プラズマ乳酸菌を使った飲料などの商品群

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 キリン(東京都中野区、磯崎功典社長、03・6837・7001)は15日、同社独自のプラズマ乳酸菌について、摂取により労働生産性を高める効果をヤフーとの共同研究で確認したと発表した。今後、健康経営の機運を踏まえオフィス需要の開拓を進める。一般向け飲料、ヨーグルトを中心にオフィス向けを加え、2021年度の事業売上高で18年度比2・7倍となる150億円を目指す。

 プラズマ乳酸菌はヒトの免疫細胞の司令塔であるプラズマサイトイド樹状細胞(pDC)を活性化させるのが特徴。インフルエンザなどの予防効果や肌の老化抑制効果が分かっていた。

 共同研究ではヤフー本社社員を対象に4週間の摂取と非摂取期間を比べた。活気や生産性、体調などで有意な改善効果を確認できたという。成果は日本公衆衛生学会ですでに発表した。

 キリンの乳酸菌事業は初年度となる18年度の売上高で約55億円と目標の1・5倍となった。今後も飲料などで拡販するが、オフィス向けに業務用の展開を進める計画。さらに海外展開も視野に入れる。