<東京B少年からSexy美少年へ!>

 そんな言葉で告げられた、突然の改名発表だった。

 11月19日、ジャニーズJr.の人気ユニット『東京B少年』が、『Sexy美少年』に改名したと、公式サイト上で発表された。

「<Sixの少年が成長し、よりSexyに!より美しく! B少年から美少年へ!>と、改名の理由らしきものも記されてはいるのですが、何度みても、Sixが成長してSexyになる理由はわからないです(笑)。

 “シックス”と“セクスィー”、響が似てないわけじゃないですが、ジャニーさんプロデュースの舞台と同じで、独特のセンスが爆発したものですよね」

 と、ジャニーズ事情に詳しいテレビ誌記者は語る。

なぜSexyを使う!?

 現在活躍中のジャニーズJr.のユニットも、Sexy美少年同様、改名したユニットはいくつもある。

『Hi Hi jet』が『Hi Hi jets』へ微妙に変更されたり、『Snow Man』の前身は、『Mis Snow Man』というものだったり。『シックストーンズ』から『ストーンズ』に読み方が変更された『SixTONES』のような例もある。

「最新ユニットのひとつ、『5忍者』も、短期間に『ちびっこ忍者』→『少年忍者』→『5忍者』と、目まぐるしく名前を変えています。

 SixTONESはYouTube動画で『RAINBOWS』への改名ドッキリ企画がありましたが、この時のメンバーのリアクションも、ジャニーさんが言うんだったらと、あっさり受け入れるような空気でした。

 ユニット名については基本的にジャニーさんの閃きが全てと言えますから、今回も何かピンとくるものがあったのでしょう」(テレビ誌記者)

 改名することに関しては、ファンも戸惑いながらも受け入れることは多いが、今回は、そのグループ名に動揺するファンは多い。前出のテレビ誌記者は言う。

「なんといっても、“Sexy”という言葉を使ったことです。言うまでもなくSexy Zoneのイメージがあまりにも強い。なぜ今、Sexyかぶりをしてきたのか。かつてのSexyの呪縛を思い出すファンも少なくありません」

 “Sexyの呪縛”とは、いったいどういうものなのか。

 Sexy Zoneの結成とデビューが発表された当初、ジャニー喜多川氏は、Sexy Zoneは既存の枠を飛び越えて、時にはメンバーの入れ替えをしたりしながら成長していくグループにしたいという構想も発表していた。

「主にバックで踊るJr.ユニットをSexy Boysと命名しました。ここにはのちのKing & Princeのメンバーも所属していて、Sexy Zoneのミュージックビデオにも出演しています。

 Sexy Zoneと弟分ユニットSexy Boys、そしてSexy Girlとよばれるファンを合わせて、“Sexyファミリー”という体制を発表しました。

 松島聡を中心としたユニット“Sexy 松(show)”やマリウス葉を中心に、キンプリの岩橋と神宮司も参加した“Sexy Boyz”など、ジャニーさんの宣言通り、Sexyファミリーは様々なバリエーションで展開。Sexy Zone本体も、時には中島、菊池、佐藤の3人体制で活動する時期もあるなど、フレキシブルな活動が続きました」(テレビ誌記者)

Sexyファミリーの完成系

 ジャニー氏は、このように「Sexy」というワードに凝っていた時期があった。ある芸能関係者はこう言う。

「ジャニーさんの“マイブーム”なんですよね。帝劇での舞台テーマが宇宙のときは、『宇宙six』という名前のユニットを誕生させたり、宇宙ブームなのかなという時期がありました。

 近年の、『7 MEN 侍』や『5忍者』、さらに『SixTONES』の曲が『JAPONICA STYLE』だったときは、“和モノ”“ニッポン”ブームなのかなと。“東京B少年”の改名も、東京五輪もありますから、日本的発想の流れのひとつだと思っていたのですが……」

 かつての“Sexyファミリー”構想を、東京B少年の改名で思い出すファンが一定数いるということだ。前出のテレビ誌記者は言う。

「コロコロ変わるSexyファミリーに振り回され、疲れてしまったファンも少なくありません。そのトラウマをSexy美少年で思い出す現象が起こっています。

 Sexyの呪縛で、既存のユニットのいくつかも、SexyJETSやSexyTONES、Sexy侍、Sexy男子など、Sexyユニット化する可能性だってないとは言い切れません(笑)」

『Sexy美少年』の誕生で、こんなことも予想できると、前出の芸能関係者は言う。

「東京B少年は、ジャニーさんがとても力を入れていたユニットであることは間違いありません。もともと大のお気に入りのSexy Zoneとセットで活動する展開もあるかもしれません。

 Sexy ZoneとSexy美少年のジョイントは、ジャニーさん個人としては、ある意味、夢の実現、ずっと構想していたSexyファミリーの完成形なのかもしれません」

 帝国劇場で12月6日から始まる公演のポスターの名前も、すでに『Sexy美少年』に変更されている。そして11月24日公開のYouTube動画では、冒頭で「Sexy美少年です!」と、挨拶もしている。

 Sexyに改名しただけでこれほど話題になるジャニーさんの直感、確かにすごい。

<取材・文/渋谷恭太郎>