潤うゼネコン 自民に税還流/献金2割増 大型事業ラッシュ/17年政治資金

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 大手ゼネコンの大林組、鹿島建設、大成建設、清水建設、竹中工務店の5社が、2017年に自民党への献金をそれぞれ1600万円から1800万円へと上積みしていたことが、11月30日公表の政治資金収支報告書で分かりました。一般社団法人「日本建設業連合会」(日建連)は本紙の取材に、自民党の政治資金団体「国民政治協会」(国政協)から献金の依頼を受けゼネコン各社に要請したことを認めました。

リニア談合4社も

 大手ゼネコン5社は14〜16年は1600万円ずつ献金していました。17年は大手5社が足並みをそろえて前年から200万円増額した形です。

 大手5社を含む17年度のゼネコン業績上位10社の献金合計額は、前年に比べ2000万円増の1億2700万円でした。17年には新たに準大手ゼネコンの長谷工コーポレーションが900万円を献金しました。国政協からの要請をゼネコン各社に伝えた日建連とは、建設業界団体で会員は約150です。会長、副会長には大手5社のトップらが就任しています。

 民間調査会社「帝国データバンク」は、建設業界の17年度決算について、大手を中心に「好決算が並んだ」と評価。ゼネコン業界はリニア新幹線、東京五輪、外環道、辺野古新基地関連工事など安倍晋三政権が進める大型プロジェクトを受注し、業績を伸ばしてきました。政権肝いりの事業で潤うゼネコン業界が献金することは、税金が自民党に還流する構図です。

 大手5社のうち竹中工務店を除く4社はJR東海のリニア中央新幹線工事をめぐる談合事件で摘発されています。このうち大林組、清水建設は談合を認め、東京地裁で罰金刑を受けています。

 リニア新幹線工事には3兆円もの財政投融資が使われています。そのような公共的事業で、談合した企業から献金をうけてきた自民党の道義的責任も問われています。

 他方で、ゼネコンは個別の国会議員の政治資金収支報告書にはほとんど名前が出てきません。あるゼネコンの元幹部は「ゼネコンは政治資金パーティー券を購入している。パーティー券なら1回20万円までなら購入名を出さないでいいからだ」と証言しています。