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『ネットマナーを検証する』第一回(全5回)

2005年12月22日08時04分 / 提供:PJ

pj
『ネットマナーを検証する』第一回:ネットにおける匿名性と暴言について(全5回)

つい最近まで、インターネットの個人利用は、チャットは出会い目的、掲示板は中傷目的だという印象が強かった。しかし、最近、「マイアヒー」「電車男」「泣ける2チャンネル」などのヒットが、個人利用におけるネットの印象を好意的に変化させている。その一方で、ネットマナー(=ネチケット)は悪化の一途をたどっている。一回目の今回は、荒らし・叩き行為に関して、考えてみたい。

 最近、ネット社会では「荒らし」「叩き」という名の中傷が常態化しつつある。「荒らす」と「叩く」はほぼ同義だが内容が微妙に異なり、このうち「荒らし(=荒らす人)」のことは、ネット上で次のように定義されている。

 【荒らし】チャットや電子掲示板、Weblogなどのコンピュータ・ネットワークに、その目的に適合しない投稿を連続してする行為、及びその行為をする者のことをいう。多くは悪意からなされ、その場の議論・コミュニティを破壊し、機能不全に陥れることを直接の目的とする。ネット上での重大なマナー違反とされる。より悪質性が高いものと判断された場合は、犯罪(電算機損壊等業務妨害罪・脅迫罪・名誉毀損罪等)として刑事事件に発展する場合もある。(Wikipediaより抜粋)

 一方、「叩く」については、Wikipediaには次のように定義されている。

 【叩き】煽(あお)り(故意にフレーム(=掲示板上で起こる論争)を誘発するような書き込み)や荒らしに反応し、相手を攻撃、罵倒する行為を叩きという。「煽りに叩き」の連鎖反応により発生したフレームは、収拾が付かなくなってしまうことが多い。(Wikipediaより抜粋)

 ネットでこれらの行為を見ると、被害者でなくとも不愉快な思いをすることが多い。いったい、これらの行為はなぜ起こるのだろうか。

 インターネットでは、実名を公開する必要は無い。ネット内の個人特定には「ハンドルネーム」が使われる。ただし、巨大掲示板などではハンドルネームさえ使われず、完全に匿名性が保障されていることもある。たとえば、有名な巨大掲示板「2ちゃんねる」では、「コテハン(=固定ハンドルネーム)スレッドは原則禁止です、認められているのは相談・回答を目的とするもののみです」などと、固定ハンドルネームを使わないように求める場合もあるようだ。また、SNS(ソーシャルネットワーキングサイト)では、その中でだけ別のハンドルネームを利用することも可能だ。

 このように、インターネットの世界とは、ほとんど匿名性が保障された世界だと言ってよい。このため、一般社会では使ってはならないとされる言葉「氏ね(=死ね)」「逝ってよし」などのひどい言葉を使うことも可能だ。そして、このような言葉が匿名で書ける状況が作り出した、独特のマナーがある。

 「匿名で書けばよいところに実名を書くほうがいけない」、「メールやURLなどを書き込むほうがおかしい」、さらには「荒らしにはスルー(無視)が原則」、「荒らされる側も悪い。荒らされないようなホームページを作るべき」などだ。

 しかし、意見が対立しかねない内容が議論されているホームページなどは、「荒らされないようにするべきだ」という「マナー」からすれば、作ること自体がそもそもマナー違反になってしまうのだから、これは言論の自由と相容れない発想である。このように社会常識と180度逆転した部分が、ネットマナーには散見される。

 「荒らし」は、マナー違反と認識されているし、「叩く」という行為もマナー上、好ましくないことは疑いがない。しかし、個人利用がますます伸び、ブログやSNSなどのようにネットやパソコンの知識に乏しくても個人が参加できる環境が整うにしたがって、個人のネットスキルは平均的に見れば下がっている。こういう中では、荒らし行為・叩き行為はいっそう深刻さを増すばかりだ。次回以降で、その罪について検証していく。【つづく】

※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト PJニュース 取材班

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