新年の抱負をやめるべき理由と、代わりにすべきこと

写真拡大

新年の抱負の裏側にある心理には欠陥がある。新年の抱負をたてても、行動の持続的変化にはつながらない。なぜなら、モチベーションを高めてそれを行動や変化に変えるような仕組みになっていないからだ。

ダイエットをする、未読メールをなくす、運動をする、飲み過ぎをやめる、感謝の心を持つ、といった抱負は、挫折に終わる運命にある。新年の抱負は結局うまくいかないので、気分を憂鬱にさせるものだ。新年の抱負の80%が2月までに放棄されているともされる。

新年の抱負を達成できないと、自分が落ちこぼれであったり、負け犬や怠け者であったりするように感じる。そして、あまりにも早く思い切り失敗するため(皆さんの中にも、今年は減量すると決めた5時間後に、新年のパーティーで大食いをしていた経験がある人がいるのではないだろうか?)自分を変えることをいとも簡単に諦めてしまう。

新年の抱負はだいたい次の3種類に分けられる。まず、これまでやりたがらなかったことをやること(受信ボックスの雑多なメールを片づける、など)。次に、自分をいい気分にしてくれること(食事、飲酒、喫煙など)をやめること。そして、自然にできないことをし始めること(日記をつける、感謝を示す、運動する、など)。

繰り返し慣れ親しんできた行動を変えたり、慣れない行動をしたりするのは、とても難しい。

新年の抱負が失敗する理由

・自分がとる行動は、単なる習慣ではない。複雑な心理的、社会的、そして神経回路上のシステムに深く根付いたものだ。行動というのは、性格や気質、さまざまな感情的・身体的ニーズ(過去、現在を問わない)、経験、無意識の神経化学的なフィードバックループによって作り上げられる複雑な構築物だ。

・人の頭は、逃避という行動によっていとも簡単に騙されてしまう。2300通のメールがたまった受信ボックスなど、自分に不安や不快感をもたらすものを避ければ、不安の減少という報酬がすぐに得られる。一方で、もし自分が避けてきたものと向き合えば、苦痛がすぐに増える。だが長い目で見ると、これは逆になる。逃避を続ければ、不安は全体的に大きく増加する。反対に、避けてきたものに直面すれば、緊張や不安は持続的に減っていく。だが、避けてきたものに向き合うには、短期的な苦痛の増大に耐えなければならない。これは、気づくのも、実行するのも難しいことだ。

・気晴らしになる習慣(食事、飲酒、喫煙など)をやめるのが難しい理由は言うまでもない。気分を良くすることができないとすれば、嫌な気分を払拭するために何をしたらよいのか? 1日の終わりに1杯飲んでリラックスしたくなるような重圧や、食べることで満たされる欠乏感は、いったいどう制御すればいいのか? また、報酬をもたらす行為は全て、脳内神経伝達物質のドーパミンの増加につながり、人が本能的に繰り返したくなる行為になっている。

・これまで自然に身についていなかった習慣を会得しようとするのは、自分の気質や体の本能、無意識的な感情に反して、流れをさかのぼるようなものだ。

変えようと決意した習慣は、少なくとも短期的に自分のためになるため、改めることが難しい。その代わりに、こうしてみよう。まず、自分がこれまでに達成できたことを振り返り、それから目標を定めるのだ。

昨年の成果を振り返り、書き留めるべき理由

これをすることで、不安が軽くなり、焦点が定まり、楽観的になれる。自分が達成できたことの多さにきっと驚くことになるだろう。長いリストを作ろう。学んだこと、会った人、達成したプロジェクトなどを、緩い基準でたくさん書き出すこと。新しい経験、さらには失敗や苦難を乗り越えた経験も成果の一つだ。