みんな大好き! 2018年もっとも読まれた「町のパン屋」ベスト5

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2018年にお届けした人気連載「おいしいパンのある町へ」の中で最も人気の高かったパン屋さんをご紹介!

今年もその地域ならではの魅力満載のパン屋を紹介してきた人気連載「おいしいパンのある町へ」より、もっとも読まれた記事ベスト5を発表。老舗の味を継承しつつ時代に順応したパンやじわじわと人気を広げているあのエスニックパン、そしてダントツで1位に輝いたシェフは意外な経歴の持ち主だった!? いざ気になるランキングへカウントダウン!

▼第5位

Vol.11 東京・下北沢「mixture(ミクスチャー)」

第5位は、下北沢の老舗の味を継承した「老舗コッペパン屋さんが、カフェとして再始動。下北沢に寄り添う店、「ミクスチャー」へ」の記事がランクイン。

カルチャーの発信地として圧倒的な存在感を放つ街・下北沢でカフェを営む「mixture(ミクスチャー)」オーナーシェフの中井滋さんは、昔からの夢であるカフェ経営のためのパン作りを学びたいと思い、サラリーマンとして働きながら週に1度、友人から薦められたコッペパンがおいしい老舗の「大英堂」でお店に立ち、4年間を過ごす。その後脱サラし調理学校に通っていた最中、「大英堂」のご主人の訃報と、お店の閉店を聞かされる。愛着のあるこの店に自分の店を構えたいと中井さんはこの場所で急遽、お店を開くことに。当初はパンを15種類ほどに減らし、代わりにパスタなどのフードメニューを揃えていたが、お客さんからのさまざなリクエストに答えるうちにラインナップは倍以上に!

“看板パン”の一部を紹介

「大英堂」から受け継がれる看板商品が、1959年から配合を守り続けている「甘コッペ」(写真右)。それを使用したサンドイッチ各種は、どれもベストセラー。写真左は「カボチャと卵のサラダパン」(150円)

「ミクスチャー」というお店には下北沢の人たちが持つ団結力や、支え合いの精神、人との繋がりを大事にし、より多様化していく下北沢のカルチャーをうまくミックスさせて共存していきたいという願いが込められている。昔からの味を守りつつ時代に合わせて進化させていく、地元密着型のパン屋というところにまた人々は魅了されるのだろう。

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老舗コッペパン屋さんが、カフェとして再始動。下北沢に寄り添う店、「ミクスチャー」へ

▼第4位

Vol.16 神奈川・大船「CALVA(カルヴァ)」

第4位は、「パン職人の兄と、パティシエの弟。大船発、いいとこどりのパン&スイーツ店」がランクイン。

都心から40分ほどのベッドタウンにある大船駅から徒歩5分のところに店を構える「カルヴァ」は、本場フランスでパン作りを学んだ兄と、同じくフランスでスイーツ作りを学んだ弟の職人兄弟が営む、パンとスイーツの複合店。

店の共同オーナーで、ブーランジェを務める田中聡さんは生まれも育ちも大船。ご両親がこの場所で30年間、ケーキ屋を営んでいた影響もあり、ホテルでの製パン課で働いたのち、パンの本場フランスへ。帰国後、料理界の巨匠・三國清三さんから声がかかる。8年間の勤務の後、弟の二朗さんとともに、両親から受け継いだお店を改装し、CALVA(カルヴァ)」をオープンすることに。

“看板パン”の一部を紹介

「定番のアイテムだからこそ日々研究を重ね、ベストな味わいを目指しています」という、田中さんがいうように、素材・作り方ともに様々な工夫が盛り込まれている。一口食べればその違いは歴然! クロワッサン(165円)。

パンの本場フランスで経験し学んだ技術や一流シェフの元で磨いた腕と経営のノウハウで訪れる町の人たちを笑顔にしている「カルヴァ」。兄弟で切磋琢磨するパンとスイーツをぜひ味わってほしい。

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パン職人の兄と、パティシエの弟。大船発、いいとこどりのパン&スイーツ店

▼第3位

Vol.13 神奈川・元住吉「ベトナムサンドウイッチ Thao’s(タオズ)」

第3位に輝いたのは、「一口食べたら恋に落ちる!?元住吉発、ベトナムサンドイッチの専門店」の記事。

元住吉駅から、徒歩3分ほどの路地にひときわ映えるカラフルな看板と外見。それが「ベトナムサンドウィッチ Thao’s」だ。オーナーシェフを務める小坂由紀さんは、大学卒業後勤めていた会社を辞めてアメリカに語学留学。当時滞在していたポートランドで流行っていたベトナム料理屋でバインミーに出会い一瞬で恋に落ちてしまったのだとか! 帰国後、紆余曲折を経て念願の自分のお店を持つことができた。

“看板パン”の一部を紹介

人気No.1を誇るのが「自家製ベトナムハムとレバーパテ」。メインの具材は、豚肉に豚耳、豚タン、鶏肉、キクラゲをチョップして型で固めたヘッドチーズ、豚ひき肉をヌクマム&砂糖で味付けしベーキングパウダーでもちもち感を出したソーセージ風ハム、鶏レバーにたまねぎ&にんにくで風味を加えたレバーペースト。なんとこれらはすべて、自家製! (レギュラーサイズ600円、スモールサイズ400円)

近年、パン業界にも着々と進出しつつあるエスニックブーム。「おしゃれフードトレンドを追え!」で連載している小泉さんの記事「断面萌えサンドよりフルーツサンドより、今年は断然バインミーに熱視線!」の中でも、おすすめのバインミー専門店が紹介されているので合わせてチェックしてみて。

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一口食べたら恋に落ちる!?元住吉発、ベトナムサンドイッチの専門店

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〈食べペディア 5〉バインミー

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▼第2位

Vol.19 東京・つくし野「Boulangerie Niko(ブーランジェリー ニコ)」

栄えある第2位には、「つくし野発、“毎日食べても飽きないパン”は、努力と計算の賜物だった」がランクイン。

のどかな風景が広がる「つくし野駅」を出て、歩くこと約15分。住宅街の中にある蕎麦屋だった店を改装し、一見パン屋とは思えない外観の「ブーランジェリー ニコ」。オーナーの唐戸秀樹さんは、つくし野からそう遠くない港北ニュータウンで生まれ育ち、高校卒業後、フレンチのシェフを目指すも通っていた調理学校の姉妹校が開催した、パン教室の体験レッスンに参加し初めてパン作りを体験。小麦粉と水だけの究極にシンプルな材料で変化を楽しめることに楽しさを覚え、その後どんどんパン作りにのめり込んでいったという。卒業後は、あざみ野のパン屋「もあ四季彩館」に就職。その後、独立する。

“看板パン”の一部を紹介

常連客のリクエストで誕生した「カレーパン」のアレンジ商品。商品化されるなり、瞬く間にリピーターが続出。2017年度の「カレーパン博覧会」で金賞を受賞したことを機に、これ目当てで遠方から訪れる人も少なくないのだとか。あっさりとしたホワイトソースが辛味を和らげつつ、スパイスの風味を引き立てる。カレーグラタンパン(190円)。

「ブーランジェリー ニコ」に並ぶパンはざっと90種類! この圧巻の品揃えもだが人気を得ている理由は、「毎日食べても飽きないパン屋」を営んでいるから。こちらの記事ではお店の常連&スタッフから聞いた人気の高い商品をご紹介。「カレーパン博覧会」でグランプリを受賞したキューブ形のカレーグラタンパンや最低3日は生で食べられるクリーミーな風味の「ニコの食パン」、オープンから熱烈支持が絶えない「キャラメルクリームパン」などあなたの好みのパンが絶対に見つかるはず!

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つくし野発、“毎日食べても飽きないパン”は、努力と計算の賜物だった

▼第1位

Vol.14 東京・葛飾「Boulangerie Auvergne(ブーランジュリー オーヴェルニュ)」

1位に輝いたのは、「元格闘家が作り出すのは、数々のコンテスト受賞歴を誇るユニークなパン」。

「ブーランジュリー オーヴェルニュ」が位置するのは、葛飾区役所からほど近い住宅街。最寄駅は京成押上線・立石駅、京成本線・お花茶屋駅/青砥駅、どの駅からでも徒歩約15分。お世辞にもアクセスが良いとは言えない立地ながら、平日もお昼を過ぎると人気メニューは軒並み売り切れ、週末には他県から多くの人々が押し寄せる。それもそのはず。ここはベーカリーコンテスト界でその名を知らぬ人はいない、というほど、数々の受賞歴を誇る名人シェフ、井上克哉さんが営むお店だから。なんと井上さんはブーランジュになる前には格闘家を目指していたというから驚きだ!! そこからどのような経緯を経てパン屋を開店するに至ったのか……。ドラマティックな物語は必見、ぜひ該当記事でチェックを。

“看板パン”の一部を紹介

監督として参加した“パンのオリンピック”「ibaカップ2015」で、見事優勝。その年のテーマ「サーカス」にちなんで発案したパン数種類のなかから商品化したのが、「カラフルムーン」。テレビなどのメディアでも多々取り上げられ、これを目当てに訪れる人が後を絶たないそう。3色のメロンパン(260円)。

世界で認められた絶品パンが並ぶ店内。記事では、ほかにも、井上さんが満を持しておすすめする3商品をピックアップして紹介中。どれもお店の個性が光る絶品揃い、ぜひあなたの必食リストに加えて。

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元格闘家が作り出すのは、数々のコンテスト受賞歴を誇るユニークなパン

撮影:山田英博

取材:中西彩乃