画像提供:マイナビニュース

写真拡大

静岡鉄道は14日、A3000形の新車2編成(A3005号・A3006号)のお披露目イベントを開催し、運行開始日を2019年3月9日と発表した。イベントでは新車2編成を含むA3000形6編成を展示。新車導入にともなう1000形2編成(1005号・1007号)の引退も発表された。

A3000形は静岡鉄道の約40年ぶりとなる新型車両として、2016年3月に第1編成のA3001号「Clear Blue」がデビュー。8年かけて全12編成を順次導入する計画としており、2017年3月にA3002号「Passion Red」、2018年3月にA3003号「Natural Green」・A3004号「Brilliant Orange Yellow」が運行開始している。総合車両製作所が製造した軽量ステンレス製、18m級3扉車の2両編成で、2017年に鉄道友の会ローレル賞を受賞した。

今回導入される2編成は1月上旬に横浜から輸送され、1月10日未明にA3005号(A3005・A3505)、1月12日未明にA3006号(A3006・A3506)がそれぞれ長沼車庫へ搬入された。

A3005号は「静岡レインボートレインズ」の1色「Elegant Blue(エレガントブルー)」の外観カラーとなった。「静岡レインボートレインズ」は「静岡が誇るいろんないちばん」をモチーフに、編成ごとに異なる7色のカラーリングが施される。「Elegant Blue」は最深部が2,500mに達するという「日本一深い湾」駿河湾をカラーモチーフに、「上品」「信頼」といったカラーイメージでデザインされた。

A3006号は静鉄グループの創立100周年にちなみ、利用者への感謝の気持ちを込めた「創立100周年記念ラッピング車両」となった。同社の歴史は1919(大正8)年5月1日の駿遠電気株式会社創立に始まり、今年5月1日に創立100周年を迎える。これに合わせて静鉄グループのロゴマークも改定されることになり、「創立100周年記念ラッピング車両」にも新たなロゴマークがデザインされた。2両編成の車体側面を用いた「ありがとう 100th ANNIVERSARY」のメッセージに加え、さまざまな形の星を散りばめ、ロケットと宇宙飛行士のイラストなど遊び心も感じさせるデザインとなっている。

お披露目イベントは長沼車庫で行われ、10時30分のイベント開始前から多数の来場者でにぎわった。静岡鉄道によれば、来場者数は約1,500人だったという。A3000形の一般公開に先立ち、A3005号・A3006号の運行開始日と、新車2編成の導入にともなう引退車両を発表。既存の1000形のうち2編成が引退することになり、1005号(1973年11月26日運行開始)の引退はおおむね予想通りといった反応だったが、1007号(1976年9月1日運行開始)の引退は予想外だったのか、来場者から驚きの声が上がる場面もあった。

A3005号・A3006号は各種試験等を経て、3月9日から運行開始。一方、1005号は2月17日、1007号は3月9日が最終運行となる。静岡鉄道では2月17日にさよなら1005号イベント、3月9日にA3005号・A3006号の出発イベントとさよなら1007号イベントの開催を予定しており、各イベントの詳細は後日発表するとのことだった。

これらの発表に続いてA3000形6編成の一般公開を実施。今回は外観のみの公開だったが、A3005号・A3006号は車両に近づいての撮影も可能だった。静鉄電車運転士の制服(こども用)も用意され、新車の前で記念撮影を行う親子の姿も見られた。

なお、新型車両A3000形については、創立100周年を迎える2019年度までに「静岡レインボートレインズ」の7色のラインナップがそろう予定と発表されている。今春、新たに「Elegant Blue」の編成が加わることで、7色中5色が出そろったことになり、来年度は残る2色「Pretty Pink」「Fresh Green」の編成が導入される予定となった。