中国の裁判所が、iPhoneの販売を禁止する判断を下しました。Qualcommからの、iPhoneに採用されている技術が特許侵害にあたる、との訴えを認めたことによる決定です。

中国の裁判所、iPhoneの販売差し止め命令

中国の知的財産裁判所が現地時間11月30日、Appleによる特許侵害を訴えていたQualcommの主張を認め、中国国内でのiPhoneの販売を禁止する予備的差止め命令を下した、とThe Wall Street Journalが報じています。
 
Qualcommは中国で、Appleを相手取って10件以上の特許侵害訴訟を起こしています。今回の決定は、写真編集機能とスワイプ操作できるタッチスクリーンについて、Qualcommの主張を認めたものです。
 
なお、今回の予備的差止め命令がいつから効力を発揮するのかは不明です。

販売禁止対象はiPhone7/7 Plus/8/8 Plus

中国における販売禁止対象となるのは、Appleが現在も販売を継続しているiPhone7/7 Plus、iPhone8/8 Plusの4モデルです。
 

 
2018年秋のiPhone XS、iPhone XS Max、iPhone XRの最新モデルは、訴訟が起こされた時点でこれらのモデルが販売されていなかったため、販売禁止の対象となりません。
 
また、AppleはiPhone6s/6s Plus以前のモデルやiPhone Xの販売をすでに終了しています。

法廷闘争を繰り広げるAppleとQualcomm

AppleとQualcommは、近年ロイヤルティー支払いなどを巡って法廷闘争を繰り広げています。
 
Qualcommは2017年7月には、iPhoneやiPadに採用されている技術が同社の特許を侵害していると主張し、アメリカ国内での輸入及び販売禁止を求めています
 
Qualcomm幹部は昨年秋に「再びAppleと手を取りあえる日が来る」と和解に期待する発言をしていましたが、AppleはQualcommと和解する意思はなく、全面的に争う姿勢であることが最近報じられています。
 
iPhoneには以前、Qualcomm製のチップが搭載されていましたが、最新モデルではIntel製に置き換えられています。

米中貿易摩擦やHuawei役員逮捕の影響は不明

中国の裁判所による決定が、アメリカと中国の貿易摩擦をめぐる対立や、先日のHuawei役員の逮捕と関係しているかは明らかではありません。
 
米中貿易摩擦の影響を回避するため、Appleの主要サプライヤーであるFoxconnはベトナムに、Pegatronはインドネシアに生産拠点を移す動きを見せています。
 
Appleは、Qualcommの主張と報道について、実質的に中国国内でのiPhone販売が中止されることはない、と反論しています。
 
 
Source:WSJ
Photo:Apple
(hato)