私たちはこれまでに散々、LINEやデートのHow toを学んできた。

しかし、やっとの思いでLINEやデートに漕ぎ着けても、失敗の可能性は常につきまとうのだ。

あんなに盛り上がったはずなのに、突然の既読スルーに予期せぬ別れ。 恋人同士になれたかと思ったのに、いつまでたっても一進後退を繰り返す関係性。そんな経験、無いだろうか?

男女の関係を次に繋げる方法を学ぶため、あなたに宿題を出していこう。

さて、今週の宿題は?




麻未との出会いは、年末の忘年会だった。人見知りなのか、なかなか皆と打ち解けていない彼女が気になり、僕は声をかけたのだ。

「麻未さんは、誰の繋がりで今日来られたんですか?」

知人主催の忘年会だったが、なぜか知人とは何のつながりもない人たちも多く集まっており、もはや忘年会なのか異業種交流会なのかよく分からない会になっている。

「私は幹事の悟さんに誘っていただいて。裕二さんはどなたの繋がりですか?」

そう言いながら、ちょっと潤んだ瞳で長い睫毛をパチパチとさせる麻未。可愛い上に、少し話しているだけで性格が良いことも伝わってきて、そんな彼女に僕はとても興味を持った。

「良ければ、今度二人でご飯でも行かない?」
「え?私でいいんですか?はい、もちろんです」

その場で番号を交換し、僕たちはデートをすることになった。

麻未は、専門商社勤務の26歳。一方の僕は代理店勤務の35歳で、彼女との間には多少の年齢差がある。だが年齢差が原因ではなく、僕がデート中に何かやらかしてしまったようだ。


女性が逃げ腰になってしまった理由とは?


宿題1:完璧なデートプラン。しかしここに潜むミスとは?


「わ〜プールだぁ♡東京タワーも綺麗に見えますね!!」

店に着いた途端に、麻未は嬉しそうに外を眺めている。

麻布十番にあるこの店は、何かあった時に僕がよく使う店だった。テラスのプール越しに綺麗な東京タワーが見える上、何よりも接客が素晴らしい。

かゆいところに手が届くサービスに定評があるこの店は、いつ来ても心地の良い演出をしてくれる。




「よかった、喜んでもらえて。この店好きなんだよね」
「よく来られるんですか?」

麻未に笑顔で尋ねられ、僕は頷いた。

「そうだね。もともと十番に住んでいたから、何かある時は毎回利用していたくらい。でも最近は引っ越して頻度が低くなっちゃったけど」
「へぇ〜十番在住だったんですね!今はどちらにお住まいですか?」

店内の素敵な雰囲気に後押しされて、会話がポンポンと弾む。まだ若い麻未は、意外に東京の良い店などをそんなに知らないようで、またそこも好感が持てる。

「じゃあ麻未ちゃん、普段は自炊が多いの?」
「そうなんです。仕事が終わるのが結構遅いので、そこから外食となるとみんなとなかなか時間が合わないんですよね」

こう聞くと、良い店にたくさん連れて行ってあげたくなるのは、僕も年を取った証拠なのだろうか。

「『TSUBAKI』とか行ったことある?今度行かない?」
「名前だけは知っているんですが、行ったことないです!行きたいな〜♡」

目をキラキラ輝かせる麻未はとても可愛くて、僕はもっと色々なことを教えたくなる。そして楽しく話しているうちに、あっという間に1軒目の食事が終わってしまった。

「この後、時間は大丈夫?」
「全然大丈夫です!せっかくなので、もう1軒行きませんか?」

麻未の方から誘ってくれる、このフットワークが軽い感じも最高だ。僕自身お酒が好きなので、彼女も飲むのが好きだというのはかなり嬉しい。

2軒目は、代官山にある会員制のバーへ行くことにした。ここは業界の人が多く、ミーハーな麻未の心をくすぐるに違いない。

「ここも素敵なバーですね!芸能人とかも多そうだし」
「そうなんだよね〜。ここのお店は、フルーツ系カクテルが女性達から人気あるんだよ。麻未ちゃんもどう?」

そんな話をしながら盛り上がり、この日はここで解散となった。

「またご飯ご一緒させてください!」

帰り際、麻未の方からこう言われ、完全に浮き足立ったのは言うまでもない。

しかしここまで順調だったのに、次に会った時に彼女の態度は全く違うものになっていたのだ。


豹変した女の謎・・・麻未が気になった、男がやりがちな間違いとは!?


宿題2:そもそも、はじめから間違っていた。デート中の男の勘違いとは?


こうして迎えた2回目のデートは、前回の約束通り『TSUBAKI』にした。

「裕二さんって、本当に色々お詳しいんですね♡」

相変わらずキラキラしている麻未に、思わず目尻が下がる。こうやって素直に喜んでくれると、とても嬉しいし連れてきた甲斐があるというものだ。

下手に港区女子を連れてきたところで、“ここ来たことある”なんて言われるのがオチだし、そうなるとこちらのテンションはガタ落ちだ。

「麻未ちゃんみたいに、そんな素直に喜んでくれると嬉しいなぁ」
「そうですか?他の方々はそんなに喜ばないんですか?」
「まぁね・・・他の女子たち、特に港区系は下手すれば僕より舌が肥えているからね」

そんな話をしながら、今日も楽しい時間が過ぎていく。そして美味しそうにワインを飲む麻未を見て、僕も幸せな気持ちになっていく。

「麻未ちゃんって、もしかしてワイン好き?」
「ワイン大好きです〜♡」
「そしたらこの後、もう1軒、別のワインバーへ行こうか」

こうして、すんなりと2軒目が決まる。2軒目は近くにある別のワインバーへ行ったのだが、この店にはチェスがあり、僕は格好つけたくて麻未を誘ってみた。

「麻未ちゃん、チェスできる?」
「え〜チェスですか!?できないですけど、できたらかっこいいですよね」
「教えるから、一緒にやろうよ」

チェスができる男はカッコイイのか、女性からの評判がすこぶる良い。麻未もきっと喜んでいるに違いないと思いながら、僕は彼女とチェスをしつつワインを楽しんだ。




「あぁ〜楽しかった!」

店を出るとまだ12時前だった。しかも麻未はまだまだ元気で、飲み足りなさそうな顔をしている。

「まだ飲める感じ?そしたら、僕の家で飲まない?良いヴィンテージのワインがあるんだよね」

たしか、家には以前ナパへ旅行に行った際に買っておいたワインがある。きっと彼女も好きに違いない。

しかし、麻未からは笑顔であっさりと断られてしまった。

「すみません、今日は帰ります。楽しかったです!」
「そっか・・・」

こうして解散したのだが、1ヶ月経った今でも麻未には会えていない。

“次はいつご飯に行こうか?”と聞いてもはぐらかされるばかりで、一向に会える気配はない。

良い感じだったし、向こうもデートを楽しんでいた。

それなのに、どうして彼女は突然気持ちが変わってしまったのだろうか?

▶NEXT:1月13日 日曜更新予定
デート中に、麻未が冷めた理由とは?