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自動車のオンライン販売

近年、自社のモデルをオンラインで販売するという方式を様々な自動車ブランドが採用している。ヒュンダイやダチア、プジョー、BMW、フォードもオンライン販売を開始し、ジャガー・ランドローバー(JLR)もその例外ではない。

だがジャガー・ランドローバーUKのマネージング部門トップ、ロードン・グローバーは「完全なデジタル販売方式を望む顧客の割合は10%もいません」と語る。

グローバーはJLRの24ある自動車販売プロセスのうち、19はデジタル化できると話す。

「われわれはウェブサイトやオンラインコンフィギュレーターなどに積極的に注力しています。ですが、最終的には実際のディーラーに足を運んでいただいています。実店舗とオンラインがどれほどマッチするか見極めているのです」と語った。

彼は昨今のクルマ販売事情に変化が起きているとし、「顧客は家でリサーチを行いたいと思っています。そしてディーラーに足を運ぶことによってさらに多くを知ることが可能で、購入まであと一歩の状態となります」と説明した。

自動車販売の「これから」とは

ディーラーでの体験がただ「事務処理的」なものにはなって欲しくないとグローバーは考える。彼はディーラーの役目が新たな関係を作り、地域のコミュニティの一部になるべきだと信じている。

これは顧客のみならず、販売店が生き残る術にもなる。良いサービスを受けた顧客は、整備やメンテナンスでまた訪れるだろうと説明する。

ジャガーはオンライン自動車販売サイトのロッカーと提携し、2016年に自社でのオンライン販売を開始した。ロッカーと提携するのはヒュンダイに次いで2社目であった。

このサービスでは大型商業施設の中に作られた店舗で説明を受けながらオンラインで注文を行えるとしている。店舗スタッフは「ノルマベースで働くセールスマン」ではなく、「知識が豊富ながら、直接販売は行わないエキスパート」によって構成されている。

それからというものの、ヒュンダイは独自のオンラインプラットーフォムを立ち上げたことにより、ヒュンダイのロッカー店舗は全て元の販売会社に管轄が戻された。JLRも同じ道を辿るのではないかと推測される。