なぜか簡単に1000万円「貯まる人」たちの、ある意外な共通点

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1000万円という額は、「とりあえずの貯蓄目標」として掲げる人が少なくありません。日々コツコツ節約しているだけではなかなか到達しない額ですが、意外なことに普通に生活をしている人が、ちょっとした工夫で貯めているのです。

1000万円貯められる人は、どういう生活を心がけているのでしょうか。

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すぐに節約を頑張ろうとする人ほど「貯まらない」

まずは、貯まらない人がやりがちなことを見ていきましょう。

多くの人が陥りがちなのが、急激に支出を抑える無謀な節約です。これは長続きしないどころか、かえって支出が増えてしまうリスクすらあります。

最近、私のところに相談にこられたSさんのケースをご紹介します。Sさんは、30代前半の独身でメーカーに勤めています。年収は税込で600万円ほど。300万円の貯蓄は、すべて銀行口座に眠っています。

生活はどちらかというと地味で、週末に友人たちとサッカーをしたり、たまにキャンプに行ったりする程度です。それでもなかなか貯められないので、一念発起しました。

日々の生活を振り返ったところ、Sさんは一番無駄が多いと考えた食費をとことん削りました。朝はコーヒーとパンで済ませて、昼は食べませんでした。もともと、ランチをとると途端に睡魔に襲われるため、一石二鳥ということで昼抜きを実践。

ただ、同僚に誘われれば、ランチに出かけることもあります。夜は、自炊が基本で、たまに飲みに行くという感じで、そこではじめてまともな食事をとるので、ほぼ1日1食というペースでした。ダイエットにもなるので、「これはいい」と思っていました。

ところが、1カ月経つころからだんだんと疲れやすくなり、風邪をひきやすくなったといいます。

こうなると、体調が悪くなるだけでなく、ストレスもたまる一方です。なかには、こうした方法が合う人もいると思いますが、Sさんにはまったく合わない方法でした。

貯まる人ほど「毎月10万円」を貯めようとは考えない

仮にこのような方法で1カ月間、我慢に我慢を重ねて10万円貯められたとしても、1000万円になるには、この生活を8年以上続けなくてはなりません。

それが、夏冬のボーナスで各32万円と、毎月3万円貯めることができれば、10年間で1000万円貯まる計算になると考えればどうでしょうか。

もちろん、ボーナスのほかに、毎月9万円、10万円というお金を毎月貯蓄し続けることができれば、1000万円はぐっと近いてきます。でも、想像してみてください。毎月それだけの貯蓄をするのに、今の生活費をいくら減らす必要がありますか。その生活を何年も続けることはできますか。

実際、「1000万円貯まる人」は、修行僧のように節制しているかといったら、そうでもありません。使いたいところにはちゃんとお金をかけているので、結果、我慢せず、ストレスも貯めずにお金を貯められているのです。

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5年と7年で1000万円貯めた2人の女性はなにをしたか

そのいい例がAさん(37歳・独身女性・会社員)です。旅行好きのAさんは長い休暇が取れたら、リフレッシュのために必ず旅行にいくそうです。その際、インターネットの比較サイトで安いチケットや宿を選ぶのはもちろん、どのようにしたら同じ目的の旅行でも、リーズナブルにいけるかを常に考えています。旅行を決めたら早く予約することで早割を使い、お得な情報を調べて活用するのが上手いのです。

大好きな旅行に行くために、Aさんにとってどうでもよい支出はカットし、やりたいことにお金をかける。そうした価値基準のおかげで、限られた予算でたくさんの旅行ができています。

また、自己投資が大好きなYさん(35歳・独身女性・会社員)は、自分の技術やスキルを磨くために、本を読んだり、セミナーに積極的に参加したりしています。近い将来、より稼げる自分になるためにお金もしっかり使っているといいます。

しかし、興味関心のあるテーマだからとやみくもに申し込むのではなく、費用対効果を考えながら選んでいます。

Yさんは仕事のスキルアップにと、人事労務関係のセミナーに参加するようにしています。民間会社が主催するセミナーもありますが、労働局主催のセミナーをウェブサイトで見つけています。また、区の広報誌などで、行政が主催している無料や格安の講座も目を通します。

