相手のタイトな守備に苦しんだ本田。今シーズン、初めてゴールに絡むことができなかった。 (C) Getty Images

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 12月8日、オーストラリア・Aリーグの第7節が行なわれ、メルボルン・ヴィクトリーは2-0でアデレード・ユナイテッドを下した。

 開幕2連敗からの4連勝を記録して2位につけるメルボルンが、本拠地マーベル・スタジアムに3位アデレードを迎えた一戦、今シーズンここまで4ゴール・3アシストと全ての試合で結果を出し続けている本田圭佑は右サイドで先発起用された。

 しかし、本田はチーム状況に合わせて、いつものようにポジションを高い位置に設定せず、ビルドアップに回る役目を徹底。フル出場を果たしたが、決定機に絡む回数は少なく、今シーズン初めて、ゴールもアシストも決められなかった。

 試合後、地元メディアでは、ゴール製造マシンとしての機能を果たせなかった本田に対するアデレードの守備対応を褒める記事が目立った。オーストラリア紙『Sydney Morning Herald』は次のように綴っている。
「アデレードはディフェンスの“王者”だった。とくに日本のスーパースター、ケイスケ・ホンダに対する前半の守りは完璧すぎた」

 さらにこの試合のサマリーを掲載した『Fox Sports』は、「メルボルンは酷い勝者だった。この試合で彼らがしたのは『勝つこと』ただそれだけだった」と、やや辛辣にゲーム内容についてレポートし、さらに本田のプレーについても続けた。

「ホンダとアントニスの動きを封じ込めたアデレードのディフェンス陣は、大きな仕事をやってのけたと言っていい。しかし、その守りを執拗に攻め立てたメルボルンが、ゴールを決めるのは、次第に時間の問題となっていった。結果として酷い勝利ではあったが、メルボルンは個人が力を発揮するシャンパン・サッカーの良さを思い出させた」

 決して良い試合内容ではなかったものの、リーグ5連勝を飾って首位パース・グローリーと勝点2差の2位につけるメルボルン。次節、敵地でのブリスベン・ロアー戦で本田はゴールを生み出せるのか? そのプレーには引き続き注目だ。