岩隈の右肩回復状態は未知数(C)共同通信社

写真拡大

 巨人は6日、前マリナーズの岩隈久志と来季の契約に合意したと発表した。

日ハムと巨人では“雲泥の差” 注目2球団補強の中身と狙い

 岩隈は近鉄時代の2004年に15勝で最多勝。楽天時代の08年に21勝4敗、防御率1.87で最多勝、最優秀防御率、最高勝率、MVP、沢村賞などタイトルを総なめにした。日本通算は107勝69敗で12年から米・マリナーズに移籍。15年にノーヒットノーランを達成するなど、メジャー通算63勝(39敗)を挙げた。

 原監督が率いて世界一になった09年WBCの主要メンバー。しかし、昨年9月に右肩を手術し、今季はメジャー登板がなく、退団となっていた。輝かしい実績とは裏腹に、右肩の他に背中や右手中指など故障歴も多い。

 メジャーに詳しいスポーツライターの友成那智氏がこう指摘する。

「肩痛をぶり返すことが多い。岩隈は今季、シーズン最終盤に1Aで3イニング投げたのみ。メジャークラスは普通1Aでは点を取られませんが、岩隈は失点した。右肩の回復状態は未知数といえます。致命的なのは直球の球速がガタ落ちしていること。故障前の16年は平均で141.3キロ、17年は136.9キロ。これでは変化球にも影響が出ます。外角のスライダーやフォークなどが見極められてしまう。全盛期は40%を超えていた『ボール球を振らせる率』が、17年は27.9%と振ってくれなくなっている。武器でもあるシンカー系の球も最近は落ちません。いずれにしろ、マリナーズはメドが立たないから関係を断った。過度の期待は禁物です」

 原監督はこうコメントした。

「非常に強い味方が一人、チームに加わった。私の中ではスターター一本。いろんな意味で岩隈とは信頼関係がある」

 今オフ巨人はメジャー20発のパドレスのビヤヌエバ、前オリックスの中島、FAで西武、広島から炭谷、丸を獲得した。5人目の岩隈は投手では初の補強になるが、「救世主」というには荷が重そうだ。