乾燥する冬場に起こりやすい踵(かかと)の荒れやひび割れ。ひどいときには痛みで歩くのも辛いという人もいるようです。そこで、さまざまなケアの仕方が紹介されていますが、そのほとんどはスキンケアの類のようです。しかし、メルマガ『鍼灸師・のぶ先生の「カラダ暦♪」』の著者・のぶ先生が教えてくれるのは、足首周りと足の裏の運動による目からウロコの予防法でした。

踵を十分にのばさないと、踵が荒れる

踵がカサカサになったり、ひび割れたりして、荒れることがあります。ふくらはぎやアキレス腱を十分に伸び縮みさせていないと、踵から足裏まで伸びている「足底腱膜(そくていけんまく)」という膜状に広がる腱が、充分に運動することができず固くこわばります。

足裏の腱が固くこわばることで、踵や足裏への血流が悪くなり、肌質が悪くなりかさついたり、うっ血して肌の新陳代謝が悪くなると、ひび割れの原因になります。――踵のかさつきの原因は血行不良

踵を十分にのばさないと、踵が痛む

踵から足裏全体に「足底腱膜」がひろがっています。歩くとき、地面をつかんだり、蹴りだしたりするときに、活躍する丈夫な腱で、アキレス腱とつながっています。運動不足などで、ふくらはぎやアキレス腱を充分に運動させていないと、足首が固くなりべた足状態で歩くことになるので、踵や足裏の「足底腱膜」に負担がかかり痛みがおこる原因になります。――踵の痛みの原因は足首のこわばり

ふくらはぎとアキレス腱の運動不足解消

ふくらはぎは、歩いたり階段昇降をしないと運動不足になります。とくに足裏の「足底腱膜」まで充分に運動をうながすには、足首を柔軟に使うような起伏のあるところを歩くのが効果的です。ただし、急に起伏のある山歩きなどをすると、かえってケガをしたり筋を痛める原因になるので注意しましょう。

日常生活の中で、

つとめて階段昇降踵をあげるつま先立ち運動(足指もしっかり動かして)アキレス腱のばし

を積極的に行うことで、足裏までの血流がよくなり、「足底腱膜」の柔軟性を高めることで痛み症状の緩和が期待できます。

ただし、すでに踵や足裏に痛みがある時には、医療機関を受診しましょう。足底腱膜炎のように「足底腱膜」に傷がついていたり、骨棘(こつきょく)という足裏の骨にとげのような骨の出っ張りができていることがあります。

歩かなかったり、歩くときも足裏をベタベタ・ズルズル地面を引きずるようにしていると、踵の荒れや痛みの原因になります。無理は禁物ですが、踵をしっかり上げて、地面をしっかりつかむような、張りきった歩き方ができると、こうした症状の予防になります。リズミカルに楽しく歩ける元気も、足裏トラブル解消には必要なココロの要素ですね。

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