祖父を救ったとして表彰された5歳男児(画像は『Gazette Live 2018年12月4日付「‘My grandad’s ill’: Hear the crucial 999 call made by quick-thinking Lucas, five」』のスクリーンショット)

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緊急事態が起こった時、誰しも恐怖とパニックに陥るだろう。しかしそんな状況下にいたにもかかわらず、5歳の子供が冷静に緊急通報し祖父の命を救ったニュースがイギリスで報じられた。後にこの男児は警察署から表彰状を授与され、早めのクリスマスプレゼントを受け取ったという。『Gazette Live』『BBC News』などが伝えた。

ノース・ヨークシャー州リッチモンドシャー区キャッタリックの村に住む祖父ギャリーさんのもとに滞在していたルーカス・カーター君(5歳)は12月1日の朝、とんでもない経験をすることとなった。ルーカス君が目覚めた時、ギャリーさんがソファーで意識不明の状態になっていたのだ。

ルーカス君はすぐに「999」へ緊急通報し、オペレーターのギャビー・ラッジ・コックスさんに事情を説明した。幼い子供が通報してきたと知ったギャビーさんは、か細い声ではあるがしっかりと状況を説明したルーカス君から必要な情報を得て住所を特定し、救急車と警察をギャリーさんの家に向かわせた。また同時に、ルーカス君の母親アレックス・ライトさんの居場所を特定し、ギャビーさんの同僚が連絡をとった。

通報から7分後に救急車とジェイムズ・ボウイ警官がギャリーさん宅に到着。アレックスさんからギャリーさんが糖尿病を患っていることを聞いた救急隊員は、自宅で糖尿病性昏睡状態に陥っていたギャリーさんの治療にあたった。ルーカス君が素早く機転を利かせて通報したことで、ギャリーさんの命は救われた。これについてノース・ヨークシャー州警察は12月4日、ダラム州ストックトン=オン=ティーズのイングルビー・バーウィックにあるルーカス君が通うウィンストーン小学校を訪問し、児童らの前でルーカス君の勇気ある行為を称えた。

同警察署のシアロン・アーヴァイン警察署長は、ルーカス君に表彰状と少し早めのクリスマスプレゼントを手渡しこのように語った。

「彼の素晴らしい機転の良さと勇気を、学校の児童らの前で祝えたことは喜ばしいことです。今回、ルーカス君と家族に会えてとても光栄でした。ルーカス君は5歳とは思えない冷静さで素早く行動し、しっかりと応対しました。そのおかげでギャリーさんの命が助かったのです。ギャリーさんは今、順調に回復しています。今回の件については同警察署全員がルーカス君を『リトル・ヒーロー』と呼んで称賛しており、今度ルーカス君をヨークにある緊急オペレータールームへ招待したいと思っています。スタッフみんな、『リトル・ヒーロー』に会いたがっていますからね。」

また、オペレーターのギャビーさんも「ルーカス君の電話応対は素晴らしいものでした。5歳だけに、恐怖と困惑が入り混じった状況にいたことでしょう。でもルーカス君は999への通報の仕方をちゃんと知っていました。家族はルーカス君のことをとても誇りに思うことでしょう」と、ルーカス君の勇気を絶賛した。

画像は『Gazette Live 2018年12月4日付「‘My grandad’s ill’: Hear the crucial 999 call made by quick-thinking Lucas, five」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)