沖縄県・米軍普天間飛行場の辺野古移設を巡り、モデルでタレントのローラ(28)が埋め立てに反対の署名をするよう、Instagramで呼びかけた投稿が炎上している。

 「みんなで沖縄をまもろう!たくさんの人のサインが必要なんだ」と、普天間飛行場の移設工事の中止を求める署名を、520万人のフォロワーに呼び掛けたローラ。

 現在CM契約社数13社のローラに、テリー伊藤は「勇気がある!この程度の発言でコマーシャルを降ろす会社って何なの?」と絶賛。しかし、この意見に高須クリニック・高須克弥院長が「テリーさんのおっしゃる通り、スポンサーの自由です。僕がスポンサーなら降ろします」と断言した。

 イメージが命の芸能人の政治的な発言は、アリなのかナシなのか。 AbemaTV『Abema的ニュース』 に出演した元日経新聞記者で作家の鈴木涼美は「アメリカではミュージシャンが〇〇党支持です、と言うのが普通」とコメント。ローラと同じく、タレントでモデルの鈴木奈々は「(発信することで)若い子たちが知ることができたり、興味ができたりするから、ローラちゃんすごいなって思いました」と尊敬を明かす。

 事実、12月8日に始まった署名は10日で10万人を達成。政治的な問題に関して、芸能人が発言することに、SNS上では「思ったことをすぐ行動できるローラちゃんすごい!」「沖縄に住んでいないお前が言うなよ」など、賛否両論を生んでいる。この状況に評論家・文筆家の古谷経衡氏はこう述べる。

「ローラさんの行動はすごくいいことだと思う。アメリカでもヨーロッパでも、芸能人が政治的な発言をするなんて当たり前。例えば2016年のアメリカ大統領選挙でも民主党寄りの芸能人や歌手たちが『ヒラリーさんを支持します』と発言しても、何も問題にならなかった。ヨーロッパでも『メルケルさんを支持します』『マクロンさんを支持します』と言っても何も問題ない。日本だけですよ。こんな問題が起きるのは。日本は50年遅れている」

 アメリカやヨーロッパに比べ、日本の政治意識の低さを指摘した古谷氏。続けて高須クリニック・高須克弥院長の行動についてこう述べる。

「こういう発言したら僕がスポンサーなら降ろしますなんて言っている人は、逆にローラさんが辺野古移設賛成派でも『偏っているから(スポンサーを)降ろすんでしょ?』って言いたい。でも、辺野古移設賛成派だったら降ろさないんでしょ。自分の意見と一緒だから。自分の嫌いな意見をローラさんが言ったから『俺なら降ろす』と言っている。公平じゃない」

 それでは、企業の目線から考えてみるのはどうだろうか。カジノにハマってしまい、関連企業から借りた106億円を溶かして有罪判決を受ける以前は、過去に年間100億円近い広告宣伝費を使っていた大王製紙前会長・井川意高氏はこう話す。

「ちょっと皆さん勘違いしていますね。日本の芸能人がテイラー・スウィフトやレディー・ガガのように政治的発言をしちゃいけないなんてことはない。でも、ローラさんの場合はCMを13社抱えている。本来であれば全部(契約を)切ってから言わないといけないこと。高須院長のような会社だったら自分から言えるけれども、日本の大企業はいろいろな人に商品を買ってもらいたい。だからCMをしている。ローラさんを起用して1カ月CMをしたら莫大なお金がかかる。センシティブな問題を契約している芸能人が話してしまったら、その芸能人の意見に賛同しない人たちは買わなくなる。ローラさんの場合も辺野古移転反対派の人が商品を二倍買ってくれるわけではないですよね。意見が二分するようなことを言うのは、スポンサーからしたら大迷惑。ウーマン・村本さんもご自身がCM契約を持っていないから言えること」

 ローラの意見をTwitter上で擁護したお笑いコンビ・ウーマンラッシュアワーの村本大輔の名前を出した井川氏。井川氏に対して、前述の古谷氏は「契約書に『政治的発言をするな』って書いてあったら違反だけれど、もし書いてなかったら発言をしていい。違反じゃないのに『政治的発言をするな』というのは言論弾圧」と主張する。

 今までは契約書に明記されておらずとも暗黙の了解で避けられていた芸能人の政治的発言。前東京都知事である舛添要一氏は自身の選挙出馬体験を例にこう説明する。

「お金を出す会社は、できるだけ多くの人に買ってもらいたい。例えば私がビールのCMに出ていたら、私のことを嫌いな人は『あいつが飲んでいるビールなんて飲むか』って思う。まだSNSがなかった時代、選挙のときに私のことを支持してくれた芸能人が『支持します』と言ってくれても、絶対それを口外しないようにしてもらった。なぜなら、反対の政党がその芸能人を攻撃してしまうから。自民党からではなく、自分で党を作って出馬するときも『支持します』と発言されることで、『あいつを引きずり下ろせ』と言われてしまう」

 まだまだ議論する場がない芸能人の政治的発言。スポンサーとCM起用タレントの関係性にも今後変化がありそうだ。

(AbemaTV/『Abema的ニュースショー』より)


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