往年の名機Palm復活!大型化したスマートフォンの弱点を補う名刺入れに入るPalm Phone

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最近、満員電車の中でスマートフォンを取り出したり、使ったりするのが苦痛になってきた。
また、ちょっとした外出時にスマートフォンを持っていくのも面倒、そう思うことも増えた。

こうした変化は、スマートフォンの大型化、多機能化にあることは間違いない。
現在のスマートフォンは、以前の中型タブレットなみの大画面だし、ネット利用から写真や動画の撮影・編集までパソコンとほとんど同じことができるほど多機能になった。
見やすく便利になった反面、持ち運びや操作に手間もかかるようになったからだ。

そこで電車内など狭い場所や、近場への外出では、LTE回線を内蔵したスマートウォッチを利用するという人も増えてきた。
スマートウォッチなら腕にはめていれば電車内でも通知を受けたり、近場への外出時でもメッセージを確認したりするくらいは、スマートフォン無しでもできるからだ。

しかしそうはいっても、スマートフォンと違い、できることは限られる。

そこで今、注目を集めているのが、アメリカで販売が始まった小型スマホ「Palm Phone」だ。

「Palm Phone」は、3.3インチという小型ディスプレイを搭載し、メインのスマートフォンとペアで使う製品なのだ。
Palm Phoneはメインスマホの通知を知らせてくれるほか、アプリを入れてスマホとしても使える。

つまりスマートフォンの「子機」のように使える新感覚のデバイスなのだ。


名刺入れにも入る小型スマホ、Palm Phone


実は、Palm Phoneと似たような製品は、日本にもある。
ドコモが販売を開始した「ワンナンバーフォン ON 01」だ。
しかしワンナンバーフォン ON 01は、いわゆる従来の携帯電話で、スマートフォンではない。
そのため、電話番号の通知しか受けられず、通話する電話としての使い道しかない。

一方、Palm Phoneは、
アメリカのキャリア、ベライゾンが販売し、毎月10ドルの利用料がかかるが、ワンナンバーフォンのように着信のほか、ベライゾン向けのメッセージの通知も受けられる。
さらにPalm Phone単体でもスマートフォンとして使えるため、SNSの利用やWEB検索、動画や音楽を楽しむこともできる。

「子機」ではあるのだが、実際に使える機能は、スマートフォンそのものなのだ。

Palm Phoneの本体価格は約4万円。
サブで利用には少々高めだが、メインのスマホと連携できるメリットは大きい。
また機能が限定されたスマートウォッチを購入するよりも、Palm Phoneのほうがを利用範囲は広い。サイズも専用ケースに入れて首からぶら下げたり、アームバンドに収納したりすれば、スポーツの時にも利用できる。


親スマホの子機として使える


Palm Phoneは小型なため、本体内蔵のバッテリーは800mAhしかない。
そのため通知以外の機能をスマートフォンのように使うと電池はあっという間になくなってしまう。バッテリー持ちはPalm Phoneのウィークポイントではあるが、そもそもスマートフォンのようにハードな使い方をするガジェットではなく、あくまでサブ・子機として使うものなので、使い方を勘違いしなければ問題はないと思われる。
しかもスマートウォッチとは違い、スマートフォンのようにUSB Type-C端子を備えているためモバイルバッテリーで外出先でも手軽に充電できる。
まさにスマートフォンの予備・子機として使うのに最適だ。

Palm Phone の最大の特徴は96.5 x 50.5 x 10ミリというサイズ。
名刺入れや財布にも入れられるくらの小ささだ。
名刺入れや財布に常時入れておけば、万一、スマートフォンを忘れても、外出先で電話も、メッセージも、Web検索も利用できるので安心だ。またLINEなどアカウントを複数のスマートフォンで利用できないサービスも、Palm Phone用のサブアカウントを作っておけばよい。

これだけ小型であれば大型化したスマートフォンではできなかった使い方ができそうだ。


様々な使い道がありそうだ



このPalm PhoneのPalmという名前は、20年以上も前にPDA(Personal Digital Assistant)時代に人気を博した小型ガジェットの名前である。
Palmデバイスは、いつでもどこでもパソコン内の住所禄やスケジュール、ToDO、ファイルなどの情報を外出先に持ち出して使えるようにした世界初のデジタルアシスタントと呼べる製品だった。

今回発売されたPalm PhoneはそのPalmの名前を再び冠したスマートガジェットなのだ。」スマートフォンが日常生活に無くてはならない時代に登場した
スマートフォンのアシスタント」
とも言える、Palmという名称に相応しいガジェットだ。

Palm Phoneはアメリカに続き香港でも発売される予定。
小型デジタルガジェットが好きな日本人とっても、気になる製品となることは間違いない。

ドコモのワンナンバーフォン向けにもぴったりな製品なだけに、ぜひとも日本市場でも展開してほしい。


山根康宏