元スウェーデン代表FWのズラタン・イブラヒモビッチが、6年ぶりにロッソネーロのユニホームに袖を通す日が秒読み段階となっているようだ。

 スウェーデン史上最高のスターは、今年3月にマンチェスター・UからアメリカのLAギャラクシーに加入。一部では「そのまま引退するのでは?」とも囁かれたが、MLSでは27試合で22ゴール・7アシストと次元の違いを見せつけ、37歳ながら欧州トップレベルへの復帰を望んでいると伝えられている。

 そんなイブラヒモビッチの復帰先として報じられたのがミランだ。

 イブラヒモビッチは、2010年から2012年に渡ってミランの絶対的エースとして君臨。12年の夏にパリSGへ移籍したのはクラブの赤字補填のためであり、10月末に発売された自叙伝において「退団を望んでいなかった」と明かしている通り、本人は熱き思いを抱いている。

 今夏の移籍市場でユベントスからゴンサロ・イグアインを迎え入れたミランだが、このアルゼンチン代表FWとパトリック・クトローネ以外に頼れる点取り屋を欠いており、ストライカーの補填が急務とされている。

 実際、ミランのゼネラルディレクターを務めているレオナルドは今年10月に、今夏の時点で獲得を検討したことを公言していた。

 しかし、イブラヒモビッチが「俺はレンタル移籍を受け入れない。それは確かだ。LAギャラクシーの野心には満足しているよ。ただ、彼らは俺が受け取ったオファーを把握しているし、希望も知っている。様子を見てみよう」とコメントしたことで、交渉が難航したかに思われた。

 だが、ここにきて両者の交渉に進展があった。イタリア紙『Gazzetta dello Sport』によれば、ミランは200万ユーロ(約2億5600万円)のサラリーで6か月、さらに1年間の契約延長オプションを付随させるオファーを提示し、イブラヒモビッチもこれを了承したと報じたのだ。

 さらにイブラヒモビッチのミラン復帰が前進した理由として同紙は、レオナルドのコメントを紹介している。

「彼のミラン復帰は間近にある。それは事実だ。現時点ではまだ決まっていないが、以前のように机上の空論というわけではなくなった。イブラヒモビッチには特別な能力があるし、今も戦える選手だ。ピッチ内外で周りのモチベーションを高められる選手でもある」

 ここにきて大きな動きを見せはじめたイブラヒモビッチのミラン復帰騒動は、どのような決着をみるのか? 来年1月のメルカートの幕明けまで注視する必要がありそうだ。