取材に応じる舘ひろし

写真拡大

 ドラマ、映画の人気シリーズ「あぶない刑事」などのプロデューサーで、11月30日に肺炎のため死去した黒澤満さん(享年85)の通夜が12月6日、東京・青山葬儀所でしめやかに営まれた。舘ひろし、柴田恭兵、仲村トオル、浅野温子ら「あぶ刑事」ファミリーをはじめ薬師丸ひろ子、哀川翔ら800人が弔問に訪れた。

 祭壇は、黒澤さんが生前に好きだったコチョウランやユリなど4000本の花で彩られた。その中央でほほ笑む遺影は、30年ほど前に撮影現場で撮られた黒澤さんが気に入っていたスナップ。「あぶない刑事」をはじめ「蘇る金狼」「ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎哀歌」「北のカナリアたち」など、黒沢さんが手がけた作品の音楽が弔問客を迎えた。

 舘はすべての弔問客を立礼で送った後に、会見。「いつも温かく、僕らを包んでくれる人でした。目をかけていただき、本当にお世話になったのでそのお礼を…」としのんだ。1978年「皮ジャン反抗族」で黒沢さんに起用されて以来、常に心の支えだった恩師。85年にドラマ「あぶない刑事」が始まる際も、「僕は『あぶない刑事』というタイトルが好きじゃなかった。『危険な刑事』にしたかったけれど、『これでやる』と。結果的には良かったです」と声を詰まらせた。

 「何もちゃんとした恩返しができなかった」と悔やみつつも、最後の仕事となった「終わった人」でモントリオール世界映画祭の最優秀男優賞を受賞。その報告も兼ね見舞おうとしたが、家族の「こういう姿は見せたくない」という意向で断念。それでも、亡くなった後に賞状を持って自宅を訪れ「報告を聞いた時はすごく喜んでくださったそうです。僕にとってのせん別になれば…」と涙をぬぐいながら話した。

 柴田は、関係者によれば「とても話せる状態ではない」と悲しみの深さをうかがわせた。「あぶない刑事」などに出演した木の実ナナは、「ミニスカートのありえない女刑事を『ナナちゃんならいけるから』と、ターニングポイントを決めてくださった。黒澤さん、ありがとう。愛しています」と気丈に笑顔で追悼。「ゼブラーマン」などで組んだ哀川も、「よく現場に来られて、一生懸命やっている姿をニコニコしながら見てくださるので、自分たちもいつも全開でした。寂しいです」といたんだ。

 戒名は此暁院月光日満居士(しぎょういんげっこうにちまんこじ)。葬儀・告別式は12月7日午後1時30分から同所で営まれる。

 《主な弔問客》舘ひろし、柴田恭兵、仲村トオル、浅野温子、木の実ナナ、澤井信一郎、中田秀夫、木村大作、阪本順治、吉田栄作、萩原聖人、松田美由紀、松田龍平、菅田俊、中島ひろ子、哀川翔、薬師丸ひろ子、伊藤洋三郎、名取裕子、石橋凌、寺島進、志穂美悦子、文音、金子修介、きうちかずひろ(敬称略、順不同)