsj.mobi/index.html?ctg=%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%81%AE%E3%82%B7%E3%83%86%E3%82%A3。

番組内のコーナー「東京地元めし」では、「東京にある隠れた名店」をご紹介しています。といっても単なる名店ではありません。ここでご紹介するのはリスナーのみなさんが推薦してくれた、「自分が通っているイチオシのお店」。レポーターの安竜うららが味わいのある名店に伺い、美味しいだけじゃない人気の秘密を探ります。



今回伺ったのは、京王井の頭線・富士見ヶ丘駅から徒歩3分ほどのところにあるワインバー「furo(フーロ)」。リスナーの方からこんなメッセージをいただきました。

「生まれも育ちも杉並区浜田山です。今は出てしまいましたが、思い出が詰まっている地で、実家もあります。そんな僕がご紹介できるのは、杉並区の高井戸西、駅は富士見ヶ丘駅のすぐ近くにある『furo』(フーロ)というワインバーです。乃木坂の高級イタリアンで修行をした店主が開業したお店で、本格的なイタリアンが気軽に味わえます。店主の人柄も良く、地元の人に愛されていて値段も手ごろで素敵なお店です」(ラジオネーム:浜田山育ちさん)



柔らかな色合いの一枚板のドアが自然派な雰囲気を醸し出す外観。



店内はL字のカウンターが9席と、テーブル席が3つ。奥にはワイン棚。1日10種ずつの異なるグラスワインを出しているそうです。



こちらが店長の野村有希(のむらゆうき)さん。オープンして8年目の「furo」。これまでの経緯について伺ってきました。

うらら:こんにちは! おしゃれで落ち着く空間ですね。ワイン中心のお店ですか?

野村さん:ワインバーという感じですが、お客様は子連れから年配、ご夫婦まで来るので、ワイン食堂というかたちになり、みなさん楽しく飲んで食べてというざっくばらんな場所になってますね。

うらら:こういったお店の形態になったきっかけは?

野村さん:もともと長くイタリアンのお店で接客をやっていたので、ワインの業態に慣れていたというのもありました。その後、海外に行くことになり、そこでもさまざまな経験をするのですが。

うらら:海外経験! 修行でしょうか?

野村さん:みなさん修行していた?と仰るのですが、実はバックパッカーやワーキングホリデービザでモラトリアム期をなんとなく過ごしていましたね。行った国はヨーロッパが、スイス、ベルギー、イタリア、スペイン、フランス……。アジアはタイ、マレーシア、インド、あとはバックパッカーでオーストラリア。単純に興味が向くままに遊んでいましたね。でもその時期の、いわゆる仕事ではなく気楽に行っていた経験が大きくて。もとの職業柄、無意識に海外でもワインをたくさん飲んだり、お金が貯まれば良いレストランに行ったりと、体で飲食に関する情報を得ていました。現地のローカルな人が食べていたものを食べながら旅行したのが、とても良かったんです!

うらら:へぇ〜! どんな風景を見てきたのですか?

野村さん:ヨーロッパに行ったときは、ワインが生活に根付いていたんです。ミネラルウォーターより安いワインがスーパーに売っていたり、昼間からおじいちゃんがコップでワインを飲んでいたり。その姿や風景に憧れて、自分がお店を開くときがきたら、こういうお店にしたいと思うようになりました。現在のスタイル、お客様には堅苦しくなく気楽にきてほしいという感じにつながっていますね。

うらら:野村さんのその思考が、「furo」の居心地の良さにつながっているんですね。ワイン初心者に向けての、ワインの楽しみ方やメッセージはありますか? 教えてください。

野村:ワインって好みなので、好みをきちんと伝えてもらえば、詳しくスタッフが説明します。でも結局ワインも嗜好品なので、会話や食事が楽しかったらなんでも美味しくなる。重要なのはそっちだと思います。楽しい人と飲んでいたらなんでも楽しくなるので、そっちをメインに考えていただきたいと僕は思っています。生活に根ざした楽しいものを、お店は提供しないといけない。美味しいものは世の中に溢れているので、どういう時間をその店で過ごすかの方が大切。お店としては楽しい時間をお客様と共有したいと思っています。



今回いただいたのは、自家製子羊のソーセージと、北イタリア・ピエモンテの「ドルチェット」「バルベーラ」「ネビオロ」という品種を使った美容ワイン。ちょっぴり癖がありつつも、そのジューシーな肉汁の味があとを引くソーセージに、ワインがしっかりと寄り添ってくれます。でも、最後はスッとさわやかに消える味。飽きることなく、ソーセージ→ワインのルーティンが楽しめます。

肩ひじ張らず、リラックスして自分の好きなワインが見つけられる場所。

富士見ヶ丘の「furo」。東京地元めし、認定です。

【furo/富士見ヶ丘】

住所:東京都杉並区高井戸西2-10-9

営業時間:月〜土曜日、祝日、祝前日18:00〜25:00(料理L.O. 翌0:00 ドリンクL.O. 翌0:00)

定休日:日曜日・第3月曜日





安竜うらら(女優・レポーター)

<番組概要>

番組名:シンクロのシティ

放送日時 :毎週月〜木曜15:00〜16:50

パーソナリティ:堀内貴之、MIO

番組Webサイト:http://www.tfm.co.jp/city/