事故があった電信柱(画像は『自由時報 2019年1月3日付「路中設電桿害死騎士 3單位卸責 國賠77萬」(曾健銘翻攝)』のスクリーンショット)

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台湾・新北市林口区の産業道路で2015年12月、バイクで走行中の男性が電信柱にぶつかって死亡する事故が起こった。その後、遺族が「電信柱の設置場所が悪い」として国の関連機関に対し516万元(約1800万円)の損害賠償を求めていたが、新北市地方裁判所はこのほど遺族の主張を一部認める判決を下した。『ETtoday新聞網』『自由時報』などが伝えている。

事故があったのはおよそ3年前の2015年12月15日午前。当時50歳だった游さんは、道幅約6.4メートルの産業道路をバイクで走行中に道路脇の電信柱にぶつかり転倒し、病院へ運ばれたが翌日に死亡した。事故当時の游さんはヘルメットを着用していなかった。

事故現場の道路の両脇にはコンクリートの塀があり、電信柱は壁から約1.2メートルの地点に設置されていた。遺族は電信柱の設置及び道路管理が適切ではなかったとして、国営の台湾電力と新北市政府工務局、林口区役所に対し損害賠償を求めていた。

これに対し台湾電力、工務局、林口区役所はそれぞれ過失責任を否定していたが、新北地方裁判所はこのほど電信柱が確かに道路寄りに設置されており、工務局及び林口区役所にも連帯責任があるとした。しかし、游さん側にも前方不注意やヘルメット未着用の過失があるとして、3機関に対し遺族への賠償金77万元(約270万円)を支払うよう命じた。

なお、この電信柱は事故の後、道路の向かい側の安全な場所に移設されたということだ。

画像は『自由時報 2019年1月3日付「路中設電桿害死騎士 3單位卸責 國賠77萬」(曾健銘翻攝)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 片倉愛)