画像提供:Renova

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 とにかく黒いんです。

 この度ポルトガルの製紙会社Renovaが発売したトイレットペーパーのことなのだが、もう、本当にまっ黒。拭いたら「あら、おしりがまっ黒けに!」なんて自体にならないか心配になる(そんなことはありえないけど!)。

 Renovaのプレスリリースを見てみると、「黒はエレガントで洗練されていて、リベラル。そして永遠にファッショナブル・・・事実上『シック』『上品』の代名詞である」という記載が。だからってトイレットペーパーを「シックなブラック」にしてしまうとは・・・さすがヨーロッパだ。アバンギャルドである。

 う〜ん・・・確かに1回ぐらい使ってみたいような気はするけれど、この黒いトイレットペーパー、日本で発売したらどうなるんだろう? ユニークなトイレットペーパーを作っている会社として有名な、ツユキ紙工の露木祐一郎さんにお話を聞いてみた。

 「エッ、こんなトイレットペーパーがあるんですか!? ス、スゴい・・・。驚きです。うちもお客様からオーダーを受けてオリジナルトイレットペーパーを作っていますが、まっ黒というのは無理ですね。色を入れることはできますが、機械の構造上、縦横に余白が入っちゃいますよ」

 日本で発売したら売れますかね?

「物珍しさで購入される方はいそうですが、継続的には売れないでしょうね。というのも、日本人はまっ白なトイレットペーパーが好きなんです。うちは再生紙を使って生産しているのですが、『どれだけ白くするか』というのが売れるか売れないかのカギになりますからね」

 なんでも日本のトイレットペーパー、世界で一番白いのだとか。それは再生紙で作られたものも同様である。それに比べてヨーロッパのペーパー(ほぼ再生紙)は白くする加工をしていないので、ちょっと茶ばんでいるらしい。

 「ヨーロッパの人たちは茶色ばんだトイレットペーパーが当たり前ですからね。黒でも抵抗なく使えるんじゃないでしょうか? きっと国民性ですよ。あ、うちではまっ黒は作れませんが、ボーダー柄なら作れますよ! (笑)」

 自称エレガントで高級感あふれる黒いトイレットペーパー。お値段の方も実にラグジュアリーで、1ロール日本円で約330円なり。セレブ向けですね。 (遠藤麻衣/verb)

ツユキ紙工
http://www.tsuyuki.co.jp/tsuyuki/original/index.htm