セルジーニョ(18番)で勝ち越し、安部(30番)のゴールで勝利を確実にした鹿島。準決勝でリベンジを果たせるか。 (C) Getty Images

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 アラブ首長国連邦(UAE)で開催されているクラブワールドカップ。鹿島アントラーズは準々決勝でグアダラハラを3-2で下し、19日に行なわれる準決勝進出を決めた。

 前半早々に1点をリードされた鹿島は、後半開始から先発のレアンドロに替えてU-19日本代表の安部裕葵を投入。これが試合の展開を大きく変えた。

 安部はドリブルで積極的に仕掛け、グアダラハラの守備陣を翻弄。手詰まり感のあった鹿島の攻撃陣を活性化し、49分にはセルジーニョ、土居聖真とつなぎ、長距離を走り込んだ永木亮太が冷静に流し込んで、同点に追いついた。

 69分、土居がペナルティエリア内で粘ったところを倒され、PKを獲得。キッカーのセルジーニョが決めて逆転に成功する。84分には左サイドに突っ込んだ安西幸輝が安部にマイナスのパス。間を置かずに右足を振り抜いた安部のシュートは、勢いよくゴールネットを揺らした。終了間際にはPKによる失点はあったものの、3-2というスコアでグアダラハラを破っている。

 スポーツ専門チャンネル『FOX SPORTS』アジア版のガブリエル・タン記者は「さあ、レアル・マドリーとの再戦の場は整った」と鹿島の勝ち上がりを称えた。

「メキシコのグアダラハラは開始3分にアンヘル・サルディバルが得点し、リードを奪った。しかし、鹿島は後半一気に永木亮太、セルジーニョ、安部裕葵のゴールで逆転し勝利を手にした。

 これによって、鹿島は準決勝への階段を上ることになり、スペインの偉大なクラブであるR・マドリーと、”再び”対峙する。両クラブにとって2016年の同大会決勝以来の対戦だ。前半を鹿島が2-1でリードしたことは、世界中に衝撃を与えた。その後、クリスチアーノ・ロナウドがハットトリックを決めるなど2-4で鹿島が敗れ、準優勝に甘んじた試合だった」

 日本のクラブがR・マドリーを追い詰めたインパクトは計り知れない。その際に所属していた点取り屋のクリスチアーノ・ロナウドは不在だが、本年度バロンドールを手にしたルカ・モドリッチを筆頭に、ビッグネームが顔を揃える欧州王者との”再戦”だ。世界中から注目されるだけでなく、鹿島としてはリベンジを果たし、決勝に駒を進めたいところだ。

 現地時間12月19日に、鹿島は欧州王者R・マドリーと対峙する。