Yさんは、「お金をかけるもの=質が高いもの」とは考えていません。まずは身近に利用できるものから探します。本も同じです。読んでみたい本は図書館のウェブサイトで検索をし、予約をします。そうすれば図書館に何度も足を運ぶ必要もありません。連絡がきたら休日に図書館に寄るだけです。探している本が図書館になければ、他の図書館から探して本を用意してくれる「取り寄せサービス」を利用する手もあります。

お金を上手に貯める人は、時間の使い方も上手なのです。高い住民税を払っているので、こういう行政のサービスは積極的に活用したいというYさんです。

使うところは使うけど、無駄なところにはまったく使わないというメリハリのきいた家計管理でAさんは7年、Yさんは5年で1000万円の貯蓄をすることができました。

1000万円貯まる人が「折りたたみ傘」を持つ理由

1000万円貯められる人は、確実に自分の決めた貯蓄のやり方を続けていく覚悟を持っています。

さきほどの10年で1000万円を貯める例も、毎月の貯蓄額は3万円と決して大きな額ではありません。社会人であれば不可能ではないでしょう。ですから、ボーナスの貯蓄を含めて10年間、その目標を守り続けることができるのです。

また、貯まる人が事前に調べたり、ひと手間かける一方で、貯まらない人は、場当たりで突発的な行動をとることが多いようです。

お金が貯まる人は、貯蓄を一番に考えています。まずは毎月の貯蓄額を確保し、残りで生活をしていき、不要な出費はできる限り抑えます。

貯まる人、貯まらない人、それぞれの無意識の行動を観察するだけでおおむね見当がつくものです。

例えば、朝起きて、どんより曇り空だったら折り畳みの傘を持って出かける人は、「貯まる人」。雨が降ったらコンビニで買えばよいと思い、家にビニール傘が何本もストックしている人は、「貯まらない人」です。傘1本は500円ほどですが、その500円は生活費を削ってまで払うお金ではないと思えれば、貯蓄できる人に一歩近づくことができます。

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「貯まる人」ほどやっている「先取り貯蓄」の始め方

とはいえ、毎月3万円を確実に貯蓄するのがなかなか難しい人もいるでしょう。

そこで、おすすめなのが、「先取り貯蓄」です。これは貯まる人が必ずやっている方法で、収入が入ってきたら何割かは確実に貯蓄に回す仕組みを作るのです。

「積立定期預金」でもいいですし、老後の年金づくりであれば、「iDeCo(個人型確定拠出年金)」の制度を利用するとよいでしょう。給料が入ってきたら、まず先に将来のためのお金をストックしましょう。

共働きなのに「貯まらない夫婦」のある共通点

最近は共働き世帯も増えていますが、1000万円貯まる人は、ダブルインカムだからと生活レベルを上げていません。

共働きのKさん夫婦の場合、片方の収入はなかったものとしてまるまる貯蓄しています。いつ、なんどき、片働きになるかわからないので、1人分の収入で賄える生活レベルを保っているといいます。

実は、ダブルインカム家庭でも、なかなか貯蓄ができないケースはよく見受けられます。それぞれがお金を稼いでいる安心感と余裕から、つい無駄遣いをしがちです。どうせ相手が貯蓄しているだろうとお互いが勝手に期待していたところ、定年間近になって初めて貯蓄の話をしたら、ほとんど貯まっていないことに愕然とした夫婦もいました。

ですから、どちらかに管理を任せっぱなしにせず、早い段階からお金についての会話をしていくことが肝心です。

貯蓄1200万円の女性がやっている「貯蓄簿」とは

また、「貯まる人」は、自分の貯蓄残高を常に言える人が多いようです。

貯蓄が1200万円あるIさんは、毎月、預金の残高を記録しています。通帳に記帳をしたり、ネットバンキングで残高を確認したりして、エクセルシートに記入していきます。かれこれ10年も習慣になっているそうです。「そんなこと、面倒だからできない」という人もいると思います。でも、Iさんにとっては苦どころか、楽しい行為だと言います。

このような自分が楽しいと思える方法で家計管理をしていきましょう。おすすめは、紙にどのくらい貯められたのかをグラフにして行く「貯蓄簿」です。先取り貯蓄をしていれば、右肩上がりになっているグラフとを見るだけでモチベーションも上がっていきますよ。

継続は力なり。ストレスのないやり方で、今日から1000万円を目指してみませんか?