冨安健洋の先制点を最後まで守りきり、日本が1-0で勝利した【写真:Yukihito Taguchi】

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日本がサウジアラビアを1-0撃破 アジア杯8強進出も「見栄えがしない手堅さに終始」

 日本代表は現地時間21日、アジアカップの決勝トーナメント1回戦でサウジアラビア代表と対戦し、1-0で勝利を収めた。

 開催国UAEの現地メディアは、日本のサッカーについて「つまらない」と指摘し、“消化試合”の先発イレブンのほうが「流動性があるように見えた」と主張している。

 17日のグループリーグ第3戦ウズベキスタン戦(2-1)では先発メンバー10人を入れ替えた日本だが、サウジアラビア戦では第2戦オマーン戦の先発をベースとし、1トップには右でん部痛を抱えるエースFW大迫勇也(ブレーメン)ではなく、FW武藤嘉紀(ニューカッスル)を起用した。

 試合は序盤からサウジアラビアに攻め込まれるも、粘り強い守備でピンチを回避。0-0で迎えた前半20分、MF柴崎岳(ヘタフェ)の左コーナーキックをDF冨安健洋(シント=トロイデン)がヘディングで合わせて先制点を奪うと、この1点を最後まで守りきり、日本が1-0で勝利した。

 UAE紙「SPORT360°」は、「サウジアラビア戦を1-0で制したが、日本はつまらない手堅さに終始」との見出しでこの試合を報じ、各選手が力を発揮しきれていないことを指摘している。

「森保監督のチームは、疑う余地もなく最も才能溢れる個の力の集ったチームの一つではあるが、スターが散りばめられたキャスト陣は本領を発揮することなく準々決勝まで駒を進めた」

 また、これまでの4試合をこなしてきた日本だが、記事では最も見応えのあるプレーを見せていたのは、すでに決勝トーナメント進出を決めたなかで行われたウズベキスタン戦のピッチに立った選手たちであったと主張している。

ウズベキスタン戦で「塩谷や室屋は並外れたパフォーマンスを披露していた」

「先週木曜に行われたグループFの消化試合であるウズベキスタン戦で形成された大胆な先発イレブンのほうが、むしろ流動性があるように見えた。アル・アインの塩谷司や室屋成のような代役の選手たちは、並外れたパフォーマンスを披露していた」

 辛勝が続く展開については「森保監督はスターたちの個の力が輝きを放っていないことに、愚痴をこぼしているかもしれないが、明るく燃えたぎっているのはチームの粘り強さだ」と綴り、柴崎やMF原口元気(ハノーファー)、MF堂安律(フローニンゲン)らが本領を発揮しきれていないことを指摘しつつも、「彼らはチームプレーヤーだ」とフォア・ザ・チームを全員が徹底することで勝利につながっていることを強調していた。(Football ZONE web編集部)