学歴ってそんなに大事?(写真はイメージです)

写真拡大

 “恋愛と結婚は違う”。これは、年配の既婚者からよく聞く言葉です。“惚れた腫れた”では、結婚できない。“結婚は、日々の生活だ”とおっしゃる先達が多いのです。
 婚活ライターをしながら、仲人としてもお見合い現場に携わる筆者が、目の当たりにした婚活事情を、様々なテーマ別に考えてゆく連載。今回は、『結婚に求める条件とは』です。

学歴、年収、働く地域まで限定!?

 先日、知人男性の紹介で、村上遥子さん(29歳、仮名)が、面談にやってきました。遥子さんは、私大の中でもトップレベルの大学を卒業し、現在は有名企業で働いています。

 面談にいらした方には、まず面談シートを書いていただくのですが、その中に、《どんなお相手を望みますか?》という欄あります。そこに、遥子さんはこんな条件を書き込んでいました。

「大学は、できれば早慶か東大。もしくは有名国立大、最低ラインでもMARCH(マーチ)。仕事は続けたいので、都内か近郊の方。年齢は35歳まで」

 私は、目を白黒させてしまいました。MARCHったって、音楽じゃないですよ(笑)。

 MARCHとは、M(明治大学)、A(青山学院大学)、R(立教大学)、C(中央大学)、H(法政大学)のこと。いつからこんな呼び方をするようになったのだろうと語源を調べて見たら、1960年に受験専門誌『螢雪時代』の当時の編集長だった方が、考案された造語なんだそうです。

 遥子さんさんは、ご自身もピカピカのキャリアで、まだ20代(来年、30歳になりますが)なので、なかなか出してくる条件も理想が高いようです。

 これまでの仲人の経験則から申し上げますと、20代の有名大学を卒業している女性のほとんどが、男性の学歴や職歴にこだわる傾向にあります。

 これが、35歳を超えてくると、男性の学歴よりも年収にこだわるようになるのですが、それでもやはり有名大卒の女性は男性の学歴について、大卒以上を求めます。

 高学歴女子たちは、ご自身が学生時代に努力をして良い大学に入られ、良い就職先に勤められたのだから、相手の男性にもそこを求めてしまうのかもしれませんね。

20代でスルリと結婚をする人たち

「高学歴の女性ほど、学生時代に結婚相手を見つけないと、結婚が難しくなる」とは、婚活業界でまことしやかにささやかれていることです。

 ことに女医さんは、学生時代にお相手を見つけないと難しい。

 医学部は、卒業までに6年かかります。国家試験を受けて医師免許を取得し、その後2年間は、研修医生活が待っている。総合的な医療に対応できるようになるためのその期間には覚えないといけないことが山積みで、日々が忙しく、恋愛だの結婚だの言っていられなくなります。

 結婚相談所には、女医さんもたくさん登録されていますが、そのほとんどが35歳を超えた方たちです。

 つまり医者として中堅の域に達し、プライベートな時間も昔に比べると持てるようになった。そして、気がつけはもうそこに40歳が見えている。慌ててピンポイントで結婚できる男性を見つけるために、相談所に登録される方が多いのです。

 これもまた仲人をしている経験則から申し上げますと、スペックの高い男性と結婚をしたいなら、既に大学時代から婚活に立ち上がっていないと厳しい。

 先日、面談にいらした桜庭由美さん(28歳、仮名)も、それを痛感していました。由美さんは、お嬢様学校で名高い女子大を卒業後に、有名商社に就職しました。

「会社に入ってみたら、いいなと思う同期や素敵な先輩みなさんに、結婚を前提につきあっている彼女がいました。考えてみたら、大学の友達たちも、ボーイフレンドが一流会社に就職が決まると、もうしっかりつかんで手放さなかった。私は、完璧に出遅れてしまいました」

 とはいうものの由美さんは、25歳の時に仕事で出会った同業者の男性と、4年間おつきあいしていました。ところが先日、破局をしてしまったのです。

「結婚の話も出ていたのですが、最後の1年、彼が関西支社に転勤になり、遠距離になってからうまくいかなくなりました。向こうでつきあう女性ができたようです。近くにいる人にはかないません。彼の気持ちは、すっかり彼女に移ってしまい、私がフラれました」

 そして、こう続けました。

「もうすぐ29歳になりますから、元彼のようないい条件の男性との結婚は難しい気がしています。高望みはしないので、大卒以上、年収600万円以上、プラスマイナス5歳までの男性で相手を見つけたいです」

「いやいや、それ、かなり高望みですよ」と申し上げたかったけれど、言葉にするのはしませんでした。

 婚活を始めてみれば、それがどのくらい高い理想だったと肌で感じると思ったからです。

結婚にとって大切なこととは何でしょうか

 結婚相手に高いスペックを求める女性たちというのは、育ってきた環境や親の教育の刷り込みが大きい気がします。

 ハイスペックな男性を希望している女性ほど、お見合いするお相手を選ぶ時に、必ず“親が”という言葉が出てくるのです。

「両親が国立大学を出ているので、お相手の男性は名のある大学を卒業していないと、親に何を言われるかわかりません」

「今おつきあいしている男性のプロフィールを親に見せたら、結婚を反対されました。『大学があなたよりも格下じゃないの』と、言われて」

「母が、『自営業の男性はやめなさい』と言っています。ずば抜けて稼いでいるならまだしも、中途半端な自営業者は景気に左右されるから、あなたが苦労をするわよ』と」

 お見合い結婚は、生活圏内で出会い、お互いに惹かれあって結婚を決めていく恋愛結婚とは違います。最初にプロフィールを見て、“この方となら結婚してもいい”と思った方と出会っていきます。

 条件ありきの結婚です。ただ、“結婚にとって、大切な条件”とは、なんでしょうか?

 先日、面談に来た吉田澄子さん(35歳、仮名)に、「お相手の学歴は気になりますか?」と聞くと、こんな答えが返ってきました。

「私の父は、中学を卒業して大工の世界に飛び込み、母と協力しながら、私と弟を育ててくれ、2人を大学まで出してくれました。

 父と母を尊敬していますし、父の背中があるためか、私はあまり学歴にはこだわっていません。大切なのは、お人柄です。ご自身の人生に努力ができる人、また、食の好みが合う人がいいな、と思ってしまいます」

 この言葉を聞いて、なんだか心が温まりホッとしました。この目線で結婚相手を選んだほうが、幸せな結婚ができると思うのは、私だけでしょうか?

鎌田れい(かまた・れい)◎婚活ライター・仲人 雑誌や書籍などでライターとして活躍していた経験から、婚活事業に興味を持つ。生涯未婚率の低下と少子化の防止をテーマに、婚活ナビ・恋愛指南・結婚相談など幅広く活躍中。自らのお見合い経験を生かして結婚相談所を主宰する仲人でもある。公式サイト『あいかつハウス』http://aikatsuhouse.grupo.jp/