斬り捨て御免。できる社員は知っている「優先順位」の本当の意味
ビジネスシーンにおいて重要とされる「優先順位」ですが、どれだけの方がそのほんとうの意味や「使い方」を理解しているのでしょうか。今回の無料メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ。』では、著者で学歴やコネが無くても年収1000万円になれるスキルをセミナー等で多くの人に伝えている佐藤しょ〜おんさんが、「優先順位をつけるとは切り捨てる対象を決めること」としてその理由を解説しています。
優先順位とは
優先順位という単語を知らないビジネスパーソンは滅多にいないと思うんですけど、そのウラ側にある真実を理解していない人はそこそこいるんですよね。
これは複数ある選択肢に順番を付けることだと考えている人が多いんですけど、成果を叩き出せる人はもう少し辛辣にこの単語を受け止めているんですよ。
先に答えを書いておくと、優先順位を付けるということは、
● 何かを切り捨てることを決断すること
なんです。
これはじっくり考えてみたら当たり前なんです。今からやるべきことが5つあるとして、そこに優先順位を付けますよね。そうしたら1番から5番まで順位が付くわけですよ。では質問しますが、5番目にリストしたものに対して、今日中に手を付ける可能性はどれくらいありますか?
あなたが余程優秀か、リストしたことが簡単なことなら、もしかしたら手を付けられるかも知れません。でもそうだとしたら、今からやるべきことが5つで済むわけがないんですよ。
優秀なあなたのところに、今日中に手を付けられる仕事だけがやって来るわけがないのです。同様の理由で、簡単で今日中に手を付けられることだけでリストが埋まるような仕事なんて、マックジョブくらいしかないんですから。
というと、最後の5番目の仕事は、フツーに考えたら手を付けられないということですよね。だから優先順位を付けるということは、今すぐ手を付ける1番のモノを決めるのと同時に、
● 5番のモノは今日はやらないと切り捨てることを決断する
のと同じなのです。
もっと言えば、1番をやるために5番には犠牲になってもらうと決めることなのです。
ですから、優先順位を付けたら、すぐに5番のことは忘れなきゃならないんですよ。視界から、思考から5番のことを忘れ去って、1番のことに集中することが優先順位を付けるということの本当の意味なのです。
ところが仕事が出来ない人は、いつまでもグジグジと5番のことを考えるわけですよ。
ホントはこれ(5番の仕事)もやりたいんだよなこれ(5番の仕事)をやらないとクレームになるんだよな1番をやりながらこれ(5番の仕事)をやろうかなみたいに考えるわけ。もうバッカじゃないのと思うわけです。そんな思考をするのなら、優先順位なんて付ける必要が無かったのよ。というか、そういう風に考えなくて済むように優先順位を付けるんでしょ。
こんなことを考えるなら、優先順位が付いていないじゃん。ってか、それを考えている時間で、1番の仕事をやろうよ。
つまり優先順位を付けられない人というのは、切り捨てることが出来ない人なんです。退路を断つことが出来ない人なんです。これは今日は出来ないって言えない人なんです。
これは決して優しい人でも、優秀な人でもありませんからね。タダの優柔不断なだけですから。
そもそも優秀な人というのは、最初から選択肢を絞り込んでいて、まな板の上に5つも並ぶことはないんです。たいていは2つ、せいぜい3つがまな板に載っていて、そこから今やるべきことをひとつ選ぶんですから。
つまり優先順位を付けるためには、普段から切り捨てる対象を明確にしておくということが大事なんです。何でもかんでもと拾い上げるから、選択肢が増えてしまって、余計に迷うわけですよ。最初から、
● AかBのどっち?
と訊かれたら選びやすいし、正しい判断も出来るでしょ。だって確率的に50%なんですから。それが、
■ AからZまでありますが、どれが一番ですか?
みたいになっているから、確率的にも5%以下になってしまって、一番では無いものを選んでしまうんです。
ですからまずは、ジャンジャン切り捨てることを考えるということが大事になるんですよ。
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