食べ納め?食べ始め?話題の新店から食のプロ御用達店まで、年末年始の鮨指南

写真拡大 (全4枚)

予約の取れないレストランとして有名な女性シェフが通うお店から、今年オープンした話題沸騰の三ツ星店が手がける新顔まで平成最後に行っておきたい鮨屋をピックアップしてお届け!

何かとめでたい年末年始。ハレの日に食べたいのはやっぱりお鮨! 今年話題となった新店から食のプロが通う常連店まで、平成最後の年末年始に押さえておきたい鮨屋をご紹介。家族や友人、仕事仲間など、さまざまなシーンに合わせて訪れてみては。

気鋭の女性シェフが日常的に通うカジュアル鮨のおすすめ

出典:俊太朗さん

28才にして予約の取れない完全招待制のフレンチレストラン「ete」を仕切る庄司夏子さんが、本田直之さんとの対談で教えてくれた、仕事終わりのリラックスした状態で楽しめる鮨屋2軒をご紹介。

1軒目は、経堂にある「寿矢」。庄司さんが通っていた高校の食物科の卒業生が営む鮨屋だ。背筋をピンと伸ばして食べる高級スタイルのお店ではなく、自分の食べたいものを好きにオーダーするカジュアルさ高くない値段設定が魅力的。「ete」のお客さんでも数人通っている人がいるのだとか!

2軒目は2〜3カ月に1度は訪れるという、外苑前の「海味」。現職人の中村龍次郎さんが握る鮨の味はもちろんのこと、鮨を握る際にポージングをしたり、パフォーマンスがあったりと他とは一線を画するエンターテインメント的要素も庄司さんの心を掴んだひとつのようだ。予約が2〜3ヶ月待ちのため、訪れるなら早めのご予約を!

↓詳細はこちらから
〈トップシェフが内緒で通う店〉気鋭の女性シェフ「ete」の庄司夏子さんが愛するのは、自由な空気が流れる店

出版界のグルマンが思い出に浸る銀座の鮨

鮨弁慶 海 銀座店 写真:お店から

出版界きってのグルメとして知られる柏原光太郎さんが、今年気になって訪れたお店が「鮨弁慶 海」。この店で腕を振るうのはかつて六本木の「山海」で職人だった山崎正夫さん。柏原さんが 1990年代後半から2000年代前半までで一番通ったかもしれないお店だ。六本木の芋洗坂の途中あたりのビルの2階にあった「山海」はその当時流行っていた「おまかせ」の店だったが、高級路線に転じず、さっと火を通したインドマグロの大トロをにんにく醤油に1日漬け込んでエシャロットやルッコラ、ミモレットとともにサラダ仕立てにしたり、握ったりして美味しく食べさせる工夫をさまざまに行ったことが他とは大きく違うところだったそう。

「オーソドックスな握りは細長い硬めの酢飯が特徴で、江戸前を地で行く。その対比が鮮やかで、有名人も数多く訪れる寿司屋だった」と柏原さんは当時を振り返る。残念ながら山海は閉店してしまったものの、「鮨弁慶 海」で山崎さんの鮨を味わうことができる。

グルマンが足繁く通った伝説の味を味わうなら銀座に行くべし。

↓詳細はこちらから

〈僕はこんな店で食べてきた〉「おまかせ」はいつから?寿司活況の今振り返る、東京の寿司変遷

ミシュラン三ツ星を獲得し続ける名店が完全プロデュース!

写真:松園多聞

今年の夏に、中目黒と池尻大橋の中ほどにある東山の地に誕生した「鮨つぼみ」は、ミシュランでは三ツ星を維持し続ける日本屈指の名店「鮨さいとう」が全てをプロデュースした、話題の店だ。

カウンターに立つ丸山真琴さんは、魚問屋の父親のもと卸技術や目利き、味覚など魚に慣れ親しむ環境で育ち、高校卒業後に上京。「すし田」で10年間しっかりと基礎を固め、懐石料理店でも修業を積むなど多彩な経験を持つ。その後「さいとう」へ入店し、マレーシアにある「たかby鮨さいとう」での副料理長経て「鮨つぼみ」の店主に。

メニューは、おまかせ一本で18,000円(税別)。まず、ツマミを6〜7品、その後握りを11貫提供する。魚はすべて鮨さいとうの仕入れ先と同じ。丸山さんは、齋藤さんと一緒に毎朝築地に赴き、これまでの経験を生かし目利きをしている。
手を加え過ぎず素材の旨味をダイレクトに表現したつまみを楽しんだ後は、メインのお鮨へ。重要な役割を果たすシャリに使用するのは、大粒の古米。加えるのは、赤酢と塩のみで、砂糖は一切使用しない。ネタによって温度帯を徹底することで、より「旨い」と感じる鮨となる。脂分の多い中トロなどは、人肌よりわずかに高く。イカや鯵、貝類などは人肌よりやや低く。

提供する握りの流れも秀逸だ。「さっぱりとした白身からスタートし、途中キリッとした小鰭で締め、赤身、中トロ、大トロと鮪を堪能していただき、終盤は穴子、巻物、玉子焼きと進みます」と語る丸山さん。玉子焼きは、芝海老や出汁に和三盆を加えたデザート感覚の滑らかな口当たり。

「納得できないことは妥協しない」という丸山さんの信念が詰まった渾身の一品をぜひ味わってほしい。

↓詳細はこちらから

〈噂の新店〉名店「鮨さいとう」がプロデュース。早くも予約困難店となった中目黒「鮨つぼみ」とは