死んだウミガメの内臓を調べたところ、すべてのウミガメからプラスチックごみが見つかったという調査結果が発表された/Mark Kolbe/Getty Images

(CNN)世界の海で死んだウミガメの内臓を調べたところ、すべてのウミガメからプラスチックごみが見つかったという調査結果が生物学会誌に発表され、深刻化する海洋プラスチック汚染の実態が改めて浮き彫りになった。

英エクセター大学やグリーンピース調査研究所などの研究チームは、大西洋と太平洋、地中海に生息する全7種類のウミガメについて、海岸に打ち上げられたり漁師の網にかかったりするなどして死んだ102頭を、米ノースカロライナ州と北キプロス、オーストラリアのクイーンズランド州で解剖して内臓を調べた。

その結果、カメの体内からはマイクロプラスチックなどの合成粒子が800以上も見つかった。調査したのはそれぞれのカメの内臓の一部に限られることから、実際の数は恐らくその20倍に上ると推計している。

エクスター大学のブレンダン・ゴドリー教授は、「粒子や繊維の蔓延(まんえん)は海洋の状況の深刻さを物語る。我々はプラスチックの乱用に対して断固たる行動で対応しなければならない」と力を込める。

合成粒子は調査した全てのカメから発見され、特にタイヤ、吸い殻、衣類、ロープや漁網などの装具が多かった。

エクスター大学のエミリー・ダンカン氏によると、カメがマイクロプラスチックを飲み込んでも、通常は内臓を詰まらせることなく通過するため、どんな影響があるのかは分かっていない。

それでも「汚染物質や細菌、ウイルスなどに感染する可能性はある。細胞あるいは細胞内レベルでカメに影響を及ぼすかもしれない」と同氏は指摘する。

現在、世界の海に流れ込むプラスチックごみは年間で480万〜1270万トンに上り、海上のプラスチック片は5兆にも達していると研究チームは推計している